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空間をゆらゆら泳ぐ姿に癒やされる!考え抜かれた仕掛けがユニークなペーパーモビール「紙にしきごい」

2024/01/10

鮮やかな色をまとい、水中を優雅に泳ぐ錦鯉は、その美しさから「泳ぐ宝石」とも称され、世界各国で芸術的価値が高く評価されています。今回編集長アッキーが注目したのは、そんな錦鯉をモチーフとした繊細なインテリア。錦鯉発祥の地・新潟で80年にわたって事業を展開してきた株式会社DI Palette(旧社名 株式会社第一印刷所)の社長 遠山亮氏に商品やものづくりにかける想いを伺ってきました。

株式会社DI Palette 代表取締役社長の遠山亮氏
株式会社DI Palette 代表取締役社長の遠山亮氏

―創業からの歩みをお聞かせください。

遠山 創業は1943年。戦時統制下の企業整備で、大正時代から続く2つの印刷所が一体化し、第一印刷所を創設いたしました。以来、80年にわたり印刷を中心とした事業を行って参りまして、2024年1月1日より社名を「DI Palette」に変更いたしました。新しい社名のもと、より多くの価値を生み出し、お客様のニーズやご期待にお応えしていく所存です。

―これまでにも幅広い事業を展開されてきたそうですね。

遠山 首都圏では分業化されていることが多いですが、新潟も含め地方都市の印刷会社は広告代理店的機能が求められることも少なくありません。“お客様が持つ情報をいかに加工して伝えるか”というところに価値を置くとしたら、印刷物もその一手段でしかありませんので。デジタルマーケティングやイベント等の企画運営、業務をまるごとお預かりするBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のような付帯事業も含めて我々が対応することで、お客様のニーズにトータル的にお応えしています。

―どんな企業を目指しておられるのでしょうか?

遠山 私はもともとITエンジニアで、DI Paletteの前身である第一印刷所には中途で入社したんです。ずっと管理部門の統括をやって参りまして、2022年に社長に就任いたしました。私で5代目になるのですが、先代まではみんな印刷のプロフェッショナルで。そういう意味では異色の経歴ですけれども、だからこそできることがあると思っています。これまで弊社が培ってきた“いい部分”は生かしつつ、見直すべきところは見直していくこと。新旧をうまく融合し、慣例に縛られない新しい形を作っていくことが大事だと考えています。

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新潟の女性クリエイターによるプロジェクト「にいがたもよう」の商品開発など、地域に根ざした取り組みにも注力。

―御社のものづくりの特徴をお聞かせください。

遠山 商品開発から製造、物流までを一貫して行っていることが強みだと思っています。それに加えて、地域に根ざした企業だということも大きな特徴です。我々のものづくりと地域のコンテンツをつなぎあわせた商品を世に送り出し、新潟が保有するコンテンツの素晴らしさを伝えていくという取り組みを数年前から行っています。たとえば、お米や日本酒、朱鷺(トキ)などといった新潟ならではのモチーフを可愛らしくデザインした「にいがたもよう」を制作し、その模様を使った商品を開発したり、県内で行われるイベントやグルメ、観光情報を掲載したスケジュール帳「新潟手帳」を発行したり。

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空気の流れに身をまかせ、ゆらゆら泳ぐペーパーモビール「紙にしきごい」。

―「紙にしきごい」もそういった取り組みから生まれた商品なんですか?

遠山 そうですね。この商品をつくる以前に、長岡の花火をモチーフにした紙製のインテリア商品「かみはなび」を作ったんです。弊社には「次は何をつくろう?」と、新たなものづくりに挑戦する企業風土があるものですから、「紙にしきごい」もそういったなかから生まれてきた商品です。

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錦鯉の別名「泳ぐ宝石」にちなみ、紫水晶(アメジスト)や紅玉(ルビー)といったカラーも展開。軽くて嵩張らないので、ユニークなギフトとしても◎。

―今回、錦鯉をモチーフとして選ばれた理由は?

遠山 長岡市と小千谷市のあたりは錦鯉の発祥地なんです。しかし近年、海外では高値で取り引きされる一方、国内では現代の住宅事情から自宅で観賞することが難しくなってきている。であれば、古来日本で親しまれてきた錦鯉の美しさ、素晴らしさを我々なりの形で発信していけないか、という想いから錦鯉をモチーフとした商品を開発いたしました。

コンセプトとして掲げたのは、「錦鯉の愛で方を変える、空間を泳ぐ“紙にしきごい”」。魚が泳ぐ姿を見ているのは好きだけど、忙しくてお世話やお手入れがなかなかできないという方にぜひ、飾って、眺めて、癒やされていただきたいと思っています。

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糸を引っ張ると、平面から立体に変化する考え抜かれた設計。

―繊細な加工と糸を使ったユニークな仕掛けに驚きました。

遠山 弊社が得意とするレーザー加工技術を駆使した商品で、糸を引っ張ると、平面から立体に変化する仕掛けが特徴です。この形が完成するまでは、試行錯誤の連続でした。1枚の紙をどう立体にしようかと考えるところから始まり、かみはなびの網目加工を発展させてみたり。紙も種類ごとに特徴がありますので、これだと硬い、柔らかすぎる……等々、色々な紙を試してみたり。

これまでの経験からお客様に喜んでいただくには“簡単さ”というのも非常に大事なポイントだと感じておりましたので、インパクトがあって尚且つ簡単に飾っていただける仕掛けにしたい。それなら、巾着みたいに糸を絞って立体にすることはできないか、とか。たくさんの試作を重ねてつくり上げました。

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ひと手間加えることで錦鯉のシルエットができあがる仕掛けが楽しい。

―最後に、今後の展望をお聞かせください。

遠山 創設以来ずっとこの新潟の地で事業をして参りましたので、地元に根ざした企業として「地域活性」が重要なキーワードになると考えています。ですので、地域の方々とともに地元をどう盛り上げていくかということを変わらず考え続けていくつもりです。やはり今後も、ものづくり機関として地域のコンテンツをいかした商品開発は続けていきたいと思っています。毎年良いサイクルで新しい商品を発表できているので、来年もまた別の切り口で皆さんに喜んでいただけるような商品を作りたいと社内でも話していて。今はそれに向けて新たな技術の研究・開発をしているところです。

―本日は貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

「[紙にしきごい]ペーパーモビール」(Sサイズ・大正三色)

「[紙にしきごい]ペーパーモビール」(Sサイズ・大正三色)
価格:¥1,980(税込)
店名:DI PaletteWEBショップ&Niigata
電話:025-283-6222(平日9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://store.shopping.yahoo.co.jp/doc-furusatowari/kn-taishou3-s.html
オンラインショップ:https://store.shopping.yahoo.co.jp/doc-furusatowari/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
遠山亮(株式会社DI Palette 代表取締役社長)

1979年、新潟県新発田市生まれ。大学卒業後、IT会社勤務を経て、株式会社DI Palette(旧 第一印刷所)に入社。2022年に代表取締役社長に就任。職場環境の改善、DX推進、新商品開発など経営者として多岐にわたり取り組む。2022年に新潟県印刷工業組合理事長に就任し、印刷業界でも精力的に活動を続けている。

<取材・文・撮影/野村枝里奈 画像協力/DI Palette>

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