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和の伝統をインテリアや癒しに 「アロマ和ろうそく 灯之香(ほのか)」 「絵ならべろうそく さくら」

2022/07/22

今回、編集長のアッキーが注目したのは、福井で和ろうそくを製造販売する株式会社小大黒屋商店。和ろうそくが食卓やお部屋をおしゃれに彩ってくれると注目されています。代表取締役社長の大津竜一郎氏に商品の魅力について取材スタッフがうかがいました。

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株式会社小大黒屋商店 代表取締役社長の大津竜一郎氏

―これまでの沿革について教えてください。

大津 江戸末期から和ろうそくとお線香の製造販売を手掛けています。お寺さんの過去帳に慶応年間から和ろうそくを作っていたという記述がありますが、おそらくもうちょっと前から商売をしていたと思われます。私で7代目になります。

―150年以上の歴史があるのですよね。

大津 はい。福井県を中心に事業を展開し、仏事専門でお寺さんのご注文のろうそくを製造してきました。4月に父親から私に社長交代したばかりです。

―こだわってきた点はございますか。

大津 見た目よりも、キレイに燃えるかどうかを気になさる方が多いので、そこは職人の技術を培ってきました。日用品として安心してお使いいただけるよう、信用を第一に考えて商売をしています。

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「アロマ和ろうそく 灯之香」。
香りは自然や植物を想起させる2種類と
無香料タイプをご用意。

―今回ご紹介させていただく「アロマ和ろうそく 灯之香(ほのか)」は、どのような経緯で製品化されたのでしょうか。

大津 ろうそくを日用品とは違う、インテリアとして使うというアイデア自体はずいぶん前からありましたが、製品化の大きなきっかけは東日本大震災です。計画停電があったため、ろうそくのご注文を電話とネットで結構いただいたのですが、ろうそくは燭台がないと危ないので、燭台のない方にはお断りせざるをえませんでした。その代わり、防災ろうそくをお送りしていたのですが、これまで和ろうそくを製造してて、お役に立てないことへの忸怩たる思いがあったんです。燭台がなくても倒れない和ろうそくを作りたいと考えて、「アロマ和ろうそく 灯之香(ほのか)」を2012年に製品化しました。直径を太くして、下にお皿さえしいてもらえれば倒れない構造にしました。こちらは2013年にグッドデザイン賞もいただきました。

―製品化にあたって難しかった点はございますか。

大津 炎を極限まで小さくして、熱が外側まで及ばない直径にしています。外側が残って、中が燃え沈む作りです。原料の製造方法は仏事用と同じですが、アロマを添加して、香りを加え、生活の中で楽しんでもらえるような製品として作りました。植物性油脂を原料にしていますが、アロマを添加して、数か月経っても香りが抜けないようにすることに苦労しました。また、植物性油脂の場合、パラフィンのろうそくと比べて、収縮比率が高いので、作る過程でクラックが入らないようにするなど、いろいろ工夫をしています。

―どういう場面で使っていただきたいでしょうか。

大津 あたりが暗くなりかけた頃に、お庭にテーブルを出して、「アロマ和ろうそく 灯之香(ほのか)」を置いていただき、お酒とお食事を楽しんでいただくといったシチュエーションを想定しています。食卓でも使っていただけるよう、香りが強く主張しない“ほのかな香り”の商品です。

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燃焼時間は、
大/ 約90時間、中/ 約60時間、小/ 約30時間。
芯は和紙で作られています。

―ロマンチックな風景を作れますね。「絵ならべろうそく さくら」はどういった経緯で製品化されたのでしょうか。

大津 もともと絵ろうそくは、花がとりづらい地域で、ろうそくに花の絵を書いて仏前に備えたのが、成り立ちです。花のモチーフの絵ろうそくは多いんですが、絵ならべろうそくは、1本ずつでも絵柄として成立するけれど、パッケージで並べた時に7本で1つの風景を作るというコンセプトがあります。デザイナーさんに依頼して、色の表現にこだわりを持たれていて、何度も作り直ししました。こちらはかさばらないギフト、お土産として使っていただければと思います。

―大津社長が感じるあの和ろうそくの魅力を教えてください。

大津 和ろうそくは、太い芯の場合、芯をつまんで、炎の大きさに調整しないといけないので、ひと手間多く、西洋のろうろくに比べると使い勝手はよくありません。でも、照明を落として、ろうそくの炎をずっとみていると、リラックスできたり、癒しの効果が期待できます。ヨーロッパの人は、日常にキャンドルを取り入れていらっしゃると思いますが、日本でも生活の中で和ろうそくをインテリアや癒しに使っていただけるような生活提案をしていきたいと思います。

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並べてみると、四季折々の風景が浮かびあがる絵ろうそく。

―海外でも販売されているのですか。

大津 日本の工芸品ばかり扱っているヨーロッパのサイトなどでも販売されています。植物性油脂でできているので、海外のナチュラル志向の方も気にいってくださるようです。

―ご購入されるのは地元の方が多いのでしょうか。

大津 福井はお坊さんが国を治めていた時代があり、今も仏教文化が暮らしに根付いています。朝晩お燈明を使うのが当たり前で、仏壇は家の中で1番いい部屋にあります。和ろうそくが日用品として定番になっており、うちの和ろうそくもスーパーやホームセンターでも売っていただいています。ですから地元の方のご購入が多いのですが、全国の和ろうそく店の廃業が相次いでおり、県外からの注文も増えている状況です。

―和ろうそくのお店は貴重な時代なのですね。最後に今後の抱負を教えてください。

大津 これからも次の世代に繋げられるようなものづくりをずっと続けていきたいと思っています。「アロマ和ろうそく 灯之香」はデザイナーさんとの協業で始めた仕事ですが、今後もデザインに注力して、こういった商品づくりを広げていきたいです。

―素敵なお話をありがとうございました。

ろうそく_商品1

「アロマ和ろうそく 灯之香」
価格:
大 ¥7,700(直径100mm×高さ150mm)
中 ¥5,500(直径100mm×高さ100mm)
小 ¥3,300(直径100mm×高さ50mm)(すべて税込)

店名:小大黒屋商店
電話:0120-22-0986(9:00~17:30 日祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.rousokuya.com/fs/kodaikokuya/c/pillar
オンラインショップ:https://www.rousokuya.com/

ろうそく_商品2

「絵ならべろうそく さくら」
価格:¥1,980(税込)
店名:小大黒屋商店
電話:0120-22-0986(9:00~17:30 日祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.rousokuya.com/fs/kodaikokuya/enarabe/1329
オンラインショップ:https://www.rousokuya.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
大津竜一郎氏(株式会社小大黒屋商店 代表取締役社長)

1969年福井県生まれ。青山学院大学卒業後、1993年に小大黒屋へ入社。2022年に代表取締役に就任。2013年、アロマ和ろうそく灯之香(ほのか)がグッドデザイン賞受賞。

<取材/垣内栄 MC/鯨井綾乃 撮影協力/小大黒屋商店>

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