国内産のもち米、うるち米100%、 油・調味料も素性の確かなものを使った おつまみ米菓「大柿 一味」「ピリ辛揚げ小粒」

2022/08/10

「ライスクラッカー」と呼ばれ、外国の方たちにも人気のおせんべいやおかき。素朴なお菓子だけに、素材の質で味の差が出るような気がしませんか? 今回、編集長アッキーのアンテナが反応したのは、「確かな原料しか使わない」という、株式会社ありがとうの米菓。取材陣が、会長の中山雅勝氏に商品づくりのこだわりについてうかがいました。

―まずは、「ありがとう」という会社名について。ユニークな名前ですね。由来を教えていただけますか?

中山 フランス語ではお米のことを「Riz(り)」、お菓子のことを「Gateaux(がとう)」と言いますね。弊社は米菓を製造販売していますから、その頭にĀ(英語のat)をつけて「Ā Riz-Gateaux(ありがとう)」という社名にしたのです。そしてもちろん、お客様に感謝、先人が開発し、継承してくれた米菓づくりをなりわいにできることに感謝、という意味も込めています。

―企業として、大切にされているのはどのようなことでしょう。

中山 自分たちが「おいしい」と思うもの、「食べたい」と思うものを作りたい、ということが基本です。そうするとまず、米菓ですから「米」にこだわりたい。弊社では、原料の米はもち米、うるち米ともに、国内産のみを使っています。おせんべいもあられも、食べるとお米のよい香りが立つのが自慢です。

お米本来の甘みや香りを大切にしたいから、100%国内産のもち米、うるち米を使用しています。

―そのほかの材料にも、こだわっていらっしゃるとか。

中山 はい。お醤油は、香りと赤い色を大切にしたい。いろいろなお醤油を試した結果、ヤマサ醤油さんのお醤油が私たちの理想にぴったりでした。そのお醤油をもとに、自社オリジナルの醤油だれを作って使用しています。そのほかの調味料や香辛料も、なるべく国産のものを使い、添加物は極力使わないようにしています。揚げ油としては米油とごま油をブレンド。ごま油には、薬品で抽出するタイプと、ごまを実際に絞るタイプがあるのですが、弊社では後者の、圧搾製法で作られたごま油を使っています。そして、掛け油には菜種油を使用しています。

赤みの強いお醤油のほうが、おせんべいやおかきが、よりおいしそうに見えるのだそう。
塩は粒の大きさによって味わいが変わるので、商品によって粒度を変えています。

―ホームページを拝見すると、「おこげ醤油」「こがし醤油」「ピリ辛」「ほんのり塩味」など、さまざまな味の商品が揃っていますね。味つけについては、どのよう決めていくのですか?

中山 商品を企画する際、社員それぞれが「今回はあっさり味にしよう」「旨みの強いものを作ろう」など意見を出し合って決めていきます。そして、試作の段階で「もう少しあっさり」「辛味を加えたらどうか」などマイナーチェンジすることもあります。商品化されてからも、毎日2回、午前と午後に試食をして味を確かめ、必要であれば味を足したり、引いたりということも。1度作ってしまったらおしまいではなく、お客様によろこんでいただけるよう、つねに商品を見直して、おいしさを追求しています。

―製法については、どのようなこだわりをお持ちですか?

中山 本物の技術で本物を作る、ということでしょうか。米菓は日本ならではのもので、原料に限らず製法技術も日本独特です。その伝統は大切にしたい。やはり、それが美味しさに直結するからです。米菓は、焼くにしても揚げるにしても、ほんの数秒で生地の色や味が変わります。とくに焼くものに関しては、ぎりぎり焦がす直前まで焼いて、しっかり焼き色がついたほうがおいしいんですね。ただ、その加減がむずかしく、まさに職人の、経験にもとづいた「感覚」がものを言います。おせんべいやおかき、あられづくりは、そうした職人技にずっと支えられてきました。ですから、そこは守りたい。職人の本物の技で作る、ということをモットーにしています。

―今回ご紹介させていただく、おつまみ米菓の「大柿 一味」と「ピリ辛揚げ小粒」もそうした職人技のかたまり、なのですね。まずは「大柿 一味」について、開発のきっかけを教えてください。

中山 社内で、おつまみと言えば柿の種だよね、という話になりました。ただ、世の中にはすでにいろいろな柿の種がありますね。そこで差別化するには、まず粒の大きいものを作ったらいいのではないか、そして、よりおいしくするためにもち米100%で作ろうということに。製法にもこだわりました。一般的な柿の種は煎り機で、コロコロ転がしながら煎って作りますが、弊社ではあられを作る時のように、生地を直火で焼いて冷まし、焼いて冷まし、ということを繰り返します。そうすることによって、カリッとした食感と甘みが出るんです。味つけに関しても、お醤油の旨味を感じていただきたいので、かなりたっぷり使っているんですよ。

見た目にも、お醤油がたっぷり使われていることがわかります。
一般的な柿の種(右)と比べると長さも幅も約2倍で、たしかにビッグな柿の種。
それでいながら大味ではなく、お米とお醤油の旨味がしっかり感じられます。

―「ピリ辛揚げ小粒」については、いかがでしょう。

中山 揚げ油に米油を使い、こだわりのごま油を少し足して香りと味のコクを出しています。米油は高価、ごま油はさらに高価なのですが、おいしさには代えられません。醤油にはおろしにんにくが入っているのですが、これとごま油の相性がまた、抜群なんです。そして、ぽいぽい食べていただけるように、生地もできるだけ小さくしています。

―小粒で本当にぽいぽい食べられて、止まりません……。そうやって食べ続けてもまったく胃にもたれないのは、よい油を使っているからなのですね。

中山 そうだと思います。ふだん、油を使っているものを敬遠されている方も「おいしい」とおっしゃって、リピートしてくださっているんですよ。

一味唐辛子も効いています。小さいので3〜4粒、ぽいっと口に入れて……あぁ、やめられない、止まらない!

―今回、あえて「おつまみ米菓」を勧めてくださった理由は?

中山 お店で「おつまみ用」として売られているあられやおかきを購入する人の半分は、「おやつ」として食べているのだそうです。弊社の場合、もともと商品コンセプトが「お茶請けにも、お酒のあてにもなる米菓」なので、おつまみとしてもぜひ、召し上がっていただきたい。それで、まずは「大柿 一味」と「ピリ辛揚げ小粒」をお勧めしたいと思ったのです。コロナ禍の影響で家飲みが増えている方も多いでしょうから、お試しいただけたらうれしいです。

―最後に、今後の展望についてお聞かせください。

中山 お醤油のしみた、ぬれあられやぬれ煎餅がありますね。その、できたてのおいしさをお届けできるような商品を企画中です。大福やおだんごと並べて販売してもらえるような、やや生菓子感覚のものです。そして、チョコレートでコーティングしたあられも。同様の商品は他社にもすでに作っていらっしゃいますが、弊社では本格的な、高級なチョコレートを使って試作を重ねています。

―どちらも魅力的ですね。本物のチョコレートがかかったあられは、赤ワインやウイスキーに合いそう……。発売を楽しみにしております。貴重なお話、ありがとうございました!

「おつまみ米菓 大柿 一味」(150g)
価格:¥300(税込)
店名:ありがとう
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.ari-gato.co.jp/?pid=91259039
オンラインショップ:https://www.ari-gato.co.jp/?mode=f2

「おつまみ米菓 ピリ辛揚げ小粒」(150g)
価格:¥300(税込)
店名:ありがとう
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.ari-gato.co.jp/?pid=91259042
オンラインショップ:https://www.ari-gato.co.jp/?mode=f2

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
中山雅勝(株式会社ありがとう 会長)

1966年東京都生まれ。上智大学卒業後、明治製菓㈱入社。同社退職後、2006年株式会社ありがとう設立、2020年同社会長就任。

<文・撮影/鈴木裕子 MC/石井みなみ 画像協力/ありがとう>

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