第15回 京はやしや『抹茶葛ねり』と阿南維也さんの白磁縞リム皿

こんにちは、飛田和緒です。夏になると食べたくなるもののひとつに葛餅があります。でも葛餅とはちょっと違うものが食べてみたいな、と思って選んだのが今回ご紹介する和菓子、京はやしやさんの『抹茶葛ねり』です。

京はやしやさんの歴史は江戸時代の1753年、金沢の茶屋から始まります。明治期に入り3代目が茶所で有名な京都・宇治に茶園を開き、香りの高いお茶栽培に力を注いできました。その後5代目が「茶を喫する店」を開き、それまで茶席での飲み物だった抹茶を、今日までの間に抹茶ミルク、抹茶パフェなど時代に合った味を提案することで、身近なものへと変えていきました。創業260年余という長い時間をかけて、抹茶の歴史を変えたお店ともいえるかもしれません。

この葛ねりもそのひとつ。“抹茶を食べる”お菓子として、「茶を飲むだけでなく、茶葉そのものを食す」という先代からの考えを形にしたもの。茶席用の抹茶「松の齢」を使用するのは、お菓子では珍しいそうです。そこに数種類の茶の若葉を加えて、苦味やうま味などの味わいを深めているので、口にした途端、まさに抹茶をふくんだような味と香りが味覚と嗅覚をくすぐります。和三盆の上品な甘さも茶の風味を引き立てていますね。
葛粉はもちっとした柔らかさが特長ですが、本葛粉のほか希少となってきた本わらび粉も使用しているので、その柔らかいとろけるような舌触りは格別。また生クリームが入っていることから、ババロアのような洋風さもあります。個人的には、薄い茶よりも、濃いほうじ茶やコーヒー、京番茶などの濃い味の飲み物を合わせたいと思いました。そのほうが、双方おいしく楽しめそうです。

器は大分県で作陶されている阿南維也さんの白磁縞リム皿です。鎌倉のNEARさんで購入しました。我が家は、来客時や撮影時の食事で大きなお皿に料理をのせ、みんなで取り分けることが多いので、取り皿をよく使います。実は30年使ってきたお気に入りの皿がチップしてきたことから、気分転換に少し前から取り皿を集めているのです。以前は5枚ほど購入していましたが、最近は家族分の3枚だけ。その分、同じくらいの大きさのお皿を揃えて、バリエーションを楽しんでいます。このお皿は直径約16cmと使いやすい大きさ。色も形もシンプルなので、料理を選びません。取り皿として、とっても優秀です。

さて、我が家の食卓を少しご紹介。
海が近い場所に住んでいるので、タコ、アワビ、サザエ、トコブシを夏場はよく食べます。近所で獲れるタコがブランド化しているんですよ。タコも茹で加減が重要で、漁師さん魚屋さんによって茹で方が異なり、いろいろ食べ比べた結果、最近は半生のような茹で方にしているお店から購入しています。茹でたての新鮮なタコが買えるのは地元の特権。アワビもサイズの小さいものが手に入りやすく、天ぷらにして柔らかさを楽しむのが好きです。サザエは、ベーシックに壺焼きにしたり、パン粉をかけてオーブン焼きにしたり。トコブシは酒蒸しにして食べます。一般的に高級といわれる貝類でも、サイズや形が悪いものがそう高くない値段で出まわるのがうれしいですね。

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