愛知県江南市 大口屋の『餡麩三喜羅』と作者不明の器

愛知県江南市 大口屋の『餡麩三喜羅』と作者不明の器

こんにちは、飛田和緒です。今回ご紹介するのは、木曽川の南に位置する愛知県尾張地方の老舗和菓子店、大口屋さんの『餡麩三喜羅(あんぷさんきら)』です。“お麩食べたさに京都に通う”ほど麩が大好きな私としては、生麩のお菓子と知りぜひ食べてみたいと思い、お取り寄せしました。

今回ご紹介するのは、木曽川の南に位置する愛知県尾張地方の老舗和菓子店、大口屋さんの『餡麩三喜羅(あんぷさんきら)』です。

大口屋の創業は文政元年、約200年の歴史があり、上生菓子をはじめ素材を生かした丁寧な和菓子作りに定評があるお店です。なかでも「餡麩三喜羅」は独特の食感や上品な味で、著名人からの人気も高く、芸能人の方がお気に入りとして紹介することもしばしば。
その唯一無二の和菓子の発想は、尾張地方がよく麩を食べる地域だったことから生まれたそうです。食文化になじみのある麩を生かした和菓子を研究し、50年程前にこのお菓子は発売されました。

「餡麩三喜羅」は、葉に包まれた様子がかわいいです。この葉は山帰来(別名サルトリイバラ)で、クリスマスリースやお正月飾りに使われる馴染みのある植物。柏葉と同様に柏餅にも使われますが、麩菓子に使ったのはこちらのお店が全国で最初だそうです。
ひと口いただくと、塩漬けした葉から生麩に伝わる、ほんのりとした塩気が味のアクセントと感じました。生麩に包まれたやさしい餡の甘さを、よく引き立てています。そして餡自体は、軽くてふわっとしていてホイップクリームのように舌のうえでとろけるのです!
塩気と甘さのバランスがとても良く、何個でも食べたくなります。サイズは小ぶりなので食べやすいです。ですが、麩が大好きな者としては「この滑らかな生麩、もっと多めに食べたい!」と心から思うほど(笑)、とってもおいしい和菓子でした。

「餡麩三喜羅」は、葉に包まれた様子がかわいいです。塩気と甘さのバランスとても良く、何個でも食べたくなります。

今回の器は、作者不明です。35年ほど前、一人暮らしをしていた時に祖母の家からもらってきた古い器なのです。祖母が嫁入り道具として持ってきたのか、それともアンティークで買ったのかは、聞かず仕舞いでした。底裏にはサインがありますが、やはり作者は分からず…。柄はシンプルな蓮、直径は11cm、高台は1cm。深さもあるので、お漬物や梅干しを入れたり、お菓子を入れたりしています。かけた部分には金継ぎをして使っているほど、ずっと持っている手放せないお皿です。

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