伊藤農園_top

ジューシーなみかんを丸ごと堪能!「100%ピュアジュース」「エッセンシャルオイル」

2024/08/07

今回、編集長アッキーこと坂口明子が気になったのは、独自の製法で味わい深い果実の魅力を引き出した「100%ピュアジュース」と「エッセンシャルオイル」。手がけたのは、和歌山県有田地方でみかんの仲卸業者かつ農家として125年以上の歴史を持つ株式会社伊藤農園です。取材スタッフが同社代表取締役社長の伊藤彰浩氏にお話を伺いました。

―御社の沿革を教えてください。

伊藤 当社は1897年に創業し、400年以上の歴史があるみかん栽培の地、和歌山県有田地方にて仲卸業を営んできました。転機は1972年の全国的なみかんの大暴落です。みかんの価格は二束三文となり、有田地方の農家さんも大打撃を受けました。

大暴落をきっかけに、歴史ある産地が疲弊していく。我々も何かしていかないといけない。そう考えて事業転換の検討を始めたんです。そこで見た目は悪くても中身はおいしい規格外品に着目し、加工して付加価値をつけることを検討。こうして1972年、青果を扱う会社からジュースメーカーへと事業転換を果たしました。

伊藤農園_1
歴史ある和歌山県の有田から、こだわりの加工品を通して有田みかん本来の味を届けている。

―創業から変わらず大切にしていることは?

伊藤 ひとつは和歌山県産の柑橘だけを使用すること。産地をしっかりお伝えし、農家さんが見えるような商品作りを心がけています。

次に、全て無添加でやっていこうということ。おいしいだけでなく、健康にも良い商品を作ろうと考え、すべて無添加にこだわっています。

何より一番のこだわりが、搾り方。私たちの製法はみかんを半分に切り、伏せたお椀に乗せて上からもう一つのお椀で優しく押すという、手搾りを再現したやり方です。さまざまな搾り方がある中でも、生産の効率は決して良いとはいえません。

その反面、皮の苦味やえぐみがなく、すっきりとした飲み口ながらも味わい深い商品に仕上がるのです。現在の会長が始めたこのこだわりを、私たちは今もずっと守りつづけています。

―「100%ピュアジュース」の完成までに取り組んだことは?

伊藤 開発にあたり、様々な搾り方を研究したと聞いています。研究を重ねた結果、既存の機械では本来の味は出せないと気づきました。家庭の手搾りこそ一番だと悟ったそうです。お椀にみかんを乗せて上から押すシンプルな発想を、いかに機械化するかが課題となりました。

もちろんこのような搾り機は存在しません。そこで、図面を描いては町工場に相談する日々を繰り返し、ご縁に恵まれてオリジナル搾汁機の開発にこぎつけました。その道のりは本当に苦労の連続だったそうです。

伊藤農園_2
オリジナルの搾汁機で作るジュースは伊藤農園だけが作れる味わいだ。

―味が16種類から選べるところがすごいですね。

伊藤 皮ごと搾るやり方だと、皮が厚い柑橘類のジュースは雑味が多くて飲めたものじゃありません。だから温州みかんのジュースはたくさんあっても、その他の柑橘類のジュースを展開しているメーカーは少ないのです。

でも私たちの絞り方は、どんな柑橘類でも皮を傷つけずに搾れるので、みかん以外の柑橘類のジュースも非常においしく仕上げられます。

そもそも商品作りを始めたきっかけ自体、地域の農家さんと共にこの産地を盛り上げたいという思いがあったからです。有田地方の農家さんは温州みかんをメインに育てていますが、別の柑橘類も作っています。そこでいろいろな柑橘類を引き受けていたら、自然とジュースの種類が増えていったというわけです。

種類が豊富だからこそ、同じ価格設定で飲み比べを楽しんでもらえており、お客様にもご好評いただいています。

伊藤農園_3
750mlあたりみかんを約30個も使用した「100%ピュアジュース」。
好みに合わせて16種類の柑橘ものからセレクトできるのが嬉しい。

―ジュースの製造後に残る皮を他の商品にしているんですね?

伊藤 そうなんです。ジュースを作る際にみかんの3割が果汁としてジュースになるんですが、残りの7割は果皮として出てしまいます。果皮を有効活用するために最初に手掛けたのはマーマレードでした。それから砂糖漬けのピール菓子やチョコレートをコーティングしたオランジェットなど、さまざまな商品を開発しています。

もっとも最近作ったのは「エッセンシャルオイル」です。「エッセンシャルオイル」は原料自体のフレッシュさが重要なのですが、自社の搾汁工場があるので搾りたての皮がすぐ手に入ります。おかげで、すっきりとした良い香りのオイルができました。

―「エッセンシャルオイル」の香りは何種類ですか?

伊藤 「みかん」、「いよかん」、「三宝かん」の3種類です。中でも特徴的なのは「三宝かん」。この品種自体はあまり知られていないかと思います。「三宝かん」を選ぶ前に、いろんな種類の皮でエッセンシャルオイルの試作をしました。全ての香りを検査に出したところ、もっとも特徴的な香りの成分を含んでいたのがこの「三宝かん」だったのです。香りの分野に精通している方々も「三宝かん」の香りの特徴は特別だと言われ、商品化しました。

伊藤農園_4
スッキリとした甘みと上品な酸味の組み合わせが非常に軽やかな「三宝かん」。
リフレッシュタイムにぴったり。

―海外32ヵ国にも輸出されていると伺いました。今後の展望は?

伊藤 和歌山県には高野山や白浜など素晴らしい観光資源が多数あります。フルーツも有名です。しかしそれが観光に十分活かせておらず、もったいないと感じていました。

そこでこれからは、みかんをテーマにした複合施設のようなものを作りたいと考えています。農業体験や工場見学、加工体験、みかんスイーツなどの飲食やお土産販売などができる、思い出に残る場所を作るのが夢です。

その第一歩として4月13日「みかんの木カフェ」をオープンしました。近くには直営店「みかんの木」があります。将来的にはみかんを軸にお客様が集まる、そんな場所を作っていくのが私のビジョンです。

伊藤農園_5
「みかんの木カフェ」のメニューには和歌山県産の柑橘類など、地元の食材を使用。
トマトの代わりにみかんが入った「BLMバーガー」も必食。

―貴重なお時間いただきありがとうございました!

「100%ピュアジュース」(180ml×10本)

「100%ピュアジュース」(180ml×10本)
価格:¥3,564(税込)
店名:和歌山県有田の伊藤農園公式サイト
電話:0120-89-7053(平日9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.ito-noen.com/c/juice/50710g
オンラインショップ:https://www.ito-noen.com/

「エッセンシャルオイル 三宝かん」(5ml)

「エッセンシャルオイル 三宝かん」(5ml)
価格:¥1,980(税込)
店名:和歌山県有田の伊藤農園公式サイト
電話:0120-89-7053(平日9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.ito-noen.com/c/eo/es425
オンラインショップ:https://www.ito-noen.com/
エッセンシャルオイル特設サイト:https://www.ito-noen.com/essential-oil/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
伊藤彰浩(株式会社伊藤農園 代表取締役社長)

1980年和歌山県有田市生まれ。みかんの産地である和歌山県有田市で、1897年に青果卸売問屋として創業し、有田みかんを使ったジュースの製造・販売を行う株式会社伊藤農園の4代目。生産から加工、販売まで幅広く手がけながら、有田みかんのブランディングにも取り組んでいる。海外輸出にも注力、全世界32か国に輸出し、2015年経済ドキュメンタリー「ガイアの夜明け」に出演。

<文・撮影/西村初音 MC/石井みなみ 画像協力/伊藤農園>

OFFICIAL SNS

Instagramでハッシュタグ#お取り寄せ手帖を検索。

  • Instagram
  • Facebook
  • Twitter