
冷酒を注ぐとモノクロの葛飾北斎の絵がカラーに変身!美濃焼の伝統と最新技術が融合した「冷感北斎平盃3点セット」
2025/12/22
今回、編集長のアッキーが注目したのは、「冷感北斎平盃3点セット」です。盃(さかずき)に冷酒を注いだ瞬間、モノクロの富士山が鮮やかに赤く染まり、荒波が青く浮かび上がる。まるで魔法のようなその光景は、食卓を一瞬でエンターテインメントの場に変えてしまいます。葛飾北斎の名作をモチーフに、日本の伝統技術と現代の感性を融合させた、美しくも驚きに満ちた逸品です。その背景には、「言葉が通じなくても、感動は伝わる」という信念と、美濃焼の産地を世界へ広めたいという強い使命感がありました。取材スタッフが、岐阜県多治見市に本社を構える、株式会社丸モ高木陶器の代表取締役社長、髙木正治氏にお話を伺いました。

株式会社丸モ高木陶器 代表取締役社長の髙木正治氏
―創業138年という長い歴史をお持ちだと伺いました。まずは御社のルーツについてお聞かせください。
髙木 私たちの会社がある岐阜県多治見市の市之倉という地域は、古くから「盃(さかずき)」の生産量が日本一と言われている場所です。この地で1887年(明治20年)に「マルイ商店」として創業し、盃の販売を始めました。今年で138年目を迎え、私で5代目になります。創業以来、美濃焼の商社として、地域の伝統を受け継ぎながら事業を続けてきました。



創業138年の歴史を持つ丸モ高木陶器。
国内最大級の規模を誇る本社ギャラリーには、
日々の食卓や世界的なおもてなしの場で愛される数万点の器が並ぶ。
―ご自身は、家業を継がれる前に別の会社で経験を積まれたそうですね。そこでの経験や、その後の海外での体験が、今のモノづくりにどう影響しているのでしょうか。
髙木 大学卒業後、世界的な洋食器メーカーの「ノリタケカンパニー」に勤務しました。北海道支店で3年間勤めた後に家業へ戻り、当時は社長だった父の背中を見ながら営業部長として経験を積んで、2017年に社長に就任しました。
サラリーマン時代、バブル崩壊後の厳しい時代にあらゆる販路を担当して視野が広がったことは今の糧になっています。また、海外進出を目指してドバイへ営業に行った時の経験も大きかったですね。現地のバイヤーに多治見の「暑さ」を一生懸命話しても、砂漠の国の人たちには全く伝わらず、鼻で笑われてしまったんです。
その時、暑い・寒いといった感覚は、文化が違うと言葉だけでは共有しづらいのだと痛感しました。そこで気づいたのが「視覚」の重要性です。人間が得る情報の8割以上は視覚から入ると言われています。言葉は違っても、目で見て直感的に分かる驚きなら、万国共通の言語になると確信しました。
―その「視覚」への着目が、温度で色が変わるという革新的な商品の誕生につながったのですね。
髙木 そうですね。「器に熱さや冷たさを可視化できたら、イノベーションが起きるのではないか」と考えたのが始まりです。特にコロナ禍で外での食事がしづらくなった時期、家の中で少しでも楽しみを提供したいという思いから発売した「冷感桜」シリーズは、大きな反響をいただきました。
私が目指しているのは、器をコミュニケーションのハブにすることなんです。例えば初対面同士の会食でも、お酒を注いで絵柄がパッと変われば、「わっ!」と歓声が上がりますよね。そこから「すごいね」「どうなっているの?」と自然に会話が弾みます。単に飲み物を入れる容器としてだけでなく、沈黙を埋め、人と人をつなぐ「演出装置」として、食卓に笑顔を咲かせることができれば嬉しいですね。


温度に反応して色づくしかけの商品を多数展開。
「温度をデザインする」という発想が、美濃焼の伝統に新たな命を吹き込んだ。
―今回ご紹介する「冷感北斎平盃」について、北斎をモチーフにされた理由や、技術面・デザイン面でのこだわりを教えてください。
髙木 2020年以降、日本のパスポートのデザインにも採用された「葛飾北斎」は、やはり日本を象徴する強力なコンテンツです。しかし、世の中には安易な模倣品も少なくありません。私たちは「本物」であることにこだわり、国際北斎学会から正式に公認をいただいて商品を開発しました。代表作である「凱風快晴(赤富士)」「神奈川沖浪裏」「山下白雨」の3作品を、盃の中に再現しています。
技術的には、温度で色が変化する特殊な技術を応用していますが、食器としての安全性を第一に考え、食品衛生法の基準をクリアした素材を使用しています。単に色が変わるギミックだけでなく、美術品としての美しさも追求しました。常温では墨絵のようなシンプルな線画ですが、冷たいお酒を注ぐと、まるで一枚の絵画が完成するように鮮やかに色づきます。

「凱風快晴」「神奈川沖浪裏」「山下白雨」。
北斎の傑作3種が、温度に反応する特殊技術によって盃の中に鮮やかに蘇る。


箱を開けた瞬間から北斎の世界観が広がる、こだわりの化粧箱。

冷酒を注ぐと鮮やかな絵柄に。
―どのようなシーンで使うのがおすすめですか?
髙木 やはり、よく冷えた冷酒を注いで楽しんでいただくのが一番です。注いだ瞬間に絵柄が浮かび上がる様子はとてもドラマチックなので、ぜひ動画や写真に撮ってシェアしていただきたいですね。スマートフォンで撮影したくなるような「映える」器ですので、ホームパーティーなどでゲストの目の前でお酒を注いであげれば、最高のサプライズになると思います。また、海外の方への日本土産としてはもちろん、お酒好きな方へのギフトや、還暦祝いなどの記念品としても大変喜ばれています。

いつもの晩酌が、アートを楽しむ優雅なひとときに変わる。
―発売後の反響はいかがでしたか?
髙木 おかげさまでSNSを中心に非常に大きな話題となりました。Twitter(現X)でトレンド入りし、一時は「1秒に1個注文が入る」ほどの反響をいただいたこともあります。 「魔法のようだ」といった嬉しいお声もたくさん届きました。また、その話題性と品質を評価していただき、JALやANA、エミレーツ航空などのファーストクラスやビジネスクラスでも、私たちの商品を採用していただいています。
―最後に、今後の展望やビジョンについてお聞かせください。
髙木 2026年の夏には、私の母方の実家のルーツでもある京都・清水寺の近くに、新たな美濃焼のお店をオープンする予定です。日本文化の中心地から、世界中の方々に美濃焼の魅力を直接発信していきたいと考えています。
私は、美濃焼の産地全体をテーマパークのように楽しめる場所にしたいんです。伝統を守るためには、ただ古いものを残すだけでなく、経済性も必要ですし、時代に合わせた変化も必要です。プロジェクションマッピングを使ったショールームや体験型の施設などを通じて、器のエンターテインメントを提供し続けたいですね。そして、私たちが先陣を切ることで、地元の若い陶芸作家たちにも光を当て、1300年続く美濃焼の文化を次世代にしっかりとつないでいきたいと思っています。
―本日は貴重なお話をありがとうございました!

「冷感北斎平盃3点セット」
価格:¥11,000(税込)
店名:丸モ高木陶器
電話:0572-22-3810(9:00-17:00※土日、祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://marumotakagi.buyshop.jp/items/114785852
オンラインショップ:https://marumotakagi.buyshop.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
髙木正治(株式会社丸モ高木陶器 代表取締役社長)
1973年岐阜県生まれ。大学卒業後、株式会社ノリタケカンパニーリミテド入社、3年後株式会社丸モ高木陶器に入社。営業部長として国内外を飛び回り、2017年社長就任後、新商品開発などにも一層力を注ぎ、現在は業務用と贈答用の2つの販売市場に販路を広げる。
<文/お取り寄せ手帖編集部 MC/藤井 ちあき 画像協力/丸モ高木陶器>




























