工具箱からライフスタイルボックスへ。 暮らしのあらゆるシーンで使える「トランク型工具箱」

工具箱からライフスタイルボックスへ。 暮らしのあらゆるシーンで使える「トランク型工具箱」

2022/08/29

今回、編集長のアッキーが気になったのは、おしゃれなボックスとして人気を集めている、工具箱です。発売しているのは、2019年に創業50周年を迎えた、東洋スチール株式会社です。代表取締役社長の久司泰二氏に、スタッフがお話を伺いました。

東洋スチール株式会社 代表取締役社長の久司泰二氏
東洋スチール株式会社 代表取締役社長の久司泰二氏

―御社の沿革は?

久司 1969年に先代の社長が、世界で初めて、1枚の鋼板(スチール)で継ぎ目のない工具箱を作りました。これは、「深堀り技術」と呼んでいますが、話題になりました。弊社の工具箱は元々プロ向けでしたが、1980年代後半、プラスチック製工具箱の波が押し寄せ、販路拡大を考えました。そして、一般の方に使ってもらえるような商品を開発。それまでは、工具箱の色といえば青が定番でしたが、艶消しの黒を作ってみたら、好評でした。
さらに、先代社長が経営者会議で、「女性向けにピンクの工具箱はどうか」とすすめられました。最初はびっくりしましたが、思い切って作ってみたら、女性に人気がでたのです。DIYが徐々に女性にも浸透してきた頃だったので、良いタイミングだったと思います。

ピンクの山型工具箱は、当時は冒険でした。写真は、今、女性に人気のコーラルピンクの山型工具箱です。
ピンクの山型工具箱は、当時は冒険でした。
写真は、今、女性に人気のコーラルピンクの山型工具箱です。

―社長になられてから、大変なことはありましたか?

久司 社長になったのは、2002年です。工具箱は、プロ向けから一般向けにも、販路を拡大しておりましたが、伸び悩んでいました。私は、新商品としてキャスター付きのワゴンを開発。人気商品となり、先代の父から社長を引き継ぎました。このワゴンは、2014年にグッドデザイン賞をいただきました。
工具箱は、ホームセンターで販売をしてみると、一般の方向けの日曜大工用として売れると実感しました。Amazonでの販売も始めてみると、工具を入れるだけでなく、家の中の物と入れる“箱”として「使い勝手が良くて、インテリアとしても素敵」と、言われるようになりました。そして、無印良品からOEMのお話をいただくなど、色々なところから注文が増え、徐々に物を入れる“箱”として広がりました。

―今回、ご紹介する「トランク型工具箱」はどのような商品でしょうか?

久司 工具箱といえば、フタが山型になっている山型工具箱が一般的で、弊社の主力商品でもあります。一方で「トランク型工具箱」は、「積み重ねて使いたい」「部屋に置いても違和感がないようなデザインのものが欲しい」など、お客様の声から生まれた商品です。シンプルでどこか懐かしい感じがするデザイン。それでいて、古さを感じさせないタイムレスな雰囲気が、この商品の特徴です。工具箱としてもちろん、好きなものを収納する“箱”として、好評です。カラーバリエーションは豊富なのですが、女性に人気なのは、今回ご紹介するホワイトです。家の中のどこに置いてもしっくりなじみ、インテリアの一部にもなります。ハンドルつきなので、持ち運びもできます。

シンプルな「トランク型工具箱」。重ねて置くと、収納力もインテリア力もアップします。
シンプルな「トランク型工具箱」。
重ねて置くと、収納力もインテリア力もアップします。

―商品のこだわりは?

久司 工具箱は、通常は複数のパーツを作って溶接します。それでは生産効率が悪いと考え、弊社では1枚のスチールで作る「深堀り技術」を生み出しました。生産効率を上げるのが目的でしたが、継ぎ目がないことで、デザインがすっきりして、見た目にもおしゃれになりました。このデザインも弊社の工具箱の特徴であり、こだわりです。
現在は、無理なくコンスタントに1日4000個ぐらいの工具箱が作れるようになりました。商品によって、少しずつデザインの違いはありますが、弊社の工具箱は同じ技術で作られています。

グリーンを入れて、棚に飾りました。何を入れても、どこに置いてもいいのが、「トランク型工具箱」です。
グリーンを入れて、棚に飾りました。
何を入れても、どこに置いてもいいのが、「トランク型工具箱」です。

―商品の魅力はどのようなところでしょうか?

久司 先にお話ししましたが、プラスチック商品が出てきて、スチール製工具箱に代用されるようになった時代がありました。でも、最近は、国連でSDGsが提唱され、環境に配慮してたものを買う人が増え、鉄、ガラス、石、木など自然に近いものが好まれるようになってきました。特に、若い方は、生まれた時からプラスチック製品に囲まれているので、自然に近い素材を新鮮に感じるようですね。スチール製は錆びることがありますが、長く使えます。使い方次第で、錆び方は人それぞれ。最初は誰でも同じものですが、使っていると自分だけのオリジナボックスになります。
弊社のコーポレイトメッセージは、「夢は、錆びない」です。実際にはスチール製は錆びますが、逆に、経年変化で新品にはない美しさが出てきます。古いものに趣を見出す気持ちを、お客様と分かち合いと思います。弊社の工具箱は、10年以上使ってくださる方もいるんです。

ギフトボックスにもピッタリ。何が出てくるのか、びっくり箱のような楽しさがあります。
ギフトボックスにもピッタリ。何が出てくるのか、びっくり箱のような楽しさがあります。

―海外でも人気のようですね。

久司 今、3~4割は海外のお客様です。弊社のホームページを見ていただくと、商品のレビューは外国語が多いなと感じると思います。また、インスタグラムで弊社のハッシュタグをつけて写真をアップしてくださいとお願いしていますが、海外の方もたくさんいらっしゃいます。商品を気に入ってくれるのはもちろん、配送に対しての評価が高いのも喜んでいます。ECで買う方々は、できるだけ早く手元に欲しいと思っているので、翌日には発送するように頑張っています。ていねいで早い発送が、海外のユーザーさんからも評価されました。

―今後の展望は?

久司 2019年に創業50周年を迎えました。次の100年周年に向けて、成長していきたいと思います。弊社の商品は、”箱”です。メインは中身なので、お客様が主役です。インテリアに、アウトドアに、ビジネスに、ギフトにと、自由な発想で好きなものを入れて欲しいです。私たちが思いつかなかった、お客様の使い方に教えられることもあります。例えば、花と組み合わせていた写真を見て、フラワーショップとコラボしてギフトにするのもいいなと、販売のアイデアをいただきました。こんなふうに色々なメーカーさんとコラボをして、使い方をさらに広げていきたいですね。

弊社の製品を作るのも、アイデアを提案するのも、人が大切だと考えています。社員をしっかり育成すれば、会社も成長します。そして、社会にも還元していきたい。これが100年企業に向けての、私の仕事だと思っています。

―貴重なお話をありがとうございました。

「トランク型工具箱 ホワイト」

「トランク型工具箱 ホワイト」
価格:¥3,900(税込)
会社名:東洋スチール株式会社
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.toyosteel.jp/collections/white/products/t-360-w
オンラインショップ:https://www.toyosteel.jp

Instagram:https://www.instagram.com/toyosteel/
Facebook:https://www.facebook.com/toyosteelofficial/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
久司泰二(東洋スチール株式会社 代表取締役社長)

1966年2月4日生まれ(現56歳)。1992年 東洋スチール株式会社に入社。1994年 取締役に就任を経て、2001年より代表取締役社長(現職)に就任、現在に至る。

<文/大橋史子(ペンギン企画室) MC/鯨井綾乃 画像協力/東洋スチール>

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