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雪に晒した後、熟成・醗酵する新潟発の香辛調味料「かんずり」。鍋に料理に大活躍!

2023/12/28

鍋の季節に欠かせない、知る人ぞ知る香辛料「かんずり」の存在を聞きつけたアッキーこと坂口明子編集長。早速お取り寄せ態勢に入りました。「かんずり」は国内産赤唐辛子を糀、柚子、食塩に漬け、熟成と発酵を繰り返して作られる新潟独自の香辛料。この商品誕生の経緯と上手な使い方を、有限会社かんずり代表取締役の東條昭人氏に取材スタッフがうかがいました。

有限会社かんずり 代表取締役の東條昭人氏
有限会社かんずり 代表取締役の東條昭人氏

―かんずりとはどんな調味料ですか。

東條 雪国である新潟県で生まれた唐辛子を主原料とする香辛料です。知っている人はよく知っているけれど、知らない人は全く知らない(笑)。知る人ぞ知る商品ですが、最近、自然派食品や発酵食品に注目が集まっているためか、メディアで取り上げられたり口コミで広がるなどで徐々に知名度を上げています。

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新潟県産赤唐辛子を主原料にしている。

―新潟県では古くから使われているのですか。

東條 言い伝えでは戦国時代、この地を治めていた武将・上杉謙信公が冬の寒い中、唐辛子を食べれば体が温まるので農民に唐辛子の種を分け与えたと聞いています。唐辛子など香辛料は当時、食品というよりも薬として使われていたようですね。謙信公も合戦に出るときは持参して夏場はスタミナ源として、冬場なら体を温めるために用いたそうですよ。竹筒の中に干したご飯と一緒に入れて腰にぶら下げていったのではないかと言われています。そんな歴史があり、この地で唐辛子が栽培されるようになったようです。

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樽に入れ、3~6年漬け込む。

―どのように使われてきたのですか。

東條 冬になる前に各家庭で仕込んで、お味噌汁や漬物にちょっとつけて食べる、そういう食文化が伝わっていました。「かんずり」の名前も寒い時期に作る「寒造り」に由来します。各家庭で唐辛子の配合が違うので辛さが違いました。具材もここの家ではみかんを入れる、こちらの家ではにんにくを入れるなど様々で、ご近所づきあいの中で交換してお互いの家庭の味を楽しんでいたようです。

―御社が商品化したのはどうしてですか?

東條 1950年代の高度成長期、世の中がどんどん便利になり、食料品もスーパーで手軽に購入できるようになり、家でかんずりを漬ける風習が廃れてきました。それを見た私の祖父である初代・東條邦次がかんずりの食文化を残そうということと、かんずりを新潟だけではなくて全国に広めたいという思いもあったことから製造・販売会社を1961年に設立しました。私の父が2代目、私は3代目です。
設立当初はまだ家でかんずりを作っている人もいて需要が少なく、なかなかうまくいかなかったようです。それに、当社は唐辛子に米糀を入れて発酵させるという技術を初めて取り入れたのですが、1年目に販売した商品はまだ発酵が進んでいなくて味が単調だったのも原因でした。それがやっと3年目ぐらいから熟成発酵が進んでうま味が出て、「美味しい」と評判になって少しずつ売れるようになり、次第に東京の方にも流通するようになりました。お料理屋さん、焼き鳥屋さんの料理長さんが気に入ってくれて、次に雑誌が取り上げて……というように広がっていきました。試行錯誤しながら製造販売していった感じですね。

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赤唐辛子は春に植え付け夏に収穫する。

―どのように製造していますか。

東條 当社では唐辛子の植え付け生産からやっています。自社の唐辛子畑と妙高市の契約農家さんの畑で春に植え付けして、夏に収穫したものを冬まで塩漬けします。これを1月の大寒の日から約3~4日雪の中に入れてさらします。この作業をシーズンに10回行います。雪にさらすと唐辛子独特の苦み、雑味が抜けてさっぱりとして食べられる唐辛子に変わります。雪が雑味を吸い取るスポンジの役割をしてくれるのです。それを回収するのですが、年によっては1mも積もる雪の中から掘り出すので大変な作業です。これに糀、柚子、食塩を加えてじっくり熟成、発酵させてつくります。

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雪さらし。雪にさらすことで唐辛子の雑味が取れ、美味しいかんずりができる。

―雪にさらすのは天候を利用した雪国ならではの製造法ですね。

東條 最初は「雪さらし」はしていませんでした。初代の時代のあるとき、軒先に吊るして乾燥させていた唐辛子が夜のうちに風にあおられて雪の中に落ちたそうです。数日たって唐辛子を探しだして齧ってみたら、えぐ味が取れて美味しい唐辛子になっていたという偶然から生まれた製造法です。

―唐辛子に糀、柚子、食塩と材料は4つだけとシンプルですね。

東條 柚子はかつては地元産を使っていましたが、「かんずり」の生産量が増えてきたので現在は高知県産のものを使っています。糀は新潟県の味噌屋さんが作るもの、食塩は瀬戸内産の海水塩を使用しています。原材料は4つしかないのですがすべて国産でできるだけ自然の素材を使うことにこだわっています。

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「かんずり小袋箱入り」(2g 15包装入り)。

―今回、ご紹介いただく「かんずり小袋箱入り」はどんな商品ですか。

東條 当社のかんずりのラインナップで一番人気の商品です。個別包装の小袋入りで、鍋や湯豆腐、料理の隠し味に手軽に使うことができます。先に述べた作り方で製造した後、2年目の6~7月に漬けた樽を1本ずつ手で返して空気を入れ、発酵を促進させます。3年目にも手返ししてさらに発酵させます。完成するまでに、積み重ねた樽の位置の上下を入れ替えて均一に発酵するようにしています。

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「吟醸かんずり6年仕込」は瓶入りで40g。毎月100本の数量限定品。6年仕込むことで粘度が増し熟成がさらに進む。

―さらに6年仕込みの商品もあるのですね。

東條 「吟醸かんずり6年仕込」です。これは3年仕込よりさらに3年多く熟成させたものです。最初は3年仕込だけを作っていましたが、さらに長期熟成されたらもっと美味しいかんずりができるのではという話があり、ある時期から1樽だけ6年熟成させてみたら甘くてうま味があり美味しいかんずりになりました。すぐに完売になったため、徐々に樽を増やしていきました。現在はオンラインでは毎月100本の数量限定で販売しています。

―お料理の味の幅を広げる香辛料ですね。今後考えていらっしゃることはありますか。

東條 新潟県妙高市という小さい地域で生まれた調味料が今やっと広まって、全国47都道府県すべての県のどこかで置いてもらうようになりました。それはよかったと思っています。
今後は世界中に発信できるような香辛料になっていけたらと思っています。海外に商談にも行っていますが、アメリカでは肉に直接塗って食べるなどその地域ならではの食べ方がされています。ヨーロッパにも広げるなど少しずつ輸出する国を増やしていきたいですね。

―「かんずり」はどのように使うと美味しいでしょう。

東條 まず鍋ですね。鍋の中に具材と一緒に溶かし入れても、銘々の器に薬味として入れてもいいですね。
キムチ鍋に入れるのもおすすめです。辛いキムチ鍋にさらにかんずりを入れると、柚子の風味でさっぱりと違った味わいが楽しめます。
あと、すき焼きに入れたり、おでんタネにつけたり、湯豆腐の薬味、また煮物や炒め物などの隠し味として使うと料理の味が引き立ちます。私のとっておきの食べ方を紹介しましょう。パスタを茹でて、クリームソースでもバジルソースでも市販のお好みのパスタソースをかけ、かんずりを振っていただくと柚子の風味と糀の甘味が具材と合わさってすごく美味しいですよ。

―本日はありがとうございました。

「かんずり小袋箱入り」2g×15包

「かんずり小袋箱入り」2g×15包
価格:¥648(税込)
店名:かんずりバラエティーショップ
電話:0255-72-3813(9:00~17:00 日祝祭日休 土曜日不定休)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://kanzuri.shop-pro.jp/?pid=173599047
オンラインショップ:https://kanzuri.com/

「吟醸かんずり6年仕込」

「吟醸かんずり6年仕込」
価格:¥777(税込)
店名:かんずりバラエティーショップ
電話:0255-72-3813(9:00~17:00 日祝祭日休 土曜日不定休)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://kanzuri.shop-pro.jp/?pid=173598818
オンラインショップ:https://kanzuri.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
東條昭人(有限会社かんずり 代表取締役)

1970年生まれ。大学卒業後、(株)丸越に入社。2年後に新潟に戻り、(有)かんずりに入社。営業、生産、製造、販売、総務の各部門を経験、社内改革を行う。ホームページ作成、ネット販売などを導入し3年間で売上を1.5倍にする。いくつかの地元団体に所属、役職を経て2016年代表取締役社長に就任。

<取材・文・撮影/今津朋子 MC/橋本小波 画像協力/かんずり>

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