ハマダ商事_top

自社オリジナル肥料で作るこだわりのお米、「農家の自信作」

2024/05/02

九州の主要な米どころとしても知られる鹿児島県。なかでも、鹿屋市高隈町は冷たく清らかな湧水が豊富で、おいしいお米の生産地として有名です。この高隈町にあるハマダ商事有限会社は、種蒔きから精米まで一貫して手がけ、全国にお米を届けています。今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったお米を販売している、ハマダ商事有限会社の代表取締役の濱田真一氏に、取材陣がお話を伺いました。

ハマダ商事有限会社 代表取締役 濱田真一氏
ハマダ商事有限会社 代表取締役の濱田真一氏

―創業の経緯を教えてください。

濱田 1970年(昭和45年)に祖父と父が精米所として創業しました。当時は周囲の農家さんが作ったお米を精米するところから始まったと聞いています。

―家業を継ぐお気持ちはありましたか?

濱田 ありませんでした。子供の頃、父は肥料や農薬の営業に出かけていたり、趣味であるソフトボールにのめり込んでいたりと、あまり家にいなかったんです。仕事に一生懸命打ち込んでいることはわかっていましたが、どんなことをしているのか想像がつきませんでした。でも、父は継いでほしかったようです。

―最初は調理師の道へ進んだそうですね。

濱田 私は子供の頃から野球少年で、高校には野球の特待生として入学しました。高校時代は野球に打ち込みながら、調理科に所属していたので、調理師免許を取得しました。

卒業後はとあるホテルの日本料亭に就職し、当時の料理長より「大阪へ修業に行かないか」と誘われましたが、家族に相談したところ、父からは「帰ってきて後を継いでほしい」と言われ……。料亭の仕事も覚えて楽しくなってきた頃だったので、とても悩みましたが、家業を継ぐことを決断し、農作物の勉強のため青果市場へと転職しました。

そこから、肥料農薬の米作りの勉強のため、関東の生物科学研究所での研修を受けました。その頃の弊社は精米だけでなく、肥料・農薬・農業資材の販売や、農産物の集荷をするまでに成長し、その後、帰郷して1995年7月に入社しました。

2007年に専務の役職に就き、2010年には農産物検査員の資格を取得して、販路を拡大して、2014年に代表取締役に就任し、後を継いだのです。

―会社として大切にしていることは?

濱田 米という漢字は、米作りに「八十八」もの手間がかけられていることから「米」という漢字が出来たという説もあるように、種まき一つ取っても発芽の試験、種子の選別、脱芒処理など、種まきまでに8つ以上の工程があります。この全工程を一貫して手がけていることは、弊社の強みのひとつです。

種から苗を作り田植えして管理し、稲刈りまで日々手間をかけなければ、おいしいお米には育ちません。ですから、弊社のお米を手に取っていただく方々のことを考えながら、一つ一つの作業の手を抜くことなく「手間をかけてこそ、お客様に喜んで食べていただける安全でおいしいお米ができる」と、まじめに取り組むことを大切にしています。この思いは昔からずっと変わっていません。

ハマダ商事_1
「農家の自信作」は「鹿屋市」のふるさと納税の返礼品にもなっている。

―「農家の自信作」が誕生した背景を教えてください。

濱田 弊社がある高隈町は寒暖差が激しく、高隈山からの湧き水でおいしいお米がとれる米どころとして、大隅半島では古くから有名な地域です。自分が帰郷した頃はまだお米の販売業はそれほどしていませんでしたが、どうにか高隈のお米を大々的に販売し、多くの人々に召し上がっていただけないかと思い、先代にいろいろと教わりながら一緒に米作りを始めました。

ハマダ商事_2
高隈の田んぼの風景。

濱田 米作りの設備を整え、まずはお米を必要とされるラーメン屋さんや定食屋さんに営業させていただき、徐々に広がっていったのです。

社長に就任してからは、「もっとおいしいお米を作れないか」と考えるようになり、肥料や土作りを見直しました。その結果、自信をもって販売・提供できるようになったのが、この商品です。炊き立ての香りや色、つや、粘り、コク、冷めてもおいしいお米にこだわって生産しています。

ハマダ商事_3
丁寧に精米された「農家の自信作」。米粒には傷ひとつない。

―「農家の自信作」の特徴は?

濱田 おいしいお米を作るために、土作りと肥料にこだわりました。肥料はメーカーさんと協議を重ねて作った、自社オリジナルの肥料を使用しています。化学肥料を極力控え、有機肥料を50%以上含有しており、これを使うことで旨味や糖度が格段に上がります。

この肥料を地元の生産農家さんにすすめたところ、最初は「価格的にも少し高いし、これを使わなくても、今のままで十分おいしいお米が作れる」と仰っていて、なかなか使っていただけませんでした。しかし、この肥料を使用した農家さんから「今までよりおいしいお米ができた」とお声をいただき、少しずつ広がりました。今では周囲の大半の生産者さんが、このオリジナル肥料を使って生産されています。

ハマダ商事_4
炊き立ての「農家の自信作」。見た目はつやつや、食べるともちもちしている。

―品質や味を守る上で大切していることは?

濱田 強いて言えば、日照りや雨が続いても、毎日田んぼに行って、水管理をしなければならないことです。田んぼへの水の入り具合や水温、病気や虫の被害がないか、日々の見回りは欠かすことができません。生育過程のなかで、除草作業や水の管理など、手間はいろいろとかかります。品質の良いお米を作るために、稲穂に異常があったら早めに気付いて早めに直すことを心がけています。

また、山水を100%使って生育しているところも大きな特徴ですが、夏でも水が冷たいので、田んぼに入れると生育に少し時間がかかるところも難点です。

それと、鹿児島は台風の通り道になっているので、稲穂が台風に負けないような工夫もしています。あまり背が高くはならず、太くて丈夫な稲穂になるように作っています。

ハマダ商事_5
一粒一粒に旨みが凝縮されている。

―お客様からの声で印象深いものは?

濱田 「お米は東北地方の方がおいしいと思っていたのに、鹿児島の方ですごくおいしいお米を見つけた」というお声をいただいたことがあります。ほかにも、弊社のお米を使ってくださっている焼肉屋さんからは「お客様から『今まで行った焼肉屋のなかで、ここのお米が一番おいしい』と褒められた」という話を聞いて、嬉しくなりました。

―おすすめの食べ方は?

濱田 弊社のお米は何にでも合います。冷めてもパサパサしないので、おにぎりにしたり、お弁当に入れたりするのもおすすめです。

ハマダ商事_6
冷めてもおいしいので、シンプルな塩むすびも格別の味。

―今後のビジョンをお聞かせください。

濱田 高隈は後継者不足によって徐々に耕作放棄地が増えてきています。自然豊かで環境に恵まれたこの地をどうやって守りつないでいくかが、今とても重要な課題です。自然と向き合いながら、今まで通り米作りにまじめに取り組み、それに甘んじることなく、もっともっとおいしい米作りを探求していきたいです。

―貴重なお話をありがとうございました!

「農家の自信作 5kg」

「農家の自信作 5kg」
価格:¥1,900(税込)
店名:ハマダ商事有限会社
電話:0994-45-2776(※対応時間記載なし)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://hamadashoji.com/2022/03/22/post-35/

「ひのひかり 5kg」

「ひのひかり 5kg」
価格:¥1,800(税込)
店名:ハマダ商事有限会社
電話:0994-45-2776(※対応時間記載なし)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://hamadashoji.com/2022/03/22/post-44/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
濱田真一(ハマダ商事有限会社 代表取締役)

1973年鹿児島県鹿屋市生まれ。高校で調理師免許を取得。1991年鹿児島市内の「林田ホテル」に入社し、和食調理に勤務。1992年3月に同ホテルを退社。4月に鹿児島市内の「横村青果」入社。1993年3月「横村青果」退社。同年4月に埼玉県の「日産化学工業 生物科学研究所」に入社し、肥料と農薬を勉強する。1994年3月に同社を退社後、4月に「ハマダ商事有限会社」入社。2013年代表取締役に就任。

<文・撮影/サカモトアヤ MC/矢口優衣 画像協力/ハマダ商事>

OFFICIAL SNS

Instagramでハッシュタグ#お取り寄せ手帖を検索。

  • Instagram
  • Facebook
  • Twitter