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本格的な伊豆の味をご家庭で堪能できる伊豆中「金目鯛姿煮」

2024/02/22

伊豆の名物である金目鯛をご家庭でも味わえる「金目鯛姿煮」。「本当においしかったです!リピートします!!」「大変おいしかったので知り合いに送らせてもらいました」など大好評のコメントが寄せられ、リピーターも多い商品です。今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは「金目鯛姿煮」です。生産元である株式会社伊豆中 代表取締役の鈴木亮氏と取締役の松浦徹氏に、商品開発や商品に対する思いを取材陣が伺いました。

株式会社伊豆中 代表取締役の鈴木亮氏
株式会社伊豆中 代表取締役の鈴木亮氏

―伊豆中は鈴木社長が始められた会社ですか?

鈴木 いえ。私は2代目です。1980年に私の父が干物の販売から始めました。

―では、子どもの頃から家業を継ぐつもりで?

鈴木 自宅が工場でしたから、子供の頃から「継ぐんだろうな」とは思っていました。私は、オーストラリアでワーキングホリデーを使って過ごしていた時期があります。そのときも、水産物を輸出する会社の社長と仲良くなったので、水産業に関わって過ごしていました。

―その後、日本に帰ってきて会社を継がれたと?

鈴木 はい。まず店舗で販売の手伝いをすることから始めて、工場で魚のさばき方も習ってというふうに、だんだんと家業を継ぐかたちになりました。

―会社のモットーのようなものがありますか?

鈴木 「伊豆の味で心を届けるお手伝い」です。わが社は、土産物を取り扱ってるので、ものを届けるだけでなく気持ちを届けるということを大事にしたい。家族や大切な方に「喜んでほしい」という気持ちを届けるツールとして、使っていただく商品であることを忘れずに、社員一同、商品に気持ちを込めて製造・販売しています。

―「金目鯛姿煮」は、とても評判が良いようですが「姿煮をつくろう!」となったのには、どんな経緯があったんでしょうか?

鈴木 元々、金目鯛は伊豆の特産品として有名です。父の代から「金目鯛の味噌漬け」という商品はあって、お土産に喜ばれていました。これは今でもわが社のロングセラーで、販売累計81万個を超えました。
いっぽうで旅館や食堂では煮つけや姿煮を観光客の方にふるまっていた。特に姿煮は赤い金目鯛がドーンと提供されると、特別なごちそうって感じがして喜ばれていました。
それに金目鯛は煮つけにすると脂ののった白身がお醤油ベースの甘辛の汁によく合うから、おいしい。「伊豆にいったら「金目鯛姿煮」を食べるのが楽しみ」という観光客の方も多くいらっしゃいます。
だったら「伊豆で食べたあの味をお土産に持って帰れたら、きっと喜ばれるよね」と考えたのが「金目鯛姿煮」を開発するきっかけです。

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脂ののった白身と甘辛の味付けでご飯がすすむ。

―開発で苦労した 点は?

鈴木 味付けはシンプルですが、奥が深くて半年くらいかかりました。伊豆観光に来られた方に提供されているような、田舎風のご飯にあう味付けにしたくて、いろいろと試行錯誤しました。詳しくは企業秘密ですが、地元の醤油屋さんにも知恵をいただいて、調理するときはこれ、保存のときはこれと醬油は使い分けています。
それに姿煮というからには、ちゃんと魚の形で煮あがらなくちゃいけない。そのあたりの温度管理や煮る方法をみつけるのも大変でした。

―煮る方法ですか?

鈴木 はい。そもそも、鍋に金目鯛がきれいに並ばなければ姿煮にはならない。だから給食の調理に使う鍋をイメージして、板金屋と相談しながら新しく作りました。

―なるほど、鍋まで。

鈴木 そうです。苦労のおかげか「何度食べてもおいしい」商品になったと自負しています。2007年に発売しましたが、リピーターの方も少しずつ増えてくださって、今ではロングセラーとして愛されています。おいしかったと絵手紙まで送ってくださる方もいらっしゃいます。

―この「金目鯛姿煮」、人気の理由は?

松浦 まず、どのような年代の方が食べてもおいしいと思っていただける味付けです。金目鯛ならではの脂ののった白身を、また食べたいと注文してくださる方が多いです。価値があると思えるものは、少し値が張っても買っていただける時代だなと思います。

鈴木 実は煮汁や煮方などは、発売後も少しずつ改良しています。だから、いつもおいしいと思ってもらえると自負しています。

松浦 パッケージのインパクトも魅力です。お土産にお渡ししたら「わぁ!金目鯛だ!」と喜んでもらえるはずです。

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大きな金目鯛のイラストが目印。

―製造しているからこそ知っているおいしい食べ方がありますか?

鈴木 この商品には煮汁がいっぱい入っています。だから一緒に野菜を煮てもいいし、煮汁を残しておいてほかの魚を煮ても、ひと味違った煮魚に仕上がります。

松浦 我が家はまだ子どもが小さくて、姿煮を箸で食べるとなると大変でして、身をほぐして少し煮汁を加えて混ぜご飯にしています。おにぎりにすると食べやすくておいしいです。

―どんな方におすすめですか?

鈴木 やはり、おいしいものが好きという方に食べてほしいです。そして伊豆を身近に感じてほしい。
気に入ったらまた観光にもきてほしいです。わが社は伊東を中心に6店舗展開しています。「金目鯛姿煮」のほかにもいろいろな商品がありますから、観光の途中でお寄りいただいてお土産に選びを楽しんでください。

―地元が大事ですね。

鈴木 はい。地元をもっと盛り上げたいという気持ちがあります。
毎年1月には伊豆の特産品を安く売ってPRする「伊東温泉めちゃくちゃ市」というイベントが開催されています。そのなかで、わが社は「ひもの開き日本一大会」に参加したり、オークションの目玉になる巨大干物を提供したりしています。

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伊豆中の大きな干物は、オークションの目玉になっている。

松浦 「ひもの開き日本一大会」は、アジとキンメダイ、イカの3種類をいかに早くきれいに開けるかを競います。熟練の職人は、目にもとまらぬ速さです。見物客も盛り上がって楽しんでくださる名物企画です。伊豆中は前回大会で大会総合優勝をいただきました。

―先ほど、いろいろな商品があると言われましたが具体的に教えてください。

松浦 最近は消費者のニーズも変化してきてるので、それに合わせてパスタソースやペット用の商品などラインアップを増やしています。パスタソースを開発するときは、女性社員の意見を生かして開発しました。持ち運びが楽で、使いきれて、お土産にお渡ししたときにセンスの良いものが喜ばれると教えてもらいました。

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女性社員の意見を生かして開発されたパスタソース。

―これをつくろう!と新商品を開発するきっかけは、どんなことですか?

松浦 開発にあたっては、社長の鶴の一声が大きいです。たとえばペット用の商品をつくるときは「ペットは大切な人だろう!」って(笑)。今はペットも家族の一員ですから。

―ペットに目を向けたきっかけはなんだったのでしょうか?

鈴木 伊豆高原にはペット連れでも楽しめる施設が多くあります。ドッグランがついているレストランや、ペットと泊まれる宿など。おみやげの直売所でもそういうニーズは絶対あると思いました。

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ペット商品のラインナップも豊富。

松浦 ペット用の製品はフードロス問題の解決にもなりました。
例えば、サバの味噌煮をつくるときに、サバを3枚におろす。その際には、中骨の部分は廃棄されていた。でも、今はその部分をレトルト処理して、ペットが喜ぶサバのやわらか骨になります。

―これから目指していきたいことがありますか?

鈴木 やはり、伊東の街の会社として、地元を元気にしていきたいです。
たとえば、伊東駅前に50年以上営業されていた人気のお饅頭屋さんがありました。創業者が2022年に他界され結局廃業となってしまわれた。その話を聞いたとき「それは惜しい」と思い、わが社が屋号を継承し饅頭づくり引き継ぎたいと、名乗りをあげました。

松浦 職人さん達と幾度となくお話をし、饅頭づくりを教えてもらいました。2023年11月に復活オープンし、たいへん好評をいただいています。

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2023年11月伊東駅前商店街にリニューアルオープンした老舗饅頭店。

―会社としての今後の展望は?

鈴木 海産物も喜ばれる商品の種類は、時代とともに変化しています。社員一同知恵を出し合いながら、いつの時代も皆さんが気持ちを届けられる「喜んでいただける製品」を開発していきたいです。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

金目鯛姿煮

「金目鯛姿煮」1尾
価格:¥2,600(税込)
賞味期限:冷凍2ヶ月
店名:株式会社伊豆中
電話:0557-47-0028
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.izuchu.jp/shopdetail/005000000001/ct32/page1/order/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
鈴木亮(株式会社伊豆中 代表取締役)

1979年 静岡県伊東市生まれ。
ワーキングホリデービザによりオーストラリアにてスノークラブやキングクラブの輸出工場(主に中国に出荷)でパッキング作業、パース市内デリバリーに従事。帰国後、
2000年 伊豆中入社
2006年 工場での加工技術の習得、直売店での販売、卸売り営業を経て専務取締役に就任
2007年 金目鯛の煮付製造及び販売開始
2011年 伊東マリンタウンに飲食店『ばんばん食堂』オープン 飲食店事業開始
2012年 代表取締役に就任

松浦徹(株式会社伊豆中 取締役)

1986年 大阪府松原市生まれ。
飲食店運営を行う大阪の企業へ入社し、12年勤務の勤務を経て、2022年に伊豆中へ入社。

<文・撮影/桜会ふみ子 MC/伊藤マヤ 画像協力/伊豆中>

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