第2回 しろ平老舗『きんかん大福』と夏至の菊皿

 

今回ご紹介する和菓子は、滋賀県にある御菓子司 しろ平老舗さんの『きんかん大福』です。じつは大福も金柑(きんかん)も大好きなので、これらが合わさった〝きんかん大福〟は、ぜひ食べてみたい! というお菓子でした。

 

「なかの金柑はどうなっているの?」という好奇心に駆られ、真ん中でカットしてみると、やわらかくて上手に切れないくらいです。大福というには、あまりにも繊細な感触。それも納得、もち米は、滋賀県産の最高品質のブランド米「羽二重糯(はぶたえもち)」を使用しているそう。羽二重餅は、とろけるような餅菓子として有名ですが、それに匹敵するほどの食感ということなのでしょうか。甘露煮された金柑の爽やかさと皮から感じるわずかなほろ苦さは、果実とジャムの中間といった味わい。金柑の周りを覆う白あんと、それらを包む餅とのバランスが絶妙な和菓子でした。

器は、長野市にあるギャラリー夏至というお店で購入した、灰釉薬菊皿です。大きさは直径10cm程。我が家に加わってから1、2年になります。こちらのお店は、長野に行くと必ず立ち寄るお店で、全国の現代作家さんの作品を扱っており、どこかモダンなデザインの作品が多いのが特徴です。伺うたびに、つい何かしら購入してしまいます(笑)。この菊皿は、寛白窯 岸野寛さんの作品。菊の花が咲き開いたような形がきれいなのです。指とヘラを使ってこの形を作っているなんて、繊細な仕事をされています。

さて、我が家の食卓を少しご紹介。
「七草粥を境に、質素なごはんが多くなる」と、前回お伝えしましたが、質素なごはんのひとつは、鍋です! 1月は鍋が出っ放しといってもいいくらい(笑)。しょうゆ味のちゃんこやみそバターといった、汁にしっかりと味がついた鍋が多く登場します。鍋にする理由には、白菜、大根、ネギなどの冬野菜をおいしくいただけるのは1月まで、ということもあります。具材で家族に人気なのは、肉団子。鎌倉の鶏肉専門店で購入する、鴨肉のひき肉を使います。鴨肉は少しのお肉でも〝ダシいらず〟なくらいおいしいスープになるんですよ。鍋の〆は、その味に合わせて、うどん、雑炊、お餅のほか、時々くずきりや春雨も入れ、最後までしっかり味わいます。

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