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サステナブルな素材に注目。老舗カーテンメーカーが開発した軽くて温かい「カポックブランケット」と「カポックシューズ」

2024/03/07

今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは、自然環境に優しい素材で作られた「カポックブランケット」と「カポックシューズ」。新商品が生まれた背景について、ユニベール株式会社 代表取締役社長の土合秀幸氏と、営業部 企画営業課の山本清子氏に取材陣が伺いました。

ユニベール株式会社 代表取締役社長 土合秀幸氏
ユニベール株式会社 代表取締役社長の土合秀幸氏

―新卒で入社され、現在は社長に就任されています。入社のきっかけを教えてください。

土合 就職活動中に、インテリアってかっこいいなと思って入社試験を受けたのがきっかけです。リビング事業部の前身となる「特販課」に配属され、当時は、とにかく目の前の仕事をこなすことに必死でした。毎日朝から夜遅くまで搬入や販売支援に赴き、土日も年間の半分以上は出勤していた記憶があります。

―インテリア商品の卸売から、カーテンメーカーに転換された経緯は?

土合 北陸から、関東や関西といった首都圏にアプローチを始めたことで、販路が広がっていきました。ただ当時は、カーテンやクッション、マット等をメーカーから仕入れて販売する卸売です。お客様の要望に応えていき、売上は伸びたのですが利益はあまりありません。それなのに在庫は膨らんでいくという、まさに悪循環でした。

改めて経営側のスタンスで考えたときに、売上至上主義ではなく、会社全体の収益を意識すべきだと感じました。もともとはカーテンの縫製工場からスタートした会社です。その強みを活かして、品質にこだわったモノづくりをしつつ、カーテンを中心に販売する方針になりました。

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金沢にある完全予約制の体験型ショールーム(東京、大阪にもあり)。

―その後、海外進出もされています。

土合 前社長の右腕的なポジションを任されるようになり、カーテンメーカーに徹するべく新しい販路の開拓や、企画開発を強化しました。その過程で、素材の調達など国内でのモノづくりが難しくなってきて、繊維業界や縫製業界が、どんどん中国に拠点を移していきました。でも弊社は縫製業出身ですから、委託するのはおかしいだろうということで、中国に自社工場を設立しました。その後、インドネシアにも工場を作り、中国に次ぐ生産拠点として稼働しています。

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2008年、カーテン縫製業として日本初の「ISO9001」を取得した。

―2019年に社長に就任されました。コロナ禍で苦労も多かったのでは?

土合 はい。コロナという未知の病から、中国や国内の工場を守ることに必死でした。売上よりも従業員の安全対策、いわゆる感染症対策が最優先です。同時に外出を自粛する人々が増え、ネット通販が活用されるようになりました。

室内の生活環境を整える人も多く、弊社のカーテンをはじめとしたインテリア製品の受注が急速に伸びました。いわゆる巣ごもり需要です。

ただカーテンは一度買うと数年間は買い替えません。売上が増えたとしても一時的なものです。コロナが沈静化してくると、当然受注も落ち着いてきます。そこに追い打ちをかけるように世界各地での紛争や原油問題が起こり、円安などの影響も受けて厳しい状況が続きました。

―それを打開するべく、新しい商品を企画されたのでしょうか?

土合 コロナによる自粛生活の反動で、外で食事をしたり旅行したりする人が増えています。市場やお客様のトレンドに合わせた、新しい商品が必要ではないかと。そこで実店舗販売を主としたビジネスから、EC系の販路の開拓に注力するようになりました。

これまでカーテンの縫製で培ってきた企画力と機能性、素材を活かせば新しい商品ができるはず。企画チームと営業が一丸となって、新規のお客様を開拓するために、Makuakeプロジェクトという新しい取り組みをスタートさせました。

―今回紹介する「カポックブランケット」「カポックシューズ」が生まれたきっかけは?

山本 多様なニーズにお応えできる商材を作ることが一番の目的です。コロナが収束してきたので、屋内で使うアイテムというよりは外で使うものを作りたいと。素材メーカーさんと打ち合わせをしていたとき、カポックという素材を紹介していただきました。非常に軽い素材で、このカポックの特性を活かして何かできないかと考えたとき、外に持ち運びできるアイテムがいいなと思いました。

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東南アジアに生息する樹木「カポック」。
実から繊維を採取するため、樹木を伐採する必要がない。

―なぜブランケットを選んだのですか?

山本 自身の経験から着想を得ました。出張時や外出時、電車に乗ると寒いなと感じたことがあり、持ち運べるブランケットがあれば便利だなと。そこでまずはブランケットの開発を始めました。

カポックは軽いだけではなく、体温や湿気により吸湿して発熱する性質も持っています。小さくたたんで本体のポケットに収納すれば、持ち運びも苦になりません。バッグに入れておいて、寒くなったらひざ掛けとして使ったり、ポンチョとして羽織ったりすることもできます。

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肩から羽織ったり、膝にかけたりと、家でも外でも重宝しそう。

―特にこだわった点はありますか?

山本 カーテンは、空気の層を作ることで窓からの冷気を遮断します。ブランケットにもこのメカニズムを応用して、多層構造にしました。温かくて軽いブランケットにするには、一層ずつを薄くする必要があります。素材に厚みがあると全体的にボリュームが出てしまいますから。何度も試作を重ねて、バッグに入れてもかさばらない、ちょうどよいサイズを目指しました。

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バッグに入るコンパクトなサイズは、持ち運びも便利。

―使いやすいカラーリングも素敵です。「カポックシューズ」も同じコンセプトですか?

山本 シューズもブランケットと同様の多層構造にしています。奇抜な色は避けて、性別や年代問わず使いやすいベーシックなカラーにしました。ブランケットもシューズも、インテリアやアウトドアシーンに合わせやすい4色展開です。

「カポックシューズ」は屋外でも履けるよう、シューズの底には滑り止めを付けています。甲の部分は保温性の高い素材ですので、ルームシューズとしてだけでなく、キャンプなどの外履き用としてもお使いいただけます。

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「カポックブランケット」は、車内のポケットにすっきりと収納できる。
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「カポックシューズ」はシューズタイプとブーツタイプの2種類。
季節や使うシーンに合わせて選びたい。

―お客様の反響も大きかったのでは?

山本 はい。特にたたむとコンパクトに持ち運べるところを評価いただいております。実はMakuakeプロジェクトの担当者も実際に使っていて活躍していると伺っています。社員だけでなく取引先で購入してくださった方もいて、本当にたくさんの方に喜んでいただきうれしく思います。

今回の「STEPS」シリーズには、“外に向かって一歩踏み出していこう”という想いが込められています。家の中だけでなく、ぜひ屋外でも使っていただければと思います。

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羽織った瞬間、ふわふわとした心地よい感触に包まれる。

―お客様に喜ばれる商品作りのコツはなんでしょう?

土合 シンプルに自分が欲しいものを作ることです。カーテンもそうですが、機能面を含めて自分が使いたいと思うことが大切ではないかと。生活者の立場から、どうしたら商品が魅力的に映り、それを選んでもらえるか。また、お客様の生活を快適にするためには何をどう実現すれば、そのお手伝いができるのかを意識しています。

―最後に、今後の展望について教えてください。

土合 カーテンメーカーとして培ってきた経験を活かして、お客様の趣味嗜好や時代にマッチする商品を作りたいと考えています。そのためには、弊社グループの力でインテリアの困りごとを解決していく。グループ間の連携を強化させて、今回のような新しいプロジェクトへの挑戦や異業種とのコラボも面白いかなと。ビジネスを広げることで、新たな人やお客様とつながり、自社のさらなる発展も実現できればと思います。

―素晴らしいお話をありがとうございました!

「STEPS ブランケット Sサイズ」

「STEPS ブランケット Sサイズ」
カラー:全4色 アイボリー、ネイビー、グレー、カーキ
サイズ:約60cm×85cm(ポケットに収納後のサイズ 22cm×22.5cm)
重量:約240g
価格:¥3,980(税込)
店名:Makuake STORE
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://store.makuake.com/products/8105367011552
Makuakeプロジェクトページ:https://store.makuake.com/collections/univers_hd

「STEPSカポックシューズ」

「STEPSカポックシューズ」
カラー:アイボリー、ネイビー、グレー、カーキ
サイズ:M(約22.5~約24.5cm)・L(約26~約27cm)
シューズの形:シューズタイプ・ブーツタイプ
価格:¥3,000~(税込)
店名:Makuake STORE
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.makuake.com/project/univers_hd02/
Makuakeプロジェクトページ:https://store.makuake.com/collections/univers_hd

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
土合 秀幸(ユニベール株式会社 代表取締役社長)

1959年 富山県生まれ。神戸学院大学卒業後、金沢のインテリアメーカー、シンコール株式会社へ入社し営業職勤務となる。1996年にグループ企業のカーテンメーカー、ユニベール株式会社へ転籍。販路拡大に努め、部長、常務、専務を経て2019年に代表取締役社長就任。『快適な住生活空間のお手伝い』をモットーに、ファブリック製品の製造・販売拠点を中国やインドネシアにも設立するなど、海外にも積極的に進出している。

<文/香川けいこ MC/山口優花 画像協力/ユニベール>

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