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白いごはんもワインも進む味でお弁当にも◎「那須どり味噌漬け」

2022/08/24

「ピンチはチャンス」を合言葉に、社員の強固な結束力を武器に成長を続ける栃木の精肉会社。業務用卸売りをメインとしながら、一般家庭に向けた味噌漬けの地元銘柄鶏が、知る人ぞ知る人気商品となっています。今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になった株式会社関東フーズ 代表取締役の益子和弘氏に、取材陣がうかがいました。

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株式会社関東フーズ 代表取締役の益子和弘氏

―創業のきっかけや歩みをお聞かせください。

益子 私は食肉加工会社に勤めていたのですが、会社の方針が合わず、独立を決意。嘘をつかない、正直な商売をしたいという同じ思いを持つ同僚と一緒に、1987年、30歳で起業しました。「お客様第一主義」と理想を掲げたものの、小さな農家の納屋を改造したところが拠点で、業界での知名度はゼロ。最初は文字通り寝る間もなく働きどおしでしたよ。昼間は営業に飛び回り、夜は商品を加工する日々で、1番欲しいものを聞かれれば迷わず「睡眠」と答えるほどでした。
1年でつぶれる、3年はもたない、などと噂されていたのが、10年を過ぎる頃、ようやく言われなくなってきたように思います。

―2022年で35周年。その後は順調に?

益子 1996年の病原性大腸菌O157集団食中毒事件と、2000年代に問題となった牛海綿状脳症(BSE)は、大打撃でした。大手スーパーさんとの取引がなくなり、売り上げは大暴落。大切なお客様と社員がいる以上、会社をつぶすわけにはいかないという一心で、私財をなげうち、必死に駆け回りました。創業当時を思わせるハードな日々でしたが、社員が一丸となって乗り越えることができました。

―そんな経験を通して「ピンチはチャンス」の心意気が生まれたのですね。

益子 そういう心意気で会社を健全に発展させて、よりよいサービスを提供していきたいと考えています。我々のような規模の会社は、価格競争では勝てません。「関東フーズでないと」と選んでいただくのは、人間力だと思っています。うちの営業スタッフは、納品で訪問する際、ついでに冷蔵庫の中をささっと整理をしたり、作業場の汚れが目に入れば手早く拭いたりしているようなのですが、ほんの少しの気遣いが大事なのかもしれませんね。特に指導しているわけではありませんが、お客様の役に立ち喜ばれる仕事をという創業からのモットーを理解してくれているのでしょう。

―コロナ禍は3回目のピンチに?

益子 飲食業界の被害は大きかったので、うちも少なからず影響はありましたが、実は、おうち時間が増えたことでスーパー等の需要が増えました。その小売業では人手不足がますます深刻になったので、例えば、パック詰めまでして納品するなど、うちの方でカバーできる部分を賄うようにしたことが喜ばれ、引き合いが増えました。顧客のニーズやシーンに沿ったサービス提供の大切さを、改めて感じています。

―「那須どり味噌漬け」は、一般家庭にとっても役立つ商品ですね。

益子 実は、10年ほど前からある商品です。道の駅やサービスエリアなどのレストランに向けて作ったメニューが好評で、土産物として販売するようになったものです。那須どりは、弊社が専売する銘柄鶏。開放鶏舎で平飼い飼育し、植物性主体の飼料を与え、抗生物質や抗菌剤を一切使わず育てています。鶏臭さがほとんどなく、適度に歯ごたえのあるジューシーな肉質が特徴です。

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ふっくらジューシーなもも肉と
しっとり柔らかい胸肉、どちらも楽しめる。

―おいしくいただく調理のコツはありますか?

益子 お店の味を家庭で手軽に再現できるように作った商品なので、冷蔵庫で解凍後、フライパンで焼くだけです。タレが焦げやすいので、途中火を弱めて蓋をし、蒸し焼きにしていただくと良いと思います。

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基本は、温めたフライパンにタレごと入れて焼くだけ。
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タレがたっぷりなので野菜と一緒に
オーブン焼きにするのも良い。

―おすすめの食べ方はありますか?

益子 タレは、味噌の風味を生かしながら玉ねぎやリンゴで甘みに奥行きを出しています。青唐辛子と一味唐辛子のさわやかな辛みがほんのり効いて、味が引き締まると思います。白いごはんにももちろん合いますが、案外白ワインと合わせるのもいいんですよ。冷めても硬くならないので、お弁当にもおすすめ。お客様からは、鶏肉嫌いな子もこれなら大丈夫とか、健康を気にする女性も気兼ねなく食べられるなど、嬉しいお声が届いています。

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ワインやガーリックトーストと合わせて洋風にも楽しめる。
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冷めても柔らかいのでお弁当のおかずにも。

―さくらポークや栃の木黒牛など、豚肉や牛肉の銘柄も特徴的ですね。

益子 さくらポークは、高級豚で知られる梅山豚(メイシャントン)の血を引いていて、脂の甘みと旨みに驚きます。生産者のお人柄もすばらしく、良いお付き合いができています。
栃の木黒牛はミネラル豊富な飼料で育ち、柔らかな肉質で濃厚な赤肉の味と適度に入った甘みのあるサシが特徴。生産者の顔が見えるトレーサビリティもしっかりしています。
いずれにしても、安心安全な精肉を皆さまに届けたい、そんな思いですべての商品を選び加工しています。同じ理由から、とちぎHACCPも取得したんですよ。

―「正直に真っ当にお客様第一に」初志を貫徹されていますね。35周年、その先は?

益子 お客様第一主義と、自分自身一生懸命働いているところは35年間変わらないですね(笑)。しかし、目まぐるしく変わる時代に合わせて経営方針は毎年変えていますし、世代交代が見えているようにも思います。自分自身の立ち位置は変わるかもしれませんが、皆様に役立つ仕事をする関東フーズとして大切なDNAを、これからも守っていきたいと思っています。

―素晴らしいお話をありがとうございました!

那須どり味噌漬け_商品

「那須どり味噌漬け」(もも肉3枚、ムネ肉3枚入り 600g)
価格:¥3,000(税込)
店名:関東フーズオンラインショップ
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:http://kanto-foods.shop-pro.jp/?pid=17352391
オンラインショップ:http://kanto-foods.shop-pro.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
益子和弘(株式会社関東フーズ 代表取締役)

1956年生まれ。10年間精肉店で修行して1987年30歳で独立。「安心安全な商品をお客様に提供する」「お客様に必要とされる企業になる」「お客様第一主義の姿勢でのぞむ」「一体感を持って何事にも取り組む」という4つの企業姿勢で、2022年に創業35年を迎えました。

<取材・文・撮影/植松由紀子 画像協力/関東フーズ>

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