
デリケートゾーンやおなか、産後の胸をケアする温冷パック「ラルル」
2025/11/27
今回、編集長アッキーが注目したのは、フェムテックの冷温商品です。商品を製造・販売している三重化学工業株式会社・代表取締役社長の山川大輔氏に商品の魅力について取材陣がお話を伺いました。

三重化学工業株式会社 代表取締役社長 山川大輔氏
―貴社の事業についてお聞かせください。
山川 現在、弊社の扱う品目は大きく3つに分けられますが、「守るモノ」を作る事を意識しています。作業者の手を守る作業用手袋、食品の鮮度を守る保冷剤(テイクアウト用など)、人の体や命を守る保冷具(医療分野など)です。
作業用手袋は50年以上前から製造していますが、業界は古く新規参入が少ない中、寒冷地対応などニッチな分野で差別化しています。ケーキなどについてくるテイクアウトの保冷剤を世の中に送り出したのは弊社が初めてで、その業界では一番古い、ファーストペンギンの企業です。
また、医療機器の製造販売業を取得して医療分野に進出したのも、保冷剤業界では弊社が初めてです。

おなかや背中の温冷パック「鈴蘭」。
―今、何代目でいらっしゃいますか。
山川 弊社は祖父が創業し、私が3代目ですが、社長としては4人目です。社長に就任したのは60期の時で、2025年度の決算で社長としての10期を終えることになります。
今期で創業70周年を迎え、弟も入社し兄弟で経営をしています。後継ぎの社長ではありますが、意識的にはベンチャー企業を経営しているような感じで、変化のスピード感を持った対応を重視しています。
―家業に入るイメージを幼い頃からお持ちでしたか?
山川 父から「継いでくれ」と言われたことは一度もなかったのですが、自分の選択肢の中に会社経営というものはありました。大学も関連するところを選びましたし、少し自由な時間も過ごしましたが、25歳で地元に戻ってきてからはずっとこの会社にいます。
大学卒業後、家業に入るまではフリーターをしていた時期もあります。東京では大手眼鏡チェーンの店舗立ち上げメンバーとして手伝ったり、深夜の焼肉屋でアルバイトをしたり、約3年間、社会勉強的な経験をさせてもらいました。
入社後はやはり製造を学びたくて、工場の管理者として保冷剤を作ることからスタートしました。
―業界の先駆的な存在として、常に新しい挑戦をされています。
山川 不確実性が高く、変化のスピードが速い時代に生き残っていくためには、常に新しいアイデアが必要だと思います。そもそも創業者が冬場に仕事がなくなるという課題を解決するために、作業手袋事業を始めた経緯があります。これは「人の雇用を守っていく」という創業以来の経営理念に基づくものです。
以前は安くて大量に売れる商品を多く製造していましたが、私の代でそれらの商品は減らし、付加価値をつけた商品、価格競争にさらされない商材へと切り替えています。これは、日本の人材不足や物流コスト高騰といった状況を踏まえ、一つのものに注力し、単価を上げていくという方向性を取っているためです。
―地元との関わりも深いのでしょうか。
山川 私は松阪で生まれ育ち、社員も松阪の人間が多く、家族も地元に住んでいます。弊社はBtoBの企業で、商品がすぐに買えるものではないため、地域への取り組みやPRを兼ねて、さまざまな活動を行っています。
特にキャリア教育に力を入れており、9月には小学校の社会見学の受け入れを率先して行っています。
社会見学では、珍しい保冷剤や作業用手袋の工場を見学するだけでなく、オリジナルの保冷剤作りを体験してもらい、ものづくりの楽しさを伝えています。
これは地域へのPRを兼ねている側面もありますが、社員のエンゲージメント向上も期待しています。子どもたちのアテンドはいろいろな部署の社員が手を止めて行っており、それが仕事をするうえでのやりがいにもなっているようです。


胸やリンパにフィットする「向日葵」は耳の後ろを温めたり、アイマスクとしても使えます。
―今回ご紹介するフェムテックブランド「ラルル」立ち上げの背景について教えてください。
山川 4〜5年前に「フェムテック」という言葉を聞き始め、ビジネスチャンスというより、何か当社の技術で貢献できることはないかと考えました。当社の社員は3分の2が女性であり、また医療分野の担当者からも産婦人科などでアイシングの課題を聞いていたため、そのニーズを踏まえ、自社の女性が自分たちの課題を解決できるものを作るプロジェクトをスタートさせたのです。
従来の営業や企画開発が中心となるチームではなく、多様な意見を取り入れるダイバーシティのコンセプトに基づき、事務員、工場の梱包作業員、営業、外部のデザイナーなど、さまざまな部署から女性6名を集めました。女性の課題解決であるため、女性だけで集めて自由に考えてもらうことにしたのです。私は最終的なコンセプトや価格帯のプレゼンの時まで、会議に一度も出ていません。
彼女たちの言葉によると、「自分たちが考えている課題を解決するものを作っていけばいい」というコンセプトでした。生理の辛さや出産経験の有無など、幅広い年齢層の女性が集まっていたため、課題が明確に出てきました。ジェルを使った「冷やすと温める」という機能で、辛さを簡単に軽減できないか、というのが核となるコンセプトです。電子レンジ使用への配慮や、持ち運び用のポーチの付属など、男性の力では気が回らないような細かなアイデアが全てチームの女性たちから出ました。


「鈴蘭」の色はグレーとパープルの2色。
―ラルルの今後の展開についてはどのようにお考えでしょうか?
山川 ラルルは本業の技術力を生かし、社会的にも価値のある商品が誕生したと思っています。しかし、フェムテック市場はまだ大きくないため、まずは認知度を上げていくことが最大の課題です。痛い時には薬でごまかしたりする方が多いですが、辛い時には「ジェルを使ってもいい」「冷やしたり温めたりすればいい」ということをもっと広く伝えていきたいです。

「桔梗」はパックをカバーに入れてショーツにセットして使います。
―人材育成や教育にもユニークな考え方をお持ちだと伺っています。
山川 私は「人材育成」や「教育」という言葉をあまり使っていません。会社から行かされる研修はインプットされにくいからです。全て自分から進んで主体的に動くものしか意味がないと思っています。私の仕事は、社員に外部の空気を吸いに行ってもらうことや、場づくり(環境を作ってあげること)だと考えています。
たとえば「三重化学のラボラトリー(ミエラボ)」というプラットフォームがあり、副業や兼業の方、学生、企業など、社外のさまざまな方々と社員が関わり、事業やブランディングを進めています。
社員はそこで外部の方々と一緒に学ぶことで刺激を受けています。どう感じるか、どう学ぶかはその人次第ですが、自分の頭で考える経験は最終的に良い方向につながると思っています。
―社長が今、最も注力されている事業は何でしょうか?
山川 特にこのコロナ禍明けで意識しているのは海外戦略です。2023年頃から東南アジアを中心として、現在日本で作っている商品を海外に売りたいと考えており、展示会出展や商談に力を入れています。
東南アジアでは熱中症を知らない方もいますし、生鮮食品をそのまま持ち帰る文化もあります。
しかし、日本と同じように、ケーキなどを買ったら必ず保冷剤がついてくる時代は必ず来ると思っており、その市場でファーストペンギンになれたらと考えて動いています。
また、発展途上国と言われていた地域でも、文化が一足飛びに進むパターンが増えており、ハンディファンなどの普及に見られるように、我々の商品にとってもチャンスになり得ると感じています。
―最後に、今後のビジョンについてお聞かせください。
山川 ラルルをはじめとする女性の課題解決型商品については、引き続き知名度向上に努めます。そして、BtoBの企業や病院からだけでなく、一般の方々からも「こんな商品ないの?作れないの?」といったニーズを幅広く聞き取りたいと考えています。当社の技術で、人がもっと楽になるような、面白い商品をたくさん作っていきたいです。
―貴重なお話をありがとうございました。

「鈴蘭 5連結 Lulle ラルル 冷温兼用 ジェル 鈴蘭 HOT & COOL パック」
価格:¥2,970(税込)
店名:ラッキーベビーストア
電話:0585-45-7425(11:00~16:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://luckybabystore.jp/products/lulle-hot-and-cold-gel-lul-001-j6322
オンラインショップ:https://luckybabystore.jp/

「向日葵 まめ型 冷温兼用 ジェル Lulle ラルル 向日葵 HOT & COOL パック」
価格:¥2,475(税込)
店名:ラッキーベビーストア
電話:0585-45-7425(11:00~16:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://luckybabystore.jp/products/lulle-hot-and-cold-gel-lul-002-j632330-j632311
オンラインショップ:https://luckybabystore.jp/

「桔梗 陰部用 Lulle ラルル 冷温兼用 ジェル 桔梗 HOT & COOL パック」
価格:¥2,475(税込)
店名:ラッキーベビーストア
電話:0585-45-7425(11:00~16:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://luckybabystore.jp/products/lulle-hot-and-cold-gel-lul-003-j632430-j632411
オンラインショップ:https://luckybabystore.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
山川大輔(三重化学工業株式会社 代表取締役社長)
1977年三重県松阪市出身。2003年、三重化学工業に入社。生産の現場や営業を経験し、専務をへて、2016年に4代目社長に就任。共創の取り組みであるミエラボを運営し、多様な人材を巻き込む。中小機構から委嘱された中小企業応援士として、企業支援や講師なども務める。
<文/垣内栄 MC/藤井ちあき 画像協力/三重化学工業>



























