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創業より大切に受け継がれるこだわりのだしが決め手 大阪人に愛されてきた名店の味「きつねうどん詰合せ(3人前)」

2024/03/28

「食い倒れの街」大阪で、昔から庶民のソウルフードとして親しまれているきつねうどん。ミナミを代表する繁華街・道頓堀で今井が営む「道頓堀 今井」は、そのきつねうどんの名店として有名なうどん・そばのお店です。ここには創業以来のだしを使ったメニューを目当てに、歌舞伎役者をはじめ多くの著名人も訪れます。今回編集長アッキーこと坂口明子が気になった7代目で代表取締役の今井徹氏に、その歴史や伝統の味へのこだわり、思いなどを伺いました。

株式会社今井 代表取締役 今井徹氏
株式会社今井 代表取締役の今井徹氏

―今井社長はいつ頃からお店を継ごうと思われたのですか?

今井 それがまったく記憶になく、子供の頃から継ぐものと思って育った感じです。継げと言われたこともなかったですし。毎日商売しながら楽しそうにしている親父の姿を見て、自分もあんなふうになりたいと無意識のうちに思っていたのかもしれません。

―学校卒業後すぐに入社されたのですか?

今井 高校卒業後、両親の勧めでシンガポールの学校へ2年間行ったあとアメリカの大学に入学。なんとか卒業して25歳で帰国し、すぐに法善寺横丁の「㐂川」に2年間住み込みでお世話になったんです。今井に入社したのは27歳のときです。

―現在のお店は1946年ご創業で、他のご商売も合わせると江戸時代から続く老舗だとか。

今井 はい。初代は今井佐兵衛という人で、娘のお竹さんが道頓堀で「稲竹」という芝居茶屋(芝居の観客に食事や飲み物を提供する茶屋)を始めたそうです。それを1916、1917年頃までやっていたのですが、私の祖父が、もう芝居茶屋の時代じゃないと洋楽器店を始めたんですね。ところが、第二次世界大戦の大空襲で店が全部焼けてしまって。終戦後すぐに楽器を買う人はいないし、どうしようと思案した末、掘っ立て小屋のような建物でかき氷や麺類などの食べ物を売りだしたのが、今の商売の始まりです。

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5代目の祖父・寛三氏が開いた「今井楽器店」。
バイオリンやサキソフォンなどの洋楽器やレコードを販売し、
道頓堀で大正モダニズムを象徴する存在だったが、大阪大空襲で焼失。
戦後その跡地で食べ物の商売を始めた。
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1951年頃の「道頓堀 今井」。ハイカラなものが好きだった寛三氏は、
当初うどん・そばの店をすることにあまり乗り気ではなかったという。

料理ができない祖父に代わり、料理や接客などは祖母が全部やっていました。料理上手な祖母は、おだしの取り方などを研究し、普通のうどんやそばの店とはちょっと違うだしを作っていったんです。それでだんだんお客様もついてきて。その後、私の父が店を継ぐのを機に、ちゃんとした店舗に建て替えました。そこからです。

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料理人ではない素人ながら研究の末に独自の味を作り出し、
店の創業を支えた祖母・マチ子さん。マチ子さんを慕って通う常連は多く、
歌手の淡谷のり子さんも来阪のたびに訪れていた。

―おばあさまのうどんの味は、今もレシピを変えずに引き継がれているのですか?

今井 おだしやきつねうどんのお揚げに関してはまったく変えていません。ただ、地球温暖化や昆布漁師さんの世代交代などの影響で、従来使っていた材料が入手しづらくなってきています。お揚げも豆腐屋さんが少なく、頼み込んで作ってもらっていますし、昆布もずっと使っていたものだけでは賄えず、同じ味を作るための昆布を探して変えていっています。そういう意味では同じものを続けていくのもなかなか大変です。

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「今井」のうどんに欠かせないだしには、
道南・黒口浜でとれた天然真昆布、九州産のさば節とうるめ節を使用。
昆布は黒口浜の中でも決まった浜のものを使用していたが、
今はそれが難しくなっているという。

―原材料の部分で一番苦労されている。

今井 そうですね。ただ、ありがたいことに、祖母がものすごく細かいレシピを残してくれているんです。素人だったので全部きれいに量って書いてくれていて。また人を雇って商売をするようになり、この味を変えてほしくないという思いもあったと思います。だから、いまだに何か材料が変わったら、レシピに基づいて祖母と同じ分量を作り、本来の味かどうか検証するんです。お揚げも祖母が炊いた100枚のお揚げの味をもとに、3千枚炊いても同じ味になるようにチェックしています。

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一番人気の「きつねうどん」。
じっくり炊き上げた甘辛いお揚げ、もっちりとした大阪うどん、
秘伝の黄金だしが絶妙に合わさった絶品メニュー。上品な味わいながら、しっかりとしたコク、
うま味が感じられるだしは、作り置きせず、一日に30杯分ずつ作ることを何度も繰り返す。
手間暇惜しまない地道で丁寧な仕事が「今井」の味を支えている。

―それがあるから皆様から愛される味が維持できているのですね。他店と違うのはどんなところですか?

今井 たぶん同じ量のだしに使う昆布の量が、圧倒的に違うと思います。うちのだしはよく薄味と言われますが、決して薄くないんです。以前、テレビ番組でうちのだしの塩分を測ったら、東京のだしよりも辛かった。なぜ辛く感じないかというと、昆布とサバとうるめを使ってしっかりしただしをとっているから。「吉兆」創業者の湯木貞一さんが、著書の中で「“うまい”という味のラインは“辛い”のすぐ下や」と。そこまでしっかり味をつけることが料理人の腕だとおっしゃっていて。うちの祖母が極めたおだしは、たぶんそのゾーンにいるのだろうと思います。

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お店の味を家庭で楽しめる「きつねうどん詰合せ(3人前)
」セット。
「大阪のだしを全国の方に味わっていただけたら」と今井社長。

―素晴らしいですね。では今後の展望を。

今井 新しいことに取り組むというより、創業以来の味を守ることが本当に大変なので。原材料もそうですが、作り手のもの作りへの考え方や働き方などが変わっていく中で、やはり昔から今井を知っている方に「今井は変わってないね」と言ってもらうことこそが、うちがしていかなければならない一番の仕事なのかなと。それさえちゃんとできていれば、お客様が推してくださるので。そのお客様を裏切ることなく「今日も今井に来てよかったな」と言ってもらえることをし続けるのが、今後も変わらない目標です。

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大阪を中心に店舗を構える「道頓堀 今井」。
定番のうどん・そばのほか、月替わりの季節そば、
鍋、弁当、一品など、吟味した素材を使ったメニューが楽しめる。
本店のある道頓堀は古くからの芝居の町で、今も劇場に出演する役者が来店したり、
出前を届けたりすることも少なくない。

―本日は貴重なお話をありがとうございました!

「きつねうどん3人折」(うどん玉170g×3、濃縮おだし200ml×3、七味小袋×1、きつね揚げ、ねぎ)

「きつねうどん詰合せ(3人前)
」(うどん玉170g×3、濃縮おだし200ml×3、七味小袋×1、きつね揚げ、ねぎ)

価格:¥4,320(税込)
店名:道頓堀 今井 オンラインショップ
電話:06-6575-0320(9:00~18:00)/FAX:06-6575-0318(専用用紙にて)
定休日:インターネット・FAXでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.d-imai.co.jp/products/detail.php?product_id=126
オンラインショップ:https://www.d-imai.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
今井徹(株式会社今井 代表取締役)

1959年(昭和34年)大阪市生まれ。シンガポールの中高一貫校、米・カルフォルニア州立大学を卒業後、大阪・ミナミの法善寺横丁にある名店「難波割烹㐂川」で修業、「道頓堀今井」へ。平成7年に3代目社長に就任。創業当時から「出汁の今井」として知られ、「大阪うどん」のブランドで地元はもちろん国内外にも多くのファンを持つ。

<文・撮影/山本真由美 MC/山口優花 画像協力/今井>

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