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「自分でつくる化粧品」が話題のマンデイムーンの天然のオイルを使った石鹸とアルガンオイル

2023/06/21

ずっと使っていたコスメが、なんだかお肌に合わなくなった気がします。年齢のせいでしょうか?そんなとき、「自分に合ったコスメを、自分で手づくりできる」オンラインショップがあると聞いて、さっそく調べてみました。今回アッキーが気になったのは、肌に負担の少ない天然の原料にこだわり、手づくりコスメの材料を販売しているマンデイムーン。社長の青木陽子氏に、手づくりコスメを販売する理由や、商品へのこだわりを、取材陣がお聞きしました。

mono株式会社 代表取締役の青木陽子氏
mono株式会社 代表取締役の青木陽子氏

―娘さんのお肌トラブルが、今のお仕事を始められるきっかけだったそうですね。

青木 娘が1歳半ぐらいのときにアトピーと診断されまして。「なんとかしてあげたい」と思い、石鹸や化粧水を手づくりし始めたのがきっかけです。本を読んで、肌にやさしい素材を組み合わせて。元々、物をつくるのが好きですし、凝り性なものですから。
この手づくりの石鹸とバスソルト(ヒマラヤ岩塩)、ネロリウォーターによって、娘のアトピーは2年ほどでかなり良くなり、3年目にはすっかり完治しました。
周りの方にもお裾分けしているうちに、「これをお仕事にしたらどう?」と言われるようになりまして。最初は副業のつもりだったんですけど、こちらの方が忙しくなってしまい、石鹸をつくり始めて2年後ぐらいにネットでお店をオープンしました。それまではコンピューターのプログラマーをしておりましたので、もう全然畑違いの仕事に飛び込んだという形です(笑)。

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手づくりの石鹸で、娘さんのアトピーは改善した。

―元々、無添加とか天然のものに対する意識は高かったのですか。

青木 いいえ、そんなことはありません。実は、私自身も「肌トラブルのデパート」っていうぐらい肌トラブルが多かったんです。高い化粧品のほうが効果もいいだろうと思って使ってきたんですが、効果が全然実感できなくて。
でも娘のことをきっかけに、自分も手づくり石鹸を使ったり、天然由来のローズウォーターやホホバオイルを使ったりしているうちに、本当に1~2カ月で肌質がガラッと変わってきたんです。こんなに変わったことって生まれてこの方初めてだったので、びっくりしました。

―「マンデイムーン」というお店の名前も素敵ですね。どういう意味が込められているのですか?

青木 夜道を歩いていると、月がずっとついてくるように思えますよね。そんな月のように、お客様にそっと寄り添う商品を開発していきたい、という思いを込めました。それに、”月”というのは女性の象徴でもあります。

―ネットでお店を開いて、すぐに反響はありましたか。

青木 それが、出したらすぐに売れるっていうくらいの勢いでした。正直なところ、近所の方へのおすそ分けの延長くらいの気持ちで、そんなに売れると思っていなかったので驚きました。
それくらい、肌について私と同じように考えられている方が多かったんだと思います。手に入りやすい価格だったことも、受け入れていただいた理由かもしれません。
始めた時はひとりだけでしたが、今は社員が20名の会社になっています。

―「バーソープ・Tsukimisou(月見草)」は、創業のきっかけになった商品ですね。

青木 そうです。石鹸は、使用するオイルやハーブで効果が変わるということを知り、いろいろなオイルやハーブなどの配合量を変えて、200種類以上は試作したと思います。
本品は特にアトピー性皮膚炎の人が不足しがちであるという「ガンマリノレン酸」(皮脂に含まれる成分)を多く含む月見草オイルを配合。月見草オイルはオーガニックのものを使用しています。肌の弱い方、乾燥肌の方にはとくにおすすめです。

―製法にはどんなこだわりがあるのですか。

青木 一般的に、自然な方法で石鹸をつくるときには「釜焚き製法」といって、何時間もオイルをぐらぐらと沸かして石鹸にします。この方法だと1週間ほどで石鹸を製造できるのですが、高温で沸かすために、オイルに含まれるビタミンなどの微量成分が壊れてしまうんですね。弊社ではオイルがもつ栄養を壊さないように、50℃以下の低温で鹸化させる「コールドプロセス法」で石鹸をつくっています。低温で鹸化させるために、完成までに1カ月ほどの日にちが必要。大量生産ができないので、お客様をお待たせしてしまうこともあるんですが、より栄養価の高い石鹸をつくることができます。
材料は少しずつ材料を変えて進化させてきていますが、製法は創業時からずっと同じで、すべて手作業でつくっています。

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モコモコになるまで泡立てなくても、ぬるぬるが泡に変わったくらいで洗ってOK。

―使い方で気をつけることはありますか。

青木 よく泡立てる、よくすすぐこと。でも、CMみたいにモコモコに泡立てなくても大丈夫。逆に、泡立てすぎると界面活性剤としての力がそこで終わってしまって、汚れが落ちなくなります。
ぬるぬるが泡に変わったくらいの感じで、洗っていいと思います。そのあとはぬるま湯で、20~30回はすすいでほしいですね。石鹸というのは、残ったものが悪いものになりますから。

―「アルガンオイル」は、どのように開発されたのですか。

青木 創業した当時は、まだ日本ではアルガンオイルは有名ではありませんでした。ビタミンEがとても豊富で、エイジングケアに優れたオイルであることを知り、アフリカンオイルに着目するようになりました。アフリカは自然の宝庫で、シアバターをはじめ様々なスキンケアに適したオイルがたくさんあります。気候的な条件に加えて、何より自然環境が過酷ですので、そこで生き残っている植物はすごいパワーを持っているものが多いと感じます。それに、オーガニックのものがつくりやすいというのも好ましい点です。
しかしアフリカのオイルの多くは、フランスの企業が仲介していることが多くて、さらにそれが日本の商社を通して入ってくると、とても高額になってしまいます。どんなに良いものでも、使い続けられないと意味がない。そんな思いで、何とかモロッコの生産者とつながり、直接仕入れできるようにしました。
発売当時から、フェアトレードでありながら、市場価格の3分の1ほどの価格で販売できていることは誇りです。

―フェアトレードやオーガニックの製品の価格を抑えるって、難しいことですよね。

青木 当時は、フェアトレードをやっている企業は多くありませんでしたし、私も最初はそんな言葉も知りませんでした。あちこち仕入先を探して、モロッコの生産者がやっと見つかったのですが、最初は本当にドキドキしました。何にも担保するものがなかったので、注文した物がちゃんと届くんだろうかと。支払いも、今はインターネットバンキングで簡単に送金できますが、当時はそういうわけにいかなかったですし。お金をお支払いして、商品が届くのをただひたすら待っていました。
それに、通関のこととか何にも知らなかったんですね。せっかく輸入したものを、目の前で焼却処分にされてしまったことも。それは大変ショックでした。アルガンオイルを取り扱いたいと思ってから実際に販売できるまでに、1年近くかかったと思います。
フェアトレード、オーガニックのものは、コストがかかります。お客様に少しでも安く提供したいと思っているので、悩むときもあります。とはいえ、だれかの幸せの影で泣いている人がいてはいけないという信念があるので、仕入のコストや運営のコストを削減することで、手に取っていただきやすい現在の価格を実現しています。

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モロッコの生産者から直輸入することで、良質かつ手が届きやすい価格に。

―アルガンオイルにはどんな特徴がありますか。

青木 ビタミンEがとても豊富ですし、スクロースっていう成分がたくさん含まれていて肌なじみよく、浸透が早いのです。私は、以前すごいオイリー肌で、ホホバオイルを愛用していました。でも年齢とともにだんだんオイリー肌から普通肌に変わって、さらに乾燥肌に傾いてきたときに、ホホバオイルが合わなくなってきたと感じました。そのときにアルガンオイルに出会って、ぐっと肌が落ち着いたんです。乾燥肌の方や、年齢を重ねてちょっと肌が変わってきたな、っていう感じの方にはとくにおすすめです。
髪の毛にもいいですよ。髪の毛も、やっぱり年齢が出ますよね。パサパサになってきますし、私なんか元々すごい癖っ毛なので悩みが多かったんです。アルガンオイルを使うことで、だいぶ落ち着きました。

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希少なアルガンツリーから抽出したアルガンオイルは、顔、ボディ、髪と全身に使える。

―「自分でつくるコスメ」を提案する理由は。

青木 新鮮な材料を使えること、今の自分の肌に必要な成分だけでつくれること、ハイクオリティ、ローコストが実現できること。それに、実際につくると、より自分の肌と向き合うことができます。化粧品にはどんなものが含まれているのか、意識をもつことで、より良い化粧品を選択できるようになるはずです。

―つくってみたいけれど、ちょっとだけ面倒かなと思うのですが……。

青木 やり慣れていないことって、最初のうちは面倒だと思います。買ってきたものだったら、箱開けてフタ開けたら即使えるわけですから。でも何が入っているかよくわからない。材料が多すぎて読めないですよね。自分が把握している材料だけでできているコスメだったら、安心できます。
化粧水をつくるくらいなら、最初はもう本当に、ローズウォーターにグリセリンを混ぜるだけでいいと思うんです。グリセリンの量も、そんなに厳密でなくても大丈夫。入れ過ぎたらちょっとベタベタしますけれども。逆にちょっと物足りないなと思ったら足せばいいですし。
お料理だって、「醤油何グラム」って言われたら、もうつくる気なくなっちゃうじゃないですか。だいたいの目分量でやる人が多いですよね、私はそんな感覚でいいと思っています。

―実際に利用されたお客様からは、どんな声が届いていますか。

青木 「子どもと一緒につくることで、親子の会話が増えました」とか、「今までハイブランドのコスメばかり使っていましたが、あれは何だったんだろうと思うくらい、肌が調子いいです」とか。「アトピーで引きこもりになっていましたが、おかげさまで良くなって外出できるようになり、今度結婚する予定です」という幸せなお声もいただいて、本当に嬉しいです。

―昨年は香水事業「THE NOTE BAR」をスタートされました。

青木 いい香りによって、気分がよくなったりしますよね。ひとりひとり、好きな香りは違うし、同じ方でもそのときの気持ちで好みが異なったりします。実際レシピをつくられるのはお客様本人なので、お客様がそのとき心地よく感じる香りでブレンドしていただけます。
全て天然のエッセンシャルオイルを使っているので、やわらかくて心地いい仕上がりになると思います。
コロナ禍で、ちょっと気持ちが落ち込んでいる方が多いという話も聞きますので、ぜひそんな方にも試していただきたいです。

―今後の展望についてお聞かせください。

青木 コスメを自分でつくるのはやっぱりハードルが高い、という方もいらっしゃると思うので、そういう方に向けて「オーダーメイドのコスメ」を提供していきたいです。何度かやり取りさせていただきながら、肌悩みなどに合わせて、その方に合わせたオリジナルのコスメをおつくりしてお渡しできたらいいなと思っています。
そして、コスメも大事だけれど、一番大事なのは食べるもの、内側からはたらきかけるもの。なのでずっと、食べ物に関することはやりたい事業のひとつだったんですが、ようやく去年の11月にスタートさせました。
実店舗は、現在は地元の徳島でやっておりますが、もっと広げていきたい。とくに香りは、インターネットでは伝わりにくい分野なので、実店舗でたくさんの方に楽しんでいただけるようにしたいです。
どんな製品でも、普通の方が普通に使えることが大事だと思っているので、これからもコストをできるかぎり抑えながら、人にも環境にも優しい、いい製品を提供していきたいです。

―今日は素敵なお話をありがとうございました!

バーソープ・Tsukimisou(月見草)

「バーソープ・Tsukimisou(月見草)」(1個)
価格:¥825(税込)
店名:マンデイムーン
電話:088-677-8724(9:30~17:30 土日祝日を除く)
定休日:土日祝日(インターネット・FAXでのご注文は24時間365日受付)
商品URL:https://www.mmoon.net/c/0000002636/2000-085
オンラインショップ:https://www.mmoon.net/

アルガンオイル・未精製・オーガニック

「アルガンオイル・未精製・オーガニック」(50ml)
価格:¥1,793(税込)
店名:マンデイムーン
電話:088-677-8724(9:30~17:30 土日祝日を除く)
定休日:土日祝日(インターネット・FAXでのご注文は24時間365日受付)
商品URL:https://www.mmoon.net/c/0000002706/0000002707/0000003548/0276-050
オンラインショップ:https://www.mmoon.net/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
青木陽子(mono株式会社 代表取締役)

1965年徳島県生まれ。1994年にmono株式会社を設立、同社代表取締役に就任。こども食堂の活動にも注力している。

<文・撮影/臼井美伸(ペンギン企画室) MC/石井みなみ 画像協力/マンデイムーン>

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