今回、編集長のアッキーが気になったのは、日本各地のご当地柑橘を1本のチョコレートバーにギュッと詰め込んだお菓子「オランジェット バー」です。チョコレートにさまざまな柑橘の皮をミックスしたこのバーは、産地の恵みを一度に楽しめる、今までにない贅沢なおいしさが人気。製造元である株式会社日本果汁 代表取締役の河野聡氏に、商品へのこだわりを取材陣が伺いました。
ひと口でおいしさ溢れる!柑橘とチョコレートのマリアージュ「オランジェット バー」
2024/06/17
株式会社日本果汁 代表取締役の河野聡氏
―御社を創業された経緯についてお聞かせください。
河野 私はもともと食品会社に就職していたのですが、祖父がみかん農家を営んでいたこともあり、いつかは農業に関わる仕事をしたいと思っていました。そんな折、私の恩人にあたる方から「農業のことを考えてくれる会社を京都府で起こしたらどうか」という勧めがあり、2009年に「株式会社日本果汁」を設立しました。
10年ほどは企業間取引が中心だったのですが、コロナ禍などで業績が不安定なときもあり、一般のお客様向けの商品開発も始めたのです。「産地の農業継続を助ける」が弊社の理念なので、商売の柱を増やすことで農家からの買い付けを安定させ、産地活性に繋がればと思っています。
―今回紹介する「オランジェット バー」開発のきっかけは?
河野 「オランジェット バー」は先に発売されていた「オランジェット」をもとにしたお菓子です。「オランジェット」は蜜漬けした柑橘をチョコレートでコーティングしたシリーズで、合わせて20種類以上の柑橘を使用しています。こちらは2022年のバレンタインプロジェクトで開発され、現在ではバレンタイン本番前に欠品が出てしまうほど好評です。
この「オランジェット」を作るときは長い柑橘の皮(ピール)を使うのですが、どうしても規格に合わない短い皮も出てきます。果物の皮や種などをできるだけすべて使うのが弊社の理念ですので、こういった短い皮の活用方法を考えたのが「オランジェット バー」開発のきっかけです。
輪切りの蜜漬け柑橘やその皮をチョコレートでコーティングした「オランジェット」。
―使用している柑橘など、「オランジェット バー」の特徴を教えてください。
河野 みかん、ゆず、夏みかん、レモン、すだち、たんかんなど、あらゆる柑橘のピールをミックスして使っています。1本のチョコレートバーでありながら、いろいろな柑橘のおいしさを味わえるのが魅力です。チョコレートバーはダーク、ミルク、ホワイトの3種があり、それぞれに6~7種類の柑橘を選んで合わせました。
ひと口につき1種類の柑橘の味がする「オランジェット」に対し、「オランジェット バー」は「レモンかな」と思ったところに次は違う味がするような、単一ではない面白味があると思います。
1本のチョコレートバーにさまざまな柑橘のピールが入った、
味の変化が楽しい「オランジェット バー」
―たしかに、香りや味わいが非常に豊かなお菓子です。
河野 「オランジェット バー」は、特徴の異なる柑橘を組み合わせて豊かな味を生み出しています。たとえば、レモンやゆずなどの「香酸柑橘」は、香りと酸味を楽しめる柑橘です。それに対し、みかんやたんかん、いよかんなどは香りに加えて甘みも持っています。それらを組み合わせることで、味や香りの差を楽しめるお菓子になるのです。
―「オランジェット バー」開発で最もこだわった点をお聞かせください。
河野 あらゆるチョコレートのなかから、いかにミックスするピールに合う素材を選ぶかにこだわり、弊社の開発担当が何パターンも試作を重ねました。チョコレートとピールの組み合わせで味が大きく変わりますので、ダークにはこの組み合わせなど、マッチングに非常にこだわっています。また、柑橘のピールがメインのお菓子ですが、チョコレートもフランスやベルギーの有名メーカーのものを使用しています。
―「オランジェット バー」のおすすめの食べ方は?
河野 バーをお好みのサイズに切って、紅茶などと合わせるのが一般的な食べ方です。お酒好きな私としては、短めに切ってウイスキーやレモンチューハイなどと一緒に食べるのもおすすめしたいです。「オランジェット」シリーズには、「オランジェット バー」をひと口サイズにカットした「オランジェット キューブ」もあります。切る必要がなく食べやすいので、こちらもおすすめです。
切らずにそのまま食べられる「オランジェット キューブ」も手軽でおいしいと人気。
―特に、どんな方に手に取ってほしいですか?
河野 お客様の層を見ると30~50代の女性の方が多いので、そういった方はもちろん、ぜひ20代以下の若い世代にも手に取っていただきたいです。「オランジェット バー」には小笠原島レモンや屋久島たんかんなど、まだあまり知られていない果物もたくさん入っています。このお菓子をきっかけに、皆様が産地に興味を持ち、調べたり行ってみたいと思ったりしてくだされば、非常にありがたいと思います。
―今後の展望についても教えてください。
河野 現在「オランジェット」シリーズはインターネットと催事でしか販売しておらず、「どこで買えるのか」というお声をよくいただきます。ですので、アンテナショップのような旗艦店をオープンし、お客様と直接やり取りできる場所を作りたいと思っています。また、外国の方からの評価も良いので、海外への輸出を目指しているところです。
また、先ほど「お酒に合わせるのもおすすめ」という話をしましたが、現在「オランジェット バー」に合う柑橘のお酒の開発を進めています。こちらも楽しみにしていただきたいです。
―本日は素晴らしいお話をありがとうございました。
「オランジェット バー」(ダークチョコ/ミルクチョコ/ホワイトチョコ 各1本入り)
価格:¥3,456(税込)
店名:JAPAN JUICE
電話:075-606-4192(9:00~17:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://japanjuice.base.shop/items/80115089
オンラインショップ:https://japanjuice.base.shop/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
河野聡(株式会社日本果汁 代表取締役)
1977年山口県生まれ。2009年に株式会社日本果汁を創業し、代表取締役に就任。農業の継続を企業理念として、日々活動を続ける。2018年には京都をレモン産地にするべく、「京檸檬プロジェクト協議会」を発足して理事に就任。
<文/ふるとりあやめ MC/高橋知 画像協力/日本果汁>