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本格派そばの「出雲十割そば」と、山陰地方名産の食材でだしをとった絶品「山陰拉麺」

2024/09/25

今回、編集長アッキーの目に留まったのは、本格派そばの「出雲十割そば」と、山陰地方の名産でだしをとった「山陰拉麺」です。出雲十割そばはつなぎ粉(小麦粉)を使っておらず、そばの香りを強く感じられます。山陰拉麺は、「飛魚だし醤油味」「しじみだし味噌味」「大山どりだし塩味」と、3種類の味を楽しめます。じゃんけんで社長就任が決まった異色の経歴を持つ、株式会社出雲たかはしの代表取締役社長、高橋大輔氏に取材陣が伺いました。

株式会社出雲たかはし 代表取締役社長の高橋大輔氏
株式会社出雲たかはし 代表取締役社長の高橋大輔氏

―じゃんけんで社長就任が決まったと伺いました。

高橋 弊社は1949年に、私の曽祖父(そうそふ・ひいおじいさん)が創業しました。私は3人兄弟の末っ子で、親から継いでほしいといった話はありませんでした。そんな中、私が高校生のときに、3兄弟が集められて会議が行われたのです。

当時社長の父から「この出雲たかはしをどうするんだ、別に継がなくてもいいが、考えを聞いておきたい」といわれました。そこで、3兄弟でじゃんけんをして、負けた私が継ぐことになりました(笑)。

―継ぐことには前向きでしたか?

高橋 当時は嫌だと思っていました。高校卒業後は音楽に興味を持つようになり、上京します。専門学校に通いながら、下北沢や新宿のクラブでDJをしていました。

音楽方面の進路も考えていたのですが、色々なことがあって辛くなってきました。そんなときに、山手線の電車内の吊り広告がすべて島根県だったときがあったのです。出雲大社などを見て、懐かしく誇らしくなって、島根に帰りたくなりました。
そばが好きだったわけではなく、軽い気持ちで帰ってきました。(笑)このように、子どもの頃から目標があったわけでなく、何かを目指したわけでもなく、その日その日を楽しむ感じで生きてきたのです。

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そばの香りを強く感じられる出雲十割そば。
飲食店でも提供されており、お店レベルの味が家庭で楽しめる。

―その後、株式会社出雲たかはしに入社したのですか?

高橋 20歳で島根に帰ってきて入社しました。帰ってきた2週間後に「名刺ができた」といわれ、見たら「海外事業部」と書かれていたのです。「中国に行くぞ」といわれ、そば茶を作ることになりました。
そこから1年半は、モンゴルでそばを育て、中国の天津で焙煎して、そば茶を作りました。

麵の仕事に携わりはじめたのは23歳くらいのときです。製造や営業、事務などを行いました。そして、24歳のときに居酒屋で「お前社長やれ」のような雰囲気になりました。冗談だと思っていましたが、次の日の朝礼で、社長交代といわれたのです。

私も社員も驚きました。実質1年しか働いておらず、何もわかっていない状態です。子どもの頃、遊んでくれていたベテランの職人さんや部長さんが私のところに来て「大ちゃん、ぶっちゃけ何もわからないでしょ?」といわれ「わからない」と答えました。
そして「全部俺らが教えるから、頼ってくれ」といってくれました。本当にありがたかったです。父は人を残してくれました。

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島根の名産、飛魚=あごを使った醤油拉麺。あごの旨みと醤油がちょうどよくマッチする。

―社長就任後は順調でしたか?

高橋 社長就任後は大規模なクレームを出してしまったり、経営判断の誤りで取引先を失ったりなどが原因で、売上を減らしてしまいました。
当時の弊社は、とにかく原価を重視して低コストで製造し、低価格で販売していました。そんな中お客様から「まずい、おいしくない、こんな麺ははじめて」という声をいただきました。わざわざ切手を貼って送ってくるほど、おいしくなかったのです。

社員すら、弊社の中でおいしくない商品は買いませんでした。そこで「毎日おいしくないものを作ってもやる気は上がらない。おいしいものを作ろう」と、原価ではなく本当においしいものを作ることにしたのです。
「おいしさを通じて、みんなに笑顔と感動の輪をひろげます」という経営理念を作り、おいしさを最上位におきました。
すぐには売れませんでしたが、展示会に行って少しずつ採用してもらえるようになりました。

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島根県の宍道湖(しんじこ)で取れたしじみを使った味噌拉麺。
優しい味噌が、しじみの旨味を引き立てる。ほっこりする味。

―「おいしさ」を追求することで、経営が改善したのですね。

高橋 日々おいしさに進化を求めています。同じ商品でもよりおいしくするため、消費者様にもわからないようなレベルで、微妙に変えています。

また、環境に応じて変化するのが麺です。その日の天候や湿度に合わせて、職人がしっかりと水分率を日々調整しています。

最近は機械を買って、よりおいしくするための工夫をしています。職人がいなくなって味が変わるようではいけません。職人がいなくなっても味を再現できるように、職人の技を機械で表せるように、デジタル化を進めています。

―売れ筋1位の「出雲十割そば」について教えてください。

高橋 出雲十割そばは、本当にそばが好きな玄人向けの商品です。高いけども、そばの香りを重視したい人におすすめします。
十割そばは、つなぎ粉である小麦粉を使っていないため、切れやすいのです。そのため、そばへのこだわりが強くない方は、普通のそばの方が食べやすいでしょう。

しかし、弊社の十割そばは、独自の技術により十割そばの中では切れにくくしています。
そして、通常は日持ちが短い生麺ですが、こちらも独自の技術により常温で90日持つようにしました。
iTQi(国際味覚審査機構)より「優秀味覚賞」の2つ星を受賞しました。お客様からは「高いけれど、それ以上においしい」「想像以上においしい」とご好評をいただいております。

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鳥取県の名産である大山(だいせん)どりでだしをとった塩拉麺。
鶏の旨味を塩が引き立てる。3種類の味の中で一番人気。

―山陰の名産品でだしをとった拉麺もおいしそうです。

高橋 「山陰拉麺三昧6食セット」は、弊社の売れ筋2位の商品です。おいしさを最優先にする方針に変えて、最初に開発しました。
島根らしさを出すために、山陰の名産品を使ったスープを作りました。スープ製造会社を厳しく選定して、こだわって作ったスープです。3種類の味がセットになっています。

1つ目は「飛魚だし醤油味」です。飛魚(とびうお)は「あご」と呼ばれ、島根県の隠岐島(おきとう)付近で、良質なあごが取れます。このあごを使った醤油拉麺です。iTQiで優秀味覚賞の2つ星を受賞しました。

2つ目は「しじみだし味噌味」です。島根県の宍道湖(しんじこ)は、しじみの漁獲量が日本一。このしじみでだしをとった味噌拉麺です。iTQiで優秀味覚賞の1つ星を受賞しました。

3つ目は「大山どりだし塩味」です。鳥取県の名産である大山(だいせん)どりでだしをとった塩拉麺で、3種類の味の中で一番人気です。iTQiで優秀味覚賞の3つ星を受賞しました。

麺にもこだわりました。熟成(麺を寝かせる工程)を多く行うことで、麺に含まれる水分を増やしています。麺がぷりぷりになり、食感に粘りが出てこしがある麺になるのです。中太のちぢれ麺です。

―今後のビジョンを教えてください。

高橋 弊社は麺屋で、拉麺の具材などは持っていません。具材なども作れるようになって、トータルでご提案できるようになりたいと考えています。
また、機能性食品やペットフード業界にも関心があります。「出雲そば」ならぬ「犬もそば」のような、わんちゃんなどが食べられる麺も開発したいです。(笑)
出雲大社にこられた方が、ペットへのお土産として買うようなものを想定しています。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

出雲十割そば(雲龍袋)8食セット(めん(110g×2)×4袋、つゆ(60g×2)×4袋)

「出雲十割そば(雲龍袋)8食セット」(めん(110g×2)×4袋、つゆ(60g×2)×4袋)
価格:¥3,500(税込)
店名:出雲たかはしオンラインショップ
電話:0120-11-6509(9:00〜17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://mysoba.com/products/n700000000123
オンラインショップ:https://mysoba.com/

山陰拉麺三昧6食セット

「山陰拉麺三昧6食セット」
・しじみだし味噌味(めん100g×2、スープ53g×2)
・飛魚だし醤油味(めん100g×2、スープ42g×2)
・大山どりだし塩味(めん100g×2、スープ40g×2)
価格:¥1,700(税込)
店名:出雲たかはしオンラインショップ
電話:0120-11-6509(9:00〜17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://mysoba.com/products/n700000000075
オンラインショップ:https://mysoba.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
高橋大輔(株式会社出雲たかはし 代表取締役社長)

島根県雲南市出身。松江・開星高校を卒業後、勢いで上京。2年後地元に戻ると当時、出雲たかはし社長である父親から中国で蕎麦の加工品貿易をして来いと命じられ単身中国へ渡る。帰国後、製造や営業の業務につき、24歳で社長に就任。
本当においしい麺作りをすると心に決め、「限りなき麺作りへの挑戦」をスローガンに開発に力を入れる。現在は関東を中心に全国展開。出雲たかはしが実現する”本当においしい麺”はミシュランガイド三つ星の料亭にも認められ、一歩ずつ製麺会社の限界に挑戦している。

<文/林本直 MC/矢口優衣 画像協力/出雲たかはし>

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