秋田への旅気分をレンジでチン。「駅弁ならではの味」を追求した、創業126年の老舗が贈る「あきたと鶏めし」

2026/01/08

今回、編集長のアッキーが注目したのは、冷凍駅弁「あきたと鶏めし」です。この商品には、名物「鶏めし」に加え、きりたんぽやいぶりがっこなど、秋田の味覚がワンプレートにぎゅっと詰まっています。手掛けるのは、創業125年を誇る老舗駅弁屋。「冷凍なのに、駅で買うあの味そのまま」と評判の秘密は、最新技術と老舗ならではの「徹底したこだわり」にありました。その背景には、コロナ禍での苦境を乗り越え、伝統を守りながら進化を続ける八代目社長の思いがあります。取材スタッフが、秋田県大館市に本社を構える、株式会社花善の八代目代表取締役社長、八木橋 秀一氏にお話を伺いました。

株式会社花善 八代目代表取締役社長 八木橋 秀一氏

まずは創業126年という御社についてお聞かせください。

八木橋 創業は1899年(明治32年)で、今年で126年目を迎えます。戦後すぐの1947年から販売を開始した「鶏めし」は、地元・大館では知らない人はいないほどのソウルフードとして、長年愛され続けてきました。うちは他の種類の弁当には手を広げず、ずっとこの「鶏めし」一本でやってきた会社なんです。

明治の駅弁立ち売りから始まり、今やパリへ進出するまでに至った126年。
変わらぬ味を守り続ける「鶏めし」の実績が、新たな冷凍弁当への挑戦を支えている。

―ご自身はもともと家業を継ぐ予定だったのですか?

八木橋 いえ、私は生まれも育ちも東京で、もともとは家業とは無縁のフリーター生活を送っていたんです。お弁当のチェーン店でアルバイトをしていたときに、祖母から「東京支店をやらないか」と声をかけられたのが転機でした。1年間の修業のつもりで秋田へ移住し、1996年に花善に入社。その後、2012年に八代目社長に就任し、たすきをつなぐことになりました。

―今回の「冷凍駅弁」の開発など、新しい挑戦をされています。開発のきっかけは何だったのでしょうか?

八木橋 大きなきっかけはコロナ禍です。当時、観光客が激減し、売上も一時は大きく落ち込みました 。外出自粛が叫ばれる中、世間では飛行機の機内食の通販が人気を集めていたんです。それを見て、「機内食で旅気分を味わえるなら、駅弁だって自宅で旅気分を提供できるはずだ」とひらめきました。

ただ、開発は一筋縄ではいきませんでしたね。菌の検査だけでなく、「1年後もおいしいか」を確認するために、実際に1年間保管しては食べ続けるという地道なテストを繰り返しました。失敗すればまた最初からやり直しです。そんな試行錯誤を経て、ようやく皆様にお届けできるようになったんです。最初は「鶏めし」単体でしたが、「おかずもほしい」というお客様の声に応え、秋田の食文化を丸ごと楽しめるワンプレート型へと進化させました。

蓋を開けた瞬間、そこはもう秋田。
名物の鶏めしを中心に、郷土の味覚をワンプレートに凝縮した。

開発にあたり、特にこだわった点や、他にはない独自性について教えてください。

八木橋 最大のこだわりは、駅弁としての「変わらぬ味」を守り抜くことです。最新の急速冷凍機を使えば、出来立ての味をそのまま封じ込めることは可能です。しかし、私たちが目指したのは、ご飯と具材がなじんで一体となった、あの「駅弁の味」でした。出来立てすぎると、かえって違和感がある。だからこそ、完成から冷凍するまでのタイミングを計算し、皆様がイメージする「いつもの駅弁の味」になるよう調整しているんです。

また、電子レンジで温める際に蒸発する水分量まで計算し、製造段階では少し水分を多めにするなど、冷凍専用のレシピを徹底的に研究しました。中身は、弊社自慢の鶏めしをメインに 、味噌とごま2種類のきりたんぽ、いぶりがっこ、とんぶりなど、まさに「秋田オールスターズ」です。特に、秋田の海藻「ぎばさ(アカモク)」は冷凍が難しく苦労しましたが、コロッケにすることで独特の食感を楽しめる自信作に仕上がりました。

主役の鶏めしはもちろん、いぶりがっこの燻製香やとんぶりの食感など、細部まで秋田らしさが満載。
一つ一つのおかずが、丁寧な手仕事を物語っている。

―この「あきたと鶏めし」は、どのようなシーンで楽しむのがおすすめですか?

八木橋 忙しい日の晩酌のお供や、自分へのご褒美として楽しんでいただきたいですね。レンジで温めるだけで、手間をかけずに豪華な食卓が完成しますから、「今日は料理したくないけれどおいしいものが食べたい」という時に、冷凍庫にあると重宝するはずです。好きなお酒を用意して、一つ一つのおかずをゆっくり味わえば、自宅にいながら秋田へ旅行したような豊かな時間が流れると思います。

冷凍庫にストックしておけば、何もない日の食卓が瞬時に華やぐ。
日常の中に非日常の旅情を取り入れる、新しい駅弁の楽しみ方を。

―実際に召し上がった方からは、どのような反響がありましたか?

八木橋 施設に入居していて旅行に行けない山梨県のおばあさまが、このお弁当を食べて「懐かしい味だ」と涙を流して喜んでくださったというエピソードがありました。これは本当にうれしかったですね。また、駅弁ファンの方からも「通常の駅弁は知ってはいたが、この冷凍弁当、期待以上においしかった!」 と、味の再現性の高さに驚きの声をいただいています。

―最後に、今後のビジョンについてお聞かせください。

八木橋 この商品をきっかけに「いつか秋田に行ってみたい」「現地で食べてみたい」と思ってもらうことが願いです。お歳暮のような形式ばったものではなく、親しい人同士で気軽に「おいしかったから食べてみて」と贈り合う、新しいギフト文化の中に定着させていきたいですね。地元では10年以上、学校給食に駅弁を提供し続けているのですが、100年かけて市民全員に味を記憶してもらうような、地域への深い愛情を持ってこれからも活動を続けていきます。

―素敵なお話をありがとうございました!

「あきたと鶏めし★3個セット」
価格:4,500円(税込・送料込み)
店名:花善
電話:0186-43-0870
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://hanazen-shop.com/products/6113%E3%81%82%E3%81%8D%E3%81%9F%E3%81%AE%E9%B6%8F%E3%82%81%E3%81%97-3%E5%80%8B%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88
オンラインショップ:https://hanazen-shop.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

八木橋 秀一(株式会社花善 八代目代表取締役社長)
1976年東京都で生まれ育ち、秋田県に移住をして花善に1996年に入社。2000年に同社常務取締役に着任。2012年に同社八代目代表取締役社長に就任。社長着任後の実績としては、2012年より大館市内全ての小中学校に鶏めし弁当の給食の実施、2019年にパリに現地法人を設立。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/田中 香花 画像協力/花善>

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