青森の恵みを贅沢に「帆立と野菜の玄米スープ(三種セット)長芋・人参・ごぼう」

2025/10/29

今回、編集長アッキーが注目したのは、長芋やごぼうなど地域の農産物を使ったスープです。商品を製造・販売している八戸中央青果株式会社・代表取締役会長の横町芳隆氏に商品の魅力について取材陣がお話を伺いました。

八戸中央青果株式会社・代表取締役会長の横町芳隆氏

―御社のこれまでの歩みや事業の強みについて教えてください。

横町 青森県八戸市で1932年(昭和7年)に創業し、90年以上の歴史があります。当時、農家の人たちがブローカーに安く買い叩かれることに不満を持っていて、自分たちで市場を作るぞと立ち上がりました。すると今度は卸業者や問屋が「そんな市場には買いに行かない」と喧嘩になり、市長が仲裁して、みんなで株を持つ八戸農産市場が誕生しました。

生産者、卸売業者、消費者、つまり一般市民からも幅広く株式を募集し、公平な立場を目指したんです。生産者のためだけでもなく、業者のためだけでもなく、バランスよく全ての人のために。最初から公の事業だというところが、我々の強みです。

現在は「情熱市場」という理念を掲げて、「儲ける儲けないは二の次でいい」「天秤にかける人はお客さんじゃない」「情熱の反対は打算」という方針で、丁寧な仕事をすることに徹底しています。

野菜と玄米に旨み溢れる帆立を加えた贅沢なスープ。

―今回ご紹介させていただく玄米スープの開発秘話について教えてください。

横町 前からスープには興味があったのですが、たまたま一緒に仕事をしている食品会社の社長から「スープ作ろう」と声をかけてもらったのがきかっけです。

八戸は半径30分圏内に長芋・ごぼう・人参など日本一クラスの産地を抱えています。ところが2021年の8月に大豪雨があり、青森県の農産物が大打撃を受けました。長芋やごぼうの畑の多くが水没し、水が引いた後には土が固まって曲がったり、歪な形となってしまったり、スーパーで売れるような製品が取れなくなったんです。普段でも形の悪いものは5~10%は出るものですが、その時は半分くらいがそんな状態で、これでは生産者が気の毒だ、なんとかこれらを売ってあげなければならない。そこで「これを加工してスープにして食べてもらおう」と考えついたんです。

長芋は台湾では「畑のうなぎ」と言われ、大変栄養価が高いんです。日本ではとろろで食べるのがほとんどですが、台湾ではスープで食べるんです。それで長芋のスープを作ることになりました。

8月に話が出て、9月10月で何回も試食を繰り返しながら開発しました。ごぼうとにんじんも加えて、まず3種セットで売り出そうと。

―スープにはホタテも入っています。

横町 商工会議所の会頭が水産会社の社長だったんですが、鯖やイカが獲れなくて立派な工場があるのに稼働してないという状況でした。それで声をかけてみんなで一緒にやろうと。青森県はホタテが有名ですし、私がプロデュースするから3社でやろうということになったんです。県産素材100%、化学調味料不使用で「長芋・ごぼう・人参+玄米+ホタテ」の展開になりました。

当初は中国も取引先として想定していましたが、その年に原発の処理水問題でホタテが中国に輸出できなくなるという問題が発生しました。一方でオーストラリアや香港から「売らせてください」と声がかかってきています。

―価格はどのように決められたのですか。

横町 お土産として買ってもらいたいので、高めに設定しています。青森に遊びに来た人が「これ、青森のお土産なんだ」って渡せるようなものを想定しました。普段使いじゃなくて、プレゼントとして価値があるものを作りたかったんです。商品が東京のデパートで売られたり、海外で売られたりしたら、生産者も喜びますし、勇気をもらえる。それが狙いです。

―PRはどのようにされていますか。

横町 もともと卸売の会社で、販売は得意じゃないんです。豪雨の時に生産者を助けたいという思いで作ったのがこのスープですので、販売チャネルを持っていませんでした。現在は自社のオンラインショップのほか、地元のテレビCMや新聞広告、駅前の土産物店などでは扱ってもらってますが、なかなか手に取ってもらえないのが現状です。

ただ、賞味期限が以前は1年だったのが、品質検査をしてもらって2年になりました。これで海外にも余裕を持ってセールスできます。常温保存ができて、冷やしてもおいしく、レンジでチンしても食べられる。便利ですよね。特に今年のような暑い夏は、冷たいスープが喜ばれました。

―今後の展開はいかがでしょうか。

横町 今ホタテが2個入っていますが、それを抜いて玄米を増やして、赤ちゃんが食べられるような離乳食にしたり、お年寄りがホタテで喉を詰まらせないような形も企画しています。3社で定期的に「スープ会議」を開いて、消費者の声を聞きながら商品開発を続けています。新しいことに挑戦すると、苦難とともに必ず喜びが得られます。それが私たちの原動力になっています。

―貴重なお話をありがとうございました。

「帆立と野菜の玄米スープ」(三種セット)長芋・人参・ごぼう
価格:¥1,300(税込)
店名:丸善オンラインショップ
電話:023-629-2517(8:30~17:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://order-maruhachi.stores.jp/items/66487a034dcf6e1ee03a858c
オンラインショップ:https://order-maruhachi.stores.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

横町芳隆(八戸中央青果株式会社 代表取締役会長)
1958年10月青森県八戸市生まれ、1976年3月八戸北高等学校卒業、1981年3月大東文化大学卒業、1981年4月八戸中央青果株式会社入社、2007年5月代表取締役社長、2024年5月代表取締役会長、入社以来、競り人として生産者と関わり、この仕事を天職として喜び「郷土を愛し郷土の為に働く」ことに誇りを持っています。

<文/垣内栄 MC/藤井ちあき 画像協力/八戸中央青果>

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