
横浜中華街の“元祖”食べ歩きスイーツ。30年愛され続ける、濃厚な「杏仁ソフトクリーム」
2026/03/05
横浜中華街といえば、おいしい料理や活気ある雰囲気を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。今回、編集長のアッキーが注目したのは、そんな中華街の「食べ歩き」文化の先駆けとも言われる、「杏仁ソフトクリーム」です。30年前に誕生して以来、今もなお多くのリピーターに愛され続けるその味は、驚くほど濃厚でありながら、後味はすっきりとした本格派。
その背景には、老舗の看板を守るため、大きな苦難を乗り越えた女性社長の決意 と、亡き夫から受け継いだ大切な思いがありました。取材スタッフが、神奈川県に本社を構える、株式会社横浜大飯店の代表取締役、陳 久美子氏に話を伺いました。

株式会社横浜大飯店 代表取締役の陳 久美子氏
―1962年のご創業ですね。 横浜中華街の象徴的な場所にお店がありますが、どのようなルーツがあるのでしょうか?
陳 はい。私の義父(夫の父)が創業者です。義父は台湾出身なのですが、「どうせ商売するなら横浜中華街で」という思いから、一家で横浜に移り住んだと聞いています。最初はレストランではなく、中華食材の貿易商から始めました。実は元となった会社は、オイスターソースなどで有名な李錦記の日本業務用製品の輸入総販売元を今もやっているんです。その貿易業の縁でお店の話がもちあがり、レストラン(横浜大飯店)が始まりました。現在、実店舗は「食べログ百名店」にも選出いただくなど、多くのお客様に支えられています。


中華街を象徴する善隣門のすぐそばに佇み、長きにわたり食通たちを迎えてきた名店。
オーダーバイキングが人気なだけでなく、1階には自宅用のグルメやお土産も揃っている。
― 社長に就任されてから、コロナ禍での2代目社長の急逝など、壮絶なご経験をされたと伺いました。
陳 社長に就任したのが約10年前の2015年です。日々、奮闘していたのですが、夫(2代目社長)が5年前、コロナ禍が始まった2020年に急逝したんです。本当に突然のことでした。収束が見えないコロナ禍と、大切な人を失ったことのショックで、当時は娘もまだ15歳だったこともあり、過度のストレスで顔面神経麻痺になってしまったほどです。この危機的な状況で、会社を守るため、工場やもう1店舗あったお店を手放し、本店1店舗に集中するという決断をしました。
当時は本当に「ドン底」でしたが、私を支えてくれたのが専務の保坂さんです。彼女がいなかったら、絶対に乗り越えられませんでした。もともとアルバイトで入ってくれたのですが、私が常務になる際に「彼女も役員にしてくれるなら」と推薦し、そこから本当の二人三脚が始まりました。
―今回ご紹介いただく「杏仁ソフトクリーム」は、まさにその苦難の時期も支えとなった商品ですね。誕生は約30年前だそうですが、どのような経緯で生まれたのですか?
陳 今でこそ中華街は「食べ歩き」がブームですが、30年前はそういった文化がほとんどなかったんです。この「杏仁ソフトクリーム」は、その食べ歩きブームのさきがけだと自負していて、1日に3000本も売れる日もあったそうです。開発したのは、3代目社長である主人の弟と、オリゴ糖で有名な会社さんが共同で開発したと聞いています。

横浜中華街を訪れたら外せない、特別なデザート。
長年愛され続ける理由は、その「濃厚さ」にある。
―30年も愛され続けるのは容易なことではないはずです。味のこだわりはどこにあるのでしょうか?
陳 最大のこだわりは、その「濃厚さ」と、それでいて「後味がさっぱりしている」ことの両立です。“高級アイスクリーム”のような濃厚さを目指して開発したと聞いています。乳脂肪分や乳固形分が非常に高く、杏仁豆腐を作るときに使われる杏仁霜(きょうにんそう、アンズの種の中にある白い実を粉末にし、砂糖やコーンスターチなどを加えて使いやすくしたもの)と、生乳から作られた生クリームを贅沢に使っています。濃厚な杏仁の風味とひかえめな甘さを両立させるため、老舗の専門店が作る杏仁豆腐にも負けないような、本格的な味わいを追求したそうです。
私は「いいものを使っているからおいしいのは当然」だと思っています。その代わり原材料も安くはないのですが、そこは品質を妥協しません。また、オリゴ糖を使用しているので、お腹の調子を整える作用も期待できるかもしれませんね。

杏仁霜のもととなっている「杏仁」の核。
これを粉末にすることで「杏仁霜」となり、杏仁特有の豊かな香りを生み出している。
―「いいものだから、おいしい」。シンプルですが一番大切なことですね。お客様の反応はいかがですか?
陳 私も毎日味見をしていますが、毎日「ああ、おいしい」と思わず声に出して言ってしまうくらいです。お客様の反応もダイレクトにわかります。一口食べて表情がパッと変わるのが本当に嬉しいですね。店頭も、お取り寄せも、リピーターの方が非常に多いです。口コミを見ると「お店で食べておいしかったからネットで買った」という方と、「ネットで買っておいしかったからお店に来た」という方、両方の流れがあります。最近では、著名な方々がYouTubeなどで紹介してくださった影響で、「聖地巡礼」として来てくださる若いお客様も多くいらっしゃいます。


中国の蒸しカステラ「マーラーカオ」に、杏仁ソフトを乗せて食べるのも絶品。
ひんやりとした杏仁ソフトが、ふんわりとした蒸しカステラの生地に染み込む。
―店頭で大人気の味を冷凍商品にするにあたってのこだわりやおいしくいただくためのアドバイスはありますか?
陳 横浜中華街は日本有数の観光地として、日々多くのお客様で賑わっております。当店の杏仁ソフトクリームも大変ご好評をいただいており、「もう一度あの味を楽しみたい」というお声を数多くいただいていました。そうしたお客様のご期待にお応えしたいとの思いから、冷凍商品としての販売を開始いたしました。
製法における最大のこだわりは、店頭で提供している味わいをできる限りそのままお届けすることです。衛生管理を徹底した工場内にて一本一本手絞りで丁寧に仕上げ、搾りたての状態を急速冷凍しています。ソフトクリームならではのなめらかな口どけと美しいフォルムを再現するため、クリームの角(ツノ)ができるだけ崩れないよう細心の注意を払っております。シンプルな工程ではありますが、手作業だからこそ実現できる品質を大切にしています。
おいしくお召し上がりいただくためのポイントは、解凍方法にあります。お急ぎにならず、冷蔵庫でゆっくりと解凍していただくことで、本来のなめらかな食感と杏仁の豊かな風味をより一層お楽しみいただけます。詳細はパッケージ裏面の「美味しい召し上がり方」に記載していますので、その手順に沿ってお召し上がりいただければ、店頭に近い味わいをご体験いただけます。
―最後に、これから目指すビジョンについてお聞かせください。
陳 亡くなった主人も「この一軒を大切に守っていこう」と、常々言っていたんです。「お客様に喜んでもらうことだけを考えて、お店を大事にしよう」と。ですから、私が目指すのは、亡くなった主人の思いやビジョンを守っていくことです。例えば、うちのレストランは食べ放題が人気ですが、「食べ放題だから」というクオリティの妥協は一切していません。点心も、その多くを専門の料理人が手作りしています。横浜中華街のあの場所で、変わらない味と誠実な姿勢を守り続ける。それが私の使命だと思っています。
―貴重なお話をありがとうございました。

「杏仁ソフトクリーム(8個セット)」
価格:¥4,700(税込)
店名:横浜大飯店
電話:0120-915-888(9:00~17:00 ※土・日・祝日は除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://daihanten.shop-pro.jp/?pid=147903291
オンラインショップ:https://daihanten.shop-pro.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
陳 久美子(株式会社横浜大飯店 代表取締役)
1960年東京都生まれ。デザインの勉強を経て、雑誌記者として10年ほど経験を積む。2011年に横浜大飯店に入社し、2015年に代表取締役に就任。自社の商品のパッケージ制作を手がけ、筆文字も自ら描いている。その他、店舗全般の運営に携わり、日々奮闘している。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井 ちあき 画像協力/横浜大飯店>




























