千葉県の北東部・北総エリアは、農産物、畜産物の生育に非常に恵まれたエリア。ここに千葉県の基幹食肉センターとして設立された「千葉県食肉公社」は、食肉のと畜、加工はもちろん、オリジナル商品の開発・製造・販売も行う、オールマイティな食肉工場としても知られています。そんな同社の人気商品とは? 代表取締役社長の鵜澤国夫氏に伺いました。
絶品レバースモークと焼豚で今日は自宅をレストランに!
2022/10/19
株式会社 千葉県食肉公社 代表取締役社長の鵜澤国夫氏
―御社の沿革について教えてください。
鵜澤 弊社は、平成8年(1996年)に、東総、北総、南総の3つの食肉センターが集まる千葉県の基幹食肉センターとして誕生しました。と畜業務に加え、集荷・販売・部分肉加工を行い、平成11年(1999年)にはカットセンターを新設。平成20年(2008年)には、敷地内の業者と一体となって、食品の安全に特化した国際規格であるISO22000も取得し、消費者の皆様に、いつも安心・安全な食肉をお届けできるよう、努めています。
―鵜澤社長は、2022年に代表取締役に就任されたのですね。
鵜澤 私はもともと千葉県経済農業協同組合連合会というところにおりまして、畜産をはじめ、肥料・農薬の売買を担当していました。入社してからずっと、生産者の方々とコミュニケーションを取ることに醍醐味を感じており、千葉県食肉公社ができたタイミングで同社に出向し、5年後に籍を移したのですが、ここでも生産者、加工現場と、さまざまな現場との関わりを大切にしてきました。何か問題があれば直ちに取り組み、皆様に信頼される食肉センターへと成長させるため、とにかく必死でしたね。
―社を率いる際に大切にされていることはありますか?
鵜澤 弊社には、「命ある家畜に感謝し、より新鮮な食肉をより衛生的に。生産者と消費者の安全・信頼の架け橋になります」という理念があります。野菜と違い、畜産物は処理場を介さないと販売することができません。つまり、生産者の方々は、丹精込めて育てた家畜を、弊社に預けなければならないということ。これは責任重大です。私たちは、生産者の方々の大切な家畜に、さらなる付加価値がつくような処理を心がけるようにしています。
―そんな御社から販売されている食肉加工商品がとても好評だとか。まずは「レバースモーク」の魅力について聞かせてください。
鵜澤 レバースモークは2年前の夏、コロナで飲食店が休業せざるを得なくなった際、当社でも飲食店様からの注文が激減し、レバーが廃棄されていく状況を見て「なんとかしなければ」と、ご家庭向けに生み出した商品です。新鮮なレバーを素材に、しっかりと血抜きを行い、マイナス2度の氷温でじっくりと熟成していきます。その後、桜のチップで燻すことで、レバーが苦手だという方にも挑戦していただきやすいレバースモークが完成しました。前菜や、お酒のお供として、またサラダのトッピングや、トーストに挟む具にもおすすめ。ニラと炒めても美味しいですよ。先日は和食の料理人の方が、カットしたレバースモークに衣を付け、天ぷらにして下さったのですが、それも絶品でした!
ブラックペッパーとオリーブオイルをかければ、レストランのようなおつまみが完成!
―レバースモークの天ぷら、美味しそうですね! では次に、「マーガレットポーク焼豚」についても聞かせてください。
鵜澤 まず、マーガレットポークとは当社のブランド豚で、植物性の乳酸菌を食べて育った豚です。植物性乳酸菌を摂った豚は腸内環境が良く、ストレスフリーで健康。さらに排出されるフンの臭気も軽減され、環境にも配慮した生産が叶う、という嬉しい結果も生み出してくれました。そんなマーガレットポークの魅力は、臭みがなく、アクが出にくいこと。さらに旨味をしっかり残しつつしつこくないという点です。焼豚は、マーガレットポークのモモ肉をタレに漬け込み焼き上げているのですが、ポイントは醤油ですね。実は千葉は、醤油処でもあるのですが、この焼豚を仕込む際は毎回、取引先の方が相性の良い醤油を厳選して届けてくれています。毎回、少しずつ味が変わるのも楽しいです。また焼豚は塊が大きいので、好きな厚みで楽しめるのも魅力。ラーメンのトッピングや、チャーハンの具に、惜しみなく使ってください!
社員にもファンが多いという、ロングセラー商品。
―「マーガレットポーク」というネーミングも可愛らしいですね。
鵜澤 「マーガレットの花を食べさせているのですか?」と聞かれることもあるのですが(笑)、これは女性やお子さまに受け入れていただきやすいようにと、私が命名しました。花言葉は「清楚」だそうですよ。ちなみにマーガレットポークの焼豚はスーパーなどでの実演販売にも向いた商品でして、その時にBGMがあるといいなぁ、ということでテーマソングも作りました(笑)。合わせてマーガレットくん、ガレットちゃんというキャラクターも作り、イベントなどではそのぬいぐるみを抽選でプレゼントするなどして、お子さまたちに喜んでいただいています。
マーガレットくんとガレットちゃん。CDも!
―スモークと焼豚、どちらも冷凍状態で届きますが、おすすめの解凍方法はありますか?
鵜澤 どちらもゆっくり解凍するようにしてください。レバースモークの方は、朝出かける際に冷蔵庫に移しておけば、夜、いい具合に解凍されていると思います。焼豚は少し塊が大きいので、前日から冷蔵庫に移していただいておくと良いでしょう。
―ありがとうございます。それでは、今後の展望についても聞かせてください。
鵜澤 コロナやウクライナ情勢など、外部環境が厳しくなっても、現状を見つめて乗り越える、という気持ちを社員と共有していきたいです。また生産現場の状況もしっかりと理解し、さらに周りの方々の知恵もお借りしながら、より良い食肉をお届けできるよう、日々真剣に取り組んでいきたいと思っています。
―素材の生産から加工、商品化に至るまで、広く見渡し、より良い製品づくりに取り組んでおられる様子が伝わってきました。お話をありがとうございました!
「千葉県産 豚レバースモーク」(500g)
価格:¥2,000(税込、送料込)
会社名:株式会社千葉県食肉公社
電話:0479-62-1073(9:00〜17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://cmpc.base.shop/items/58315293
オンラインショップ:https://cmpc.base.shop
「マーガレットポーク焼豚」(500g×2)
価格:¥2,800(税込、送料別途)
会社名:株式会社千葉県食肉公社
電話:0479-62-1073(9:00〜17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://cmpc.base.shop/items/65516059
オンラインショップ:https://cmpc.base.shop
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
鵜澤国夫(株式会社千葉県食肉公社 代表取締役社長)
1955年千葉県生まれ。1973年に千葉県経済農業協同組合連合会入社し、2001年に株式会社千葉県食肉公社入社。専務取締役、代表取締役副社長を経て、2022年6月に代表取締役社長に就任。趣味は、庭いじりや植物の手入れ。
<文・撮影/鹿田吏子 MC/根井理紗子 画像協力/千葉県食肉公社>