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和雑貨を作り続けて60年。 雅びで粋、そしてカワイイ! 前田染工「五色帆布堂」シリーズ

2022/08/22

袋物やポーチ、バッグが大好きで、いくつあってもまだまだ欲しい!そんな、編集長アッキーこと坂口明子の目に留まったのが、京都の染元・前田染工の和雑貨です。伝統的な「和」の素材をモチーフにしながらモダンで、今の暮らしにフィットする色やデザインの雑貨ばかり。そのなかでも、今イチオシの商品について代表取締役社長の前田純一氏に、取材スタッフが伺いました。

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株式会社前田染工 代表取締役社長の前田純一氏

―風呂敷からてぬぐい、がま口やポーチ、ソックス、そしてアクセサリーに至るまで、本当にさまざまな和雑貨を取り扱っていらっしゃいますね。

前田 もともとは、風呂敷を染めていたんです。弊社は、私の父親である前田清一が昭和36(1961)年に「前田染色加工所」として創業したのですが、当時、贈答品といえば風呂敷の時代でした。今は、物を運んだり、どなたかに贈り物をする際にも紙袋を使いますが、その頃は風呂敷を使うのが一般的でしたから、贈答品としての需要も高かったのです。多くの染工所がそうであったように、しばらくは委託染色という形で操業していました。

―前田社長は2代目でいらっしゃるのですね。ご自分の意思で家業を継がれたのですか?

前田 長男として生まれたということもありますが、工場の真横に自宅があったので、日曜日は工場の中で友だちと遊んだり、平日も学校から帰ると手伝えることは手伝うというような生活でしたから、家業を継ぐというのは私にとってごく自然のことだったんです。

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工場内の様子。伝統のプリント技術を軸に、
オートスクリーンやインクジェット、
昇華転写とさまざまな染色技法を駆使しています。

―前田染工オリジナルの商品は、いつ頃から作り始められたのですか?

前田 昭和58(1983)年頃、私が入社して間もない頃です。時代の流れで、風呂敷に代わる贈答品が増えてきたんですね。そこで、京都のお土産になるような和小物を作ったらいんじゃないかと。私はその仕事を任されたわけですが、染めに関しては自信があったものの、デザインや縫製加工のことはわかりません。作った製品を置いていただくお店も探さないといけない。とりあえず名刺だけ作って関連会社さんにご相談したり、お土産屋さんを1軒1軒回って営業していました。今思うと、ずいぶん非効率な商売をやっていました。最初のヒット商品は、和柄のハンカチです。どんな商品を出したらいいだろうかと日夜、父親と一緒に考えていて、ハンカチならみなさんがふだん使うものだからいいんじゃないか、ということになったのです。今でこそ、弊社には優秀なデザイナーがいますが、そのときは私がデザインをして(笑)。それでも、当時はまだ和柄のハンカチが珍しかったこともあって、みなさんに喜んでいただけました。それからしばらく、弊社は「ハンカチ屋さん」と言われた時代が続いたんですよ。

―それが、いまや和小物だけでなくTシャツやソックス……と幅広く、いろいろな商品を取り扱っていらっしゃいますね。製造工程について、お聞かせいただけますか?

前田 商品によって、また染料や生地の材質によって工程は変わりますが、もともと弊社は「手捺染」が基本です。版画のように、図柄の型があって、それを生地に当てて色を乗せていくという染め方です。今は手捺染のほか、機械を使ったオートスクリーン、インクジェットプリント、昇華転写といった方法で染めています。染めが終わったら、生地を高温の蒸気の中に通す蒸し加工。蒸すことによって染料が生地に定着し、発色もよくなるんです。その後、水洗で余分な染料を落とし、洗剤で生地を洗ってから、生地をまっすぐに整えたり風合いをよくする加工を施します。

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「手捺染」の様子。ムラなく色を乗せられるのは
職人の技があってこそ。
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生地いろいろ。
伝統柄、伝統を踏まえたモダンな柄、いずれも美しい発色!

―染める工程だけでも、そんなにあるのですね。生地ができて、そこからはどのように?

前田 縫製ですね。商品によっては、がま口やファスナーをつけたり、紐を通す工程もあります。京都は分業制が基本ですから、それぞれ適切な工場にお願いして、1つの商品が出来上がるのです。

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がま口の口金は、1つ1つていねいに手作業で。
この手間が、長年の使用に耐えうる強さの秘密。
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『五色帆布堂』シリーズの品々。
ともすると幼くなりがちな花柄もパンダ柄も、
デザインと色で「大人カワイイ」仕上がりに。

―たくさんの商品があるなか、社長のおすすめの商品はどちらでしょう?

前田 今、多くの方にお使いいただいている『五色帆布堂』のシリーズでしょうか。
『五色帆布堂』の「五色」は、5つの原色を大事にしたいという思いを込めて、「帆布堂」は、帆布にこだわっていきたいという意味です。帆布にこだわる理由は、やはり日常生活の中で長く使っていただきたいという願いがありまして、それには丈夫で形が崩れにくい帆布が適していると考えているからです。ただ、帆布は分厚い生地ですので、縫製がなかなかむずかしいんです。それでも、帆布でいきたい。色の出し方も、帆布は表面がすべすべしていないので簡単ではありません。職人さんたちには苦労をかけますが、それでも皆、「きちんとした商品を作りたい」と頑張ってくれています。

―『五色帆布堂』シリーズには、さまざまな柄が揃っていますね。デザインも、がま口、ポーチ、手提げバッグ、巾着……といろいろあって、どれにしようか迷ってしまいます。

前田 発売開始以来のベストセラーは、千鳥や麻の葉、市松、七宝など日本の伝統的な柄をモチーフにした「和柄シリーズ」。そして「富士山シリーズ」も人気です。デザインとしては、がま口、小銭入れ、メガネケース、ミニトート、iPhoneケース、などがありますが、なかでもがま口は、使い勝手がよくてサイズ的にもバッグの中にぽんと入れられると、ご好評いただいています。

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『五色帆布堂 和柄シリーズ 波丸』がま口。
約10㎝×13㎝×6㎝、綿100%。日本製。
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こちらは裏面。
タグには「MADE IN JAPAN」の文字が。
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細々として、ちらかりがちなものを入れてもいいかも。
のど飴、塩分補給タブレットに、そして、
ちょっと小腹がすいたとき用のナッツを入れてみました。
バッグに忍ばせて、熱中症対策は万全!
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『五色帆布堂 富士山シリーズ 3.5寸がま口』。
約12㎝×12㎝×6㎝、綿100%。日本製。
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マスク生活で、持ち歩く
化粧品もリップやパウダーなど最小限ですむのがうれしい。
こちらのがま口、ジャストサイズです。
口金の玉が大きめのビーズになっているので、
開け閉めがラクチン。ほかに、
携帯電話の充電器やワイヤレスイヤホンを入れても。

―口金は、和柄シリーズと富士山シリーズでは異なりますね。

前田 はい。柄の雰囲気に合うものを使っています。がま口の口金は世の中にたくさんありますから、ちょっと差別化をはかりたいと思いまして、別注で作っているんです。もちろんデザインばかりでなく、使いやすさにもこだわっています。

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口金は、製品の全体の雰囲気や布地に合わせて、
デザインも色もいろいろ。

―今後の展開としては、どのように考えていらっしゃいますか?

前田 長年、和の世界の中で染めをやっていますが、時代、時代で求められるものに和のテイストを加えながら弊社の世界観を表現していきたいと考えています。また、大量生産をして大きな利益を得るということよりも、ひとつひとつ手間をかけて、質の高いものを作っていきたい。そうなるとやはり、メイドインジャパン、なんです。生地や口金の製造などに関しては、海外の工場の協力は欠かせません。しかし、ものづくりに対する意識というのでしょうか、「しっかり色を出そう、しっかり縫おう」という姿勢は日本の職人さんならでは。工程ごとに分業化されているので、誰かがいい加減なことをやると、結果としていいものに仕上がりません。ですから、それぞれ担当の職人さんたちは、自分の仕事をきっちりする。弊社としては、そこにこだわり続けたいと思っています。

―なるほど。そうした職人さんたちの姿勢が、メイドインジャパンの質の高さにつながっているのですね。納得です。貴重なお話をありがとうございました!

五色帆布堂_商品1

「五色帆布堂 和柄シリーズ がま口 波丸」
価格:¥1,600(税別)
店名:前田染工
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://maedasenko.shop/products/五色帆布堂-和柄シリーズ-がま口-3-5寸-波丸
オンラインショップ:https://maedasenko.shop

五色帆布堂_商品2

「五色帆布堂 富士山シリーズ 3.5寸がま口」(マチ・ビーズ付)
価格:¥1,800(税別)
店名:前田染工
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://maedasenko.shop/products/五色帆布堂-富士山シリーズ-3-5寸がま口
オンラインショップ:https://maedasenko.shop

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
前田純一(株式会社前田染工 代表取締役)

1963年京都市生まれ。家業の(株)前田染工に入社後、本業であった風呂敷の委託染色加工だけにとどまらず、全国の観光物産向け和雑貨を作るメーカーとして成長させる。1995年、販売部門(株)清和の代表取締役に就任。2005年、前田染工と清和の合併に伴い、前田染工の代表取締役に就任。2010年より和柄帆布シリーズ「五色帆布堂」を展開。プライベートでは小学生のラグビースクールの監督を務める。

<文・撮影/鈴木裕子 MC/橋本小波 画像協力/前田染工>

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