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おいしくて、体にもプラスに!「薬膳おやつ」シリーズ

2025/05/15

今回、編集長アッキーが気になったのは、薬膳食材を使ったおやつです。商品を製造・販売している株式会社ブラウンシュガー1ST・代表取締役の荻野みどり氏に商品の人気の秘密について取材陣がお話を伺いました。

株式会社ブラウンシュガー1ST 代表取締役の荻野みどり氏

株式会社ブラウンシュガー1ST 代表取締役の荻野みどり氏

創業の経緯を教えてください。

荻野 私は福岡県生まれですが、2011年の東日本大震災の時に東京にいました。被害はありませんでしたが、妊娠8ヶ月で原発事故の影響も心配でした。そこから「子どもに何を食べさせていけばいいのだろう」と考えるようになりました。

また母乳育児をしていく中では、私がジャンクなものを食べると娘が便秘になったり、顔にブツブツができたりして、「人って食べたものでできているんだ」という当たり前のことに、自分事として初めて気づかされたんです。娘が大きくなった時に食べさせるものという目線で世の中を見渡すと、「自分もおいしいと思えて、かつ健康的で安心して食べさせられる食べ物」の選択肢がもっとあっていいんじゃないかと思いました。それでファーマーズマーケットで安心な原料を購入し、おいしいマフィンを作ろうというところから始まりました。

当時、自然食のお菓子と言えば、ごぼうのクッキーや人参のクッキーのように、甘さがなくてストイックなものが多かったんです。気持ちは分かりますが、「頭で食べる」感じがして、心がおいしいとか幸せな気持ちになる食べ物かというと疑問で、「修行系」だなと思っていました。食べ物は体に優しい素材であることも大事ですが、「おいしいね」とニコニコすることも大切です。それを両立するものを世の中に増やしたいという思いで会社を設立しました。娘を出産して4ヶ月の時に始めた会社なので、今年で13年になります。

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薬膳おやつは「なつめとクコの実」「はすの実」
「ドライなつめ」「ぎんなん」の4種類。

会社の理念を教えてください。

荻野 「わが子に食べさせたいかどうかを基準に食材を厳選する」ことです。シンプルな素材のおいしさを最大限引き出せば、いろんなものを足さなくてもおいしいものができる。そういう感じで商品を作っているので、原材料が驚くほどシンプルなものになっていますね。

―ココナッツオイルブームの火付け役でもありますよね。

荻野 手作りするおやつの原料の選択肢がナチュラルに豊かになればいいなという思いで、ココナッツオイルを販売していました。ブームのおかげで当社は大きく成長しましたが、浮き沈みも経験しています。

ブームになると原料の生産地では多くの人が採用されて、テレビやスクーターをローンで買ったりします。でもブームが去ると、みんなそれが払えなくなります。日本で起きるトレンドをちゃんとハンドリングしないと、現地の人の生活に大きな影響を与えることを経験から学びました。

当社は現地の農家さんや生産者さんとしっかり対話しながら商品を作ってきました。ビジネスを継続して、発注量が減っても何とか繋げていくことを意識してきたので、今でも長くお付き合いできています。トレンドだから作って売って店じまいするような商売ではなく、商品を出すタイミングで何十年も商売するつもりで生み出すようにしています。

―今回ご紹介する「薬膳おやつ」の開発のきっかけを教えてください。

荻野 薬膳おやつは、私たちアジア人が何千年も前から愛してきているフルーツやナッツを、もっと手軽に食べられる形にしたいという思いから生まれました。「医食同源」つまり食べることが体をつくるという創業の思いがあります。食材はできるだけシンプルに、先祖代々が大事にしてきたフルーツをもっと身近に食べて、命のつながりに感謝できるような食べ物を作りたいと考えました。

薬膳という概念自体が「食べるもので人の体ができている」「体の様子を知って自分で食べるものを選ぶ」という価値観を含んでいます。若い世代ではそういう感覚が薄れてきていると感じるので、体調を気遣って食べ物を選ぶという感覚を育んでもらえたらと思っています。

たとえば「なつめ」は昔から血の巡りをよくするとされ、女性の生理中や妊娠・出産・授乳中に勧められてきた食材です。科学的にも鉄分を含んでいて理にかなっています。「はすのみ」は睡眠に課題があるときやリラックスしたいときの食材とされています。食べ物と体調の関連性を感じてもらえるとうれしいです。また「ぎんなん」は秋に街中で実が落ちるので、都会に住んでいても食べ物の背景や「実る」という様子が可視化できる食材です。ぎんなん好きな人が多いので、こちらもおやつにしました。

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ドライなつめ。

―「薬膳おやつ」はどこで販売されていますか。

荻野 ネット以外ですと、全国の自然食品店やナチュラルな雑貨屋さん、食品店、デリなどで購入できます。

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なつめとクコの実。

商品開発で心がけていることはございますか?

荻野 娘がおいしいと言わないと商品にはなりません。知人の子供たちにも食べてもらい、フィードバックをもらっています。素材にこだわり、保存料・化学調味料、合成香料、合成着色料、動物性原料・乳製品、白砂糖無添加です。

―どんな方が買われていますか?

荻野 30代、40代、50代がボリュームゾーンです。60代以上の方は通販で箱買いして、近所の人に配るというパターンもあります。年末年始のご挨拶代わりにという問い合わせもよくいただきます。数千円のものだと相手にプレッシャーになるけど、「いつもありがとう」くらいで渡せるおやつとして選ばれています。

―今後の展望をお聞かせください。

荻野 おやつの背景にある植物や、そこに至るまでの有機的なつながりを忘れてほしくないという思いです。完全栄養みたいな食品は素晴らしいですが、どんな植物の恵みから作られているかが想像しにくくなっています。食べ物の後ろにあるつながりをリスペクトし、シンプルだけど味はちゃんとおいしく、満足感があるようなおやつをこれからもどんどん生み出していきます。

―貴重なお話をありがとうございました。

薬膳おやつ
薬膳おやつ

「薬膳おやつ」(ドライなつめ・ぎんなん・はすの実・なつめとクコの実)
価格:ドライなつめ¥453(税込)、ほかは各¥496(税込)
店名:ブラウンシュガーファーストのオーガニックで美味しい食材
電話:03-6910-0427(11:00~17:00 土日祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://brownsugar1st.com/c/confections
オンラインショップ:https://brownsugar1st.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

荻野みどり(株式会社ブラウンシュガー1ST 代表取締役)
2011年第一子を出産。娘が4カ月のときに「わが子に食べさせたいかどうか?」を基準に食材を厳選したお菓子屋さんとして創業し、地元福岡の社会福祉施設やママたちに製造してもらい東京・青山の国連大学前のファーマーズマーケットで娘をおんぶして販売をスタート。製造・販売する中で、原材料としての油脂選びの大切さに気づき、バターやマーガリン、ショートニングに代わる油としてココナッツオイルに出合い、輸入・卸をスタート。さらに、この価値をより多くの方に届けたいという思いからアメリカに法人を設立し、海外展開にも取り組んでる。

<文/垣内栄 MC/藤井ちあき 画像協力/ブラウンシュガーファースト>

 

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