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山形の老舗が 国産にこだわった人気そば 「太郎兵衛そば 蕎香」

2022/11/14

今回、編集長アッキーが気になったのは、100年以上の歴史を持つ山形の老舗そば「太郎兵衛そば本舗」。運営するサラヤ株式会社 代表取締役の皿谷太郎兵衛氏に、商品の特徴を取材陣がうかがいました。

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サラヤ株式会社 代表取締役の皿谷太郎兵衛氏

―創業の経緯を教えてください。

皿谷 江戸末期の1850年頃には、穀物やランプ油の販売、ろうそくの製造などを行っていました。明治に入って生活が変わると、質屋も営むように。その後、大正時代に入ると製麺の機械製造が始まり、3代目の皿谷太郎兵衛が山形県寒河江市でうどんの製麺業を始めました。麺は白いご飯に変わる代用食品でもあり、事業はスムーズでしたが、昭和30年代には食生活も少しずつ変わってきて、即席麺が人気に。そこで方向転換をしないといけなくなり、そばを乾麺にする事業をはじめ、「太郎兵衛そば」を販売して60年になります。

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箱に書いてある「ありがとうございます」が心に届きます。

―社長は高校卒業後、家業である現社に入社されたのですよね。

皿谷 その頃は父も祖父もおり、一社員として入社しました。しかし、父が早くに亡くなり、25歳で5代目社長となりました。名前も太郎兵衛に改名しました。当時は借金がどのぐらいあるかがわからず、父が亡くなっても、悲しいというより、明日からどうやって経営を続けていけばいいのかという不安でいっぱいだったことを覚えています。いろいろ苦労もありましたが、「お客様が喜ぶ仕事をする」を企業理念として今日まで続けてきました。

―今回ご紹介するお蕎麦「太郎兵衛そば 喬香」の特徴を教えてください。

皿谷 素材がすべて国産で、そばの実を殻まで挽いた「挽きぐるみ」のそば粉を使っています。そばの実は外側が一番香りが強く、真ん中に行くというほど、舌触り、のどごしが増します。香りと食感がちょうどよくなるバランスを見極め、ブレンドして、そばの性格を決めています。そば粉の産地は山形で、製法も創業当時と変わっていません。香り・旨味を逃がさないよう、低温乾燥でじっくりと旨味を麺に宿らせています。そばの実の黒い斑点が見えるのも特徴です。

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強いコシ、ツルツルののど越し、豊かなそばの香りが広がります。

―製法でのこだわりを教えてください
皿谷
 そばそのものの味を大切にしたいので、添加物は使用していません。小麦粉も国産にこだわっています。そば作りでは、そば粉と小麦粉の相性が大事なので、いろんな小麦粉を取り寄せて、試行錯誤して開発しました。また、寒河江という町は、月山から流れてくる伏流水を水道としてくみ上げており、水がおいしいことが知られています。酒蔵も3つあり、そば作りでもおいしい水を使用していることは大きいと思います。

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ざるそばでいただくのが定番。

―ファンの方も多いのではないでしょうか。
皿谷
 お客様から「おいしかった!」という声が届くとうれしいですし、励みにもなります。この商品でいいんだなという自信になります。国産を求めるお客様も増えていて、「太郎兵衛そば喬香」はおかげさまで人気商品になっています。

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納豆わかめと卵の冷やしそばに。

―もともと通信販売をおこなわれていたのでしょうか。

皿谷 じつは当社が通信販売の元祖ではないかというくらい、始めたのは昔にさかのぼります。横浜の親戚がスーパーをやっており、そこにそばを置いてもらっていたのですが、お店がなくなった後、神奈川や東京、埼玉、千葉のお客様から「そばを買いたい」という連絡が来るようになったのです。その頃は宅配便はなく、鉄道に乗せて運び、駅まで商品を取りに来てもらうスタイルでした。ネット販売ができるようになって便利になりました。

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牛肉としめじの温かいそばにアレンジ。

―そばのおいしい食べ方を教えてください。

皿谷 調理する前に10分間ほど水につけ、それから鍋で調理すると生そばに近い食感が得られます。やはり冷たくしていただくというのが、1番ポピュラーな食べ方だと思います。

―今後の展望をお聞かせください。

皿谷 健康が基本なので、体に優しい、しかもおいしいものづくりとはどうあるべきかは、常に考えていきたいと思っております。会社の中では、楽しく面白く働いて、業界でトップを目指して行きましょうとお願いをしているところです。また、東日本大震災の復興支援や子ども食堂にもそばを協力しておりますが、こうした社会活動も続けていきたいです。

―素晴らしいお話をありがとうございました。

サラヤ_商品

「太郎兵衛そば 蕎香」(10束)
価格:¥2,700(税込)
店名:太郎兵衛そば本舗(サラヤ株式会社)
電話:0120-14-2207(9:00~17:00 第2・第4土、日祝除く)
定休日:第2・第4土、日祝
商品URL:https://www.tarobe.co.jp/item-detail/428178
オンラインショップ:https://www.tarobe.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s Profile>
皿谷太郎兵衛(サラヤ株式会社 代表取締役)
1944年山形県生まれ。高校卒業後、父の営む製麺所に入社。1973年、同社代表取締役に就任。

<取材/垣内栄 撮影/坂口明子 画像協力/サラヤ>

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