氷なしで至福のハイボール体験!自動車部品メーカーが本気で作った極薄ステンレス「emten – tumbler(エムテンタンブラー)」

2026/01/29

今回、編集長のアッキーが注目したのは、ハイボール専用として作られた「emten – tumbler (エムテンタンブラー)」です。美しい曲線を描くステンレスのボディは、驚くほど薄い飲み口と、鏡面仕上げが特徴。いつものハイボールが、お店のような一杯に変わります。
その背景には、「自動車のエンジン部品」を作り続けてきたメーカーの、確かな技術と社員たちの熱い思いがありました。取材スタッフが、兵庫県明石市に本社を構える、株式会社カネミツの代表取締役社長、金光俊明氏にお話を伺いました。

株式会社カネミツ 代表取締役社長の金光俊明氏

株式会社カネミツ 代表取締役社長の金光俊明氏

―まずは、御社の創業からの歩みについてお聞かせください。

金光 創業は1947年、もうすぐ80周年を迎えます。もともとは祖父が明石の港町で「金光銅工熔接所」として創業し、船の修理や溶接を行っていました。その後、2代目である私の父が自動車産業の発展に合わせて事業を転換し、三菱電機姫路工場の自動車部品製造を請け負うようになりました。

しかしあるとき、競合他社に仕事を奪われるという悔しい経験をし、父は「技術で勝負する」と特許戦略に乗り出したのです。そこで生まれたのが、現在の主力商品である自動車エンジンの回転を伝える部品「プーリ」を製造する独自技術です。

「町工場でも、技術があれば日本一、世界一になれる」という信念のもと、特許を次々と取得し、独自の技術力を磨き上げてきました。現在では数百件の特許を持ち、自動車業界で「鉄のプロフェッショナル」として信頼をいただいています。1999年からは海外展開も進め、アジアを中心にグローバルに事業を拡大してきました。

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港町の溶接所として始まり、自動車産業を支える技術屋へ。

―社長ご自身の経歴と、大切にされている思いについて教えてください。

金光 私は大学卒業後、1982年に入社しました。実は入社翌年の1983年に、自社製品でリコール問題が発生しました。入社1年目にしてトヨタ自動車や日産自動車などへ謝罪と説明に回るという、胃が痛くなるような経験をしました。しかし、その修羅場があったからこそ、品質管理の重要性を骨身に染みて学ぶことができ、今のカネミツの品質保証体制の土台が築かれたと思っています。
一方で、社内の雰囲気作りにおいては「若い人の提案にNOと言わない」ことを信条としています。現在は本社をフリーアドレスにしているのですが、私が海外出張から帰ってきたら勝手に席替えが行われていたりしまして(笑)。私自身も毎日ルーレットで席を決めて、いろんな社員の隣に座ってコミュニケーションをとっています。

―なぜ、自動車部品メーカーが一般消費者向けの「emten(エムテン)」ブランドを立ち上げることになったのでしょうか?

金光 これは会社の方針としてトップダウンで決めたことではなく、現場からのボトムアップで生まれたプロジェクトなんです。経営企画部の若手社員たちが中心となり、「自分たちの技術を使って、もっと直接的にお客さんを喜ばせたい」「何か新しいものづくりに挑戦したい」と声を上げたのがきっかけでした。メンバーには女性社員が多く含まれていて、部署の垣根を超えて開発部や製造現場の技術者たちも巻き込みながら、自然発生的にプロジェクトが進んでいきました。私は彼女らの熱意を見て「やっていいですよ」と背中を押しただけなんです。

彼らが目指したのは、「こだわりのウイスキーを、最高においしく飲むためのタンブラー」でした。普段は自動車のエンジン部品という、いわば「裏方」の製品を作っている私たちですが、その確かな技術を注ぎ込んで、大人のための本気の遊び心を実現しようとしたのです。消費者向けという未知の領域への挑戦でしたが、社員たちが生き生きと取り組む姿を見るのは嬉しかったですね。

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自動車部品を作る技術と、自由な発想が融合した「emten(エムテン)」ブランド。
「大人の遊び心」を実現した。

―ブランド名「emten(エムテン)」の意味をご教示いただけますでしょうか。

金光 m10 [emten – エムテン] は、自動車部品国内トップシェアを誇る株式会社カネミツから誕生したメイドインジャパンのライフスタイルブランドとして以下の vision / mission を掲げています。その他にも、ものづくり企業としての想いをブランド名に込めています。ねじやボルトは、”M10ボルト ( M=太さ 10mm ) ”と表され、製造現場ならではの呼び方です。70年以上にわたって培ってきたものづくりと真摯に向き合い、emtenならではの価値提供を目指したいという想いが込められています。

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[ vision – moment10 ] 10分、10秒。それだけでも。贅沢な時間は、日常を彩る。

―技術的なこだわりや特徴について教えてください。

金光 最大の特徴は、私たちが長年磨いてきたプーリ製造の「回転成形法(金属を回転させながら形を作る技術)」と「増減肉技術(金属の厚みを自在に変化させる技術)」を応用している点です。一枚のステンレス板から、継ぎ目のない美しい曲線と、部位ごとに最適な厚みを実現しました。
特にこだわったのは「口当たり」です。飲み口の厚さはわずか0.4mmと極限まで薄く仕上げており、お酒の冷たさと繊細な味わいをダイレクトに感じていただけます。一方で、底部は1.2mmと厚くすることで、置いたときの安定感を持たせました。この厚みの差を一枚の金属で作るのは、私たちの独自技術があってこそできることです。また、内側は鏡面仕上げになっています。表面の凹凸をなくすことで、注いだ炭酸が抜けにくくなるんです。仕上げは職人による手作業が入り、手仕事の温かみを感じていただけるポイントだと思っています。

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0.4mmという極限の薄さを実現。
内側の鏡面仕上げが炭酸の抜けを防ぎ、最後の一口まで楽しめる。

―おすすめの楽しみ方を教えてください。

金光 タンブラーごと冷凍庫に入れてキンキンに冷やし、氷を入れずに作ることで、最後まで薄まることなく温度変化によるウイスキーの香りを楽しめます。また当社独自基準の官能試験により、氷なしでも10分間は温度をキープできることを検証しております。タンブラーを冷やす10分、ハイボールを飲む10分、少しの手間も楽しんで贅沢な時間を過ごしていただきたいと思います。
形状はワイングラスやテイスティンググラスの発想も取り入れており、口元にかけて径を絞ることで香りを逃しません。ですので、ハイボールだけでなく、白ワインや冷酒を楽しむ酒器としても最適です。
週末の夜、冷凍庫から取り出した霜の降りたタンブラーで乾杯する。そんな「ちょっと贅沢な儀式」が、明日への活力をチャージしてくれるはずです。私自身は、日本酒を飲むのにもいいかなと思っているんですよ。

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霜が降りるほどキンキンに冷えたステンレスが、至福の晩酌を演出。

―実際に使用された方からの反響はいかがですか?

金光 クラウドファンディングでは、私たちのコンセプトと品質に共感してくださった多くの支援者から応援をいただきました。また、交流会などで経営者や技術者の方々に実際に使っていただいたところ、「味が違う」「口当たりが驚くほど滑らか」「白ワインにも合う」と非常に高い評価をいただいています。まだ一般の方への知名度はこれからですが、モノづくりに厳しい目を持つ方々に認めていただけたことは自信になりました。確かな技術に裏打ちされた品質ですので、お酒好きな方への贈り物としても自信を持って選んでいただけるクオリティだと自負しています。

―最後に、今後のビジョンについてお聞かせください。

金光 自動車業界は今、EV(電気自動車)化という100年に一度の大変革期を迎えています。エンジン部品を主力としてきた私たちにとっては試練の時でもありますが、だからこそ「変化を恐れない姿勢」で新たな挑戦を続けていかなければなりません。

「emten(エムテン)」での経験は、一般消費者の声を聞くという、私たちにとって初めての学びをもたらしてくれました。この経験を活かし、今後も既存の枠にとらわれない柔軟な発想で、新しい価値を創造していきたいですね。

何より一番の願いは、20代、30代、40代の社員たちが、この会社で長く幸せに働けるようにすることです。そのために、私たちが培ってきた技術を形を変えて活かし、皆さんの生活を豊かにするお手伝いを続けていきたいと考えています。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

emten - tumbler [ エムテンタンブラー ]

「emten – tumbler [ エムテンタンブラー ]」
価格:¥6,600(税込)
店名:m10 [emten – エムテン]
電話:0790-49-9947(8:00~16:45 土日、祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.emten.jp/items/87730904
オンラインショップ:https://www.emten.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/emten_official

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

金光俊明(株式会社カネミツ 代表取締役社長)
1959年兵庫県明石市生まれ。1982年に合資会社金光銅工熔接所(現株式会社カネミツ)に入社。1999年に初めての子会社KANEMITSU PULLEY CO., LTD.(タイ)を設立し社長に就任。2009年に株式会社カネミツ 代表取締役社長に就任。既存商品においては品質維持や生産性向上に努め、また自動車の変革に呼応した開発活動に傾注している。

<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井 ちあき 画像協力/カネミツ>

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