
白ワイン酵母で日本酒を華やかなシャンパン風に。「渓流マウンテンダンススパークリング」
2025/12/18
今回、編集長のアッキーが注目したのは、まるで白ワインのような香りが特徴の革新的な日本酒のスパークリング酒「渓流 マウンテンダンス スパークリング」です。食のプロが選ぶ「ジャパン・フード・セレクション」で日本酒初のグランプリに輝いたこの日本酒を造るのは、長野県須坂市に160年の歴史を持つ酒蔵「遠藤酒造場」。背景には、若くして倒産寸前の蔵を継いだ6代目の、常識にとらわれない挑戦の物語がありました。取材陣が、株式会社遠藤酒造場 代表取締役の遠藤秀三郎氏にお話を伺いました。

株式会社遠藤酒造場 代表取締役の遠藤秀三郎氏
―創業は江戸末期だそうですね。どのようなルーツがあるのでしょうか。
遠藤 弊社は1864年(江戸末期)に創業しました。初代が江戸に出向いたときに非常においしいお酒に出合い、「この旨い酒を、地元の人にも飲んでほしい」という情熱から、この長野県須坂市の地で酒造りを始めたと聞いています。その品質は当時の須坂藩主にも認められ、「養老正宗」という名を賜った歴史もあります。


美しい山々に抱かれ、新鮮な空気と清らかな水が満ちる須坂市。
「遠藤酒造場」は須坂藩主の館跡地に蔵を構える。
―遠藤社長は6代目でいらっしゃいますが、どのような経緯があったのでしょうか。
遠藤 私は6代目ですが、もともと家業を継ぐ気ではありませんでした。一生懸命勉強して、東京工業大学で「超伝導」という最先端技術を学んでいました。しかし、大学3年生の21歳のとき、先代である父が急逝しました。ゆくゆくはと思っていましたが、あまりに突然でした。
実は当時、従業員もわずか2人ほどしかいない、倒産寸前という状況だったんです。「やらざるを得ない」と腹を括ってのスタートでした。
最先端の科学の世界から、伝統的な手作業の世界への転換ということもあり、戸惑いながらも試行錯誤しました。ですが、だんだんと従来の「養老正宗」というブランドだけでは、この先の展望が見込めないのではという思いが募っていきまして。そこで25歳の時、既存のブランドから脱却し、ゼロから新ブランド「渓流」を立ち上げるという決断をしたのです。
―今回ご紹介いただく「渓流マウンテンダンススパークリング」は、どのようなきっかけで開発されたのですか?
遠藤 開発のきっかけは、コロナ禍で増えた「家でのお祝い事」でした。外飲みができなくなり、家の中でお祝いをするご家庭が増えたとき、シャンパンのように「ポン!」と音がして気分が華やぐお酒が求められていると感じたのです。しかし、既存の日本酒スパークリングは辛口が主流で、イメージと少し違いました。そこで、「日本酒でありながら日本酒を感じさせない」「女性や若者、お酒が強くない人でも楽しめる、優しい甘さのもの」を目指して開発をスタートしました。

ハレの日の乾杯を彩るために生まれた、
シャンパンのような日本酒。
―どのような工夫をされたのでしょうか。
遠藤 最大の特徴は、あえて日本酒用の酵母を使わず、「白ワイン酵母」で仕込んでいる点です。日本酒の酵母ではなかなか出せない「優しい酸」が生まれるのが利点で、米由来の豊かな甘みと、この酸が絶妙なバランスを取ってくれるんです。
日本酒度でいうと「-35」と、数値上はかなり甘口なのですが、この綺麗な酸があるおかげでベタつかず、すっきりとした後味を実現しています。香りも、まるでリンゴや洋梨のような、日本酒とは思えないフルーティーな香りが立ち上がります。
さらに、アルコール度数も日本酒としては一般的な約15%より低い12%に設定しました。お酒が強くない方や女性にも、気軽に楽しんでいただける飲みやすさを追求しました。原料米には長野県産の美山錦を使用しています。
―ボトルも本格的ですね。
遠藤 大手メーカーさんとの差別化として、ボトルとコルクも本格的なシャンパン仕様を採用しています。コルクを抜いた時の「ポン!」という音こそが、この商品が提供する「ハレの日の体験」の象徴だと考えています。

ボトルを開けるときの「特別体験」も楽しめる。
―おすすめの楽しみ方を教えてください。
遠藤 飲むときは、ぜひしっかり冷やして召し上がってください。ペアリングは和洋を問わず万能です。お刺身やカルパッチョ、チーズはもちろん、意外にも焼肉とも相性がいいんです。週末の持ち寄り女子会や、家族のお誕生日会など、この一本があるだけで食卓がパッと華やぎます。頑張った日のご褒美として、その爽やかな香りと優しい甘さに癒やされてほしいです。
―プロからの評価や、お客様からの反響はいかがですか。
遠藤 おかげさまで、食の専門家が評価する「第75回 ジャパン・フード・セレクション」にて、最高賞の「グランプリ」を受賞しました。これは日本酒として初の快挙であり、大変光栄に思っています。ほかにも「KuraMaster2024」で金賞を受賞するなど、プロからの評価もいただいています。お客様からも「いい意味で日本酒らしくない」「ワインでもない初めての味」と、その革新性に驚く声を多数いただいていますね。


フルーティーな香りと優しい甘さが、
和洋問わずさまざまな料理を引き立てる。
数々の賞を受賞した、蔵元が誇る一本。
―今後の展望についてお聞かせください。
遠藤 国内市場は厳しくなっていますが、海外での日本酒人気は高まっています。現在は売上の1割ほどですが、東南アジアや北米を中心に輸出も毎年伸びています。この「マウンテンダンス」という商品名も、長野の美しい山々が喜んで踊るイメージを海外の方にも伝えられるよう名付けました。一方で、「地元の人とつながる」ための「蔵開き」も大切にし続けています。21歳で地元に戻った私が、今度は長野の酒の魅力を世界に発信していきたいです。
―本日は貴重なお話をありがとうございました!

「渓流 マウンテンダンス スパークリング 720ml」
価格:¥2,090(税込)
店名:遠藤酒造場
電話:0120-117-454(8:30~17:00 元日・1月2日・3日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.keiryu.jp/c/junmaiginjo/K-546
オンラインショップ:https://www.keiryu.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
遠藤秀三郎(株式会社遠藤酒造場 代表取締役)
東京工業大学で超伝導を学ぶも、大学3年時の1982年、21歳で先代の父が急逝し家業を継ぐ。倒産寸前(従業員2名)の蔵を「やらざるを得ない」と引き受け、25歳で新ブランド「渓流」を立ち上げた。伝統と革新を両立させ、ネット通販の強化や海外展開、白ワイン酵母の使用など業界の常識を破る商品開発を推し進めている。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井ちあき 画像協力/遠藤酒造場>




























