九州・宮崎生まれ。ヘルシーでおいしい植物性プロテイン

2025/06/05

ワークアウトを日課にする方だけでなく、髪や肌、爪などの健康をキープするためにプロテインを摂る、という方も増えています。今回、編集長アッキーこと坂口明子が気になったのは、宮崎県の製薬会社が手掛ける植物性100%のプロテイン「九州アミノシェイク」。カカオ味や抹茶きな粉味など、おいしそうなフレーバーも揃い、特に女性から支持を集めています。商品作りのこだわりについて、製造元である株式会社SUNAO製薬 代表取締役の廣澤直也氏に取材陣がお話を伺いました。

株式会社SUNAO製薬 代表取締役の廣澤直也氏

廣澤社長は広島県のご出身なのですね。

廣澤 広島で高校卒業した後に宮崎大学に進学しまして、居心地が良すぎたのでそのまま九州に住み着きました(笑)。卒業後は大学院進学も考えたのですが、「本当に自分は実験をしていきたいのだろうか」と自問自答し、その結果、4年生の秋に求人が出たサプリメントのメーカーに研究開発として入社しました。

起業のきっかけは。

廣澤 まず、中学校の卒業文集ですでに「将来の夢は社長」と書いたことを覚えています。高校生になると化粧品の研究開発にも興味を持ったので理系に進みます。大学卒業後はメーカーに勤めたのですが、そこでやっぱり自分で会社を作りたいという欲が出てきたので起業したという経緯です。ちなみに1社目の後、先輩から独立を手伝ってくれないかと声を掛けられ、その会社で営業から通販の立ち上げまで本当に色々な経験をさせていただき、2011年に独立しました。

起業するなら宮崎でとお考えだったのですか?

廣澤 非常に悩みました。というのも、社会人になって知り合った方々は、東京・大阪・福岡など都市圏の方が多く、宮崎にいると商談などが大変だと予想しましたし、経理の経験がなかったので、広島で親の助けを借りた方が良いのではとも考えました。ただ商品作りのことを考えると、宮崎は素材や資源が豊富で、母校の研究リソースもあり、人脈もあります。最終的にはそれらを活かした方が絶対にいい仕事ができると思い、宮崎で起業することにしました。

1人で始められたのですか?

廣澤 最初は1人で、起業後半年くらいしてからは前職の仲間1名に声をかけて通販の立ち上げを手伝ってもらいました。その間私は、北は北海道、南は沖縄まで全国を飛び回り、OEMのお客様の獲得に努めました。

現在、OEMと通販の割合は?

廣澤 コロナ禍では通販の比率が7くらいまで伸びましたが、現在はOEMも伸びてきましたので通販が5、OEMが5くらいの比率です。最近は卸売も始めまして、例えば子ども向けの商品はキッズ専門店、プロテイン系はバラエティショップやエステサロン、自然食品店などで一部取り扱っていただいています。

それでは、今回ご紹介いただく「九州アミノシェイク」についてお聞かせください。

廣澤 「九州アミノシェイク」は2016年にリリースした商品で、発売からもうすぐ10年になります。開発のきっかけとなったのは、弊社の立ち上げを手伝ってくれたメンバーが山の中を走るトレイルランニングにはまっており、「長距離ランナー用のプロテインがない」と嘆いていたことです。当時プロテインと言えば、マッチョな方のためのものというイメージで、長距離ランナー向けといったものはなく、それなら作ってみようと動き出しました。

ミーティングを進める中で、タンパク質はもちろん、エネルギー源となる糖質も必要だということで、腹持ちのいいソイプロテインと黒糖、それに九州産のきな粉を混ぜたドリンク、プロテインシェイクを作ると面白いのでは、ということになりました。

最初に作ったフレーバーは抹茶きなこ味です。宮崎の五ヶ瀬町にオーガニックの釜炒り茶があるのですが、粉末茶の味や香りもとても良く、それをベースに作りました。お茶には抗酸化作用が期待できるカテキンも含まれているので、走ることで体内に発生しやすい活性酸素も抑えられるのではと考えたのです。

「九州アミノシェイク」はこちらの「抹茶きな粉味」からスタート。

―9種類の添加物フリーというところも魅力的ですね。

廣澤 ありがとうございます。「九州アミノシェイク」は、合成甘味料、香料、着色料、乳化剤、保存料、化学調味料、酸化防止剤、増粘剤、合成ビタミンの9種類の添加物フリーとなっています。実は開発当時から「体にいいものを作ろう」と考えていましたが、結果的にほぼ添加物を使わないプロテインができた、と言った方が良いかもしれません。

しかしこれが功を奏し、意外な結果につながりました。商品の完成後、先のランナーもランディングページに登場してもらい、「長距離走る人に」と魅力をアピールしてもらったのですが、その層には響かず(笑)。代わりに30代〜50代の女性からたくさんのレスポンスをいただきました。しかも、「無添加でおいしい」と言うのです。考えてみると、それまで「おいしく飲めるプロテイン」というものが世の中になかったのです。この結果を受け、その後はパッケージもリニューアルし、新たにカカオ味も開発しました。

原材料にある「モリンガ」とはどのようなものでしょうか。

廣澤 東南アジアが原産の植物で、タンパク質ほか栄養素が90種類も含まれているスーパーフードです。実はこのモリンガも宮崎県産です。私の知り合いに福祉系の会社を経営している方がおられるのですが、利用者様にもっと生きがいや働きがいを感じていただくために農業をスタートさせたい、ということで、「何を作ればいいかな」と相談され、「それならモリンガにチャレンジしてみませんか」と打診して作っていただくことになりました。収穫できたものは全て弊社で買い取り、九州アミノシェイクに使わせていただいています。

―これはリピーターが多そうですね。

廣澤 ありがたいことに増えていますね。「九州アミノシェイク」は現在12種類のフレーバーで展開していますが、一番人気はやっぱり今回ご紹介するカカオ味です。再来月にはまた新しいフレーバーを出す予定になっているので楽しみにしてください。

写真の「抹茶きな粉味」「カカオ味」ほか、「塩カカオ味」「柚子きな粉味」などのユニークなフレーバーも販売中。

おすすめの楽しみ方はありますか?

廣澤 個人的に好きなのは牛乳との組み合わせです。コクが深くておいしいです。豆乳やアーモンドミルクなどに混ぜて楽しんでいただいている方も多いようですよ。私の妻は、朝食を“豆乳アミノシェイク”に置き換えています。また弊社SNSでは「九州アミノシェイク」を使った蒸しケーキや蒸しパンなどのアレンジレシピなどもご紹介しているのでぜひチェックしてみてください。

会社経営をされる上で大切にされていることは?

廣澤 ミッション、ビジョン、バリュー。この3つをもとにした組織作りや人材育成を行なっていくことです。まずミッションは、「地域資源革新でみんなと幸せに。」。こちらを掲げるきっかけとなったのは、大学時代、同級生が日向夏という柑橘に醤油をつけて食べる、という衝撃の光景を見たことです。非常に驚いたのですが、実際に味わってみるとおいしい。焼酎のつまみになるのです。それで、食文化って面白い、まだまだたくさんの知らない楽しみ方があり、それを多くの方と共有したい、というところから、このようなミッションが生まれました。

例えば日向夏は市場で余ったものをどうするかというと、果汁は絞って冷凍保存しますが、残った皮は捨てられてしまいます。しかし柑橘の皮は漢方の世界では陳皮と言い、重宝されています。日向夏の皮について調べてみたところ、ダイエットに良い成分など、いいものが含まれていることもわかり、これは活用しなければと考えたのです。サプリメントや化粧品といった付加価値の高い商品に変えていければ、みんなも地域もハッピーになるのではと。つまり、「地域資源革新でみんなと幸せに。」です。

次にビジョンは、子どもたちに誇れる仕事をしていくこと。将来は宮崎で従業員1,000名、売上高1,000億、平均年収800万円を実現することを目指しています。バリューは、そのための行動指針ですね。みんなで推し進めています。

今後の展望についても聞かせてください。

廣澤 地域資源をただ活用するのではなく、誰かの困り事も一緒に解決していく商品を作っていきたいです。「九州アミノシェイク」は、「もっとタンパク質を補いたい」「栄養を補いたい」という方のために、九州産大豆を使って作りましたし、2020年から発売を開始した離乳食シリーズには宮崎県産の鳥レバーを使った「まるごと鷄レバー」という商品がありますが、こちらも母乳の栄養素が薄くなってお子様の鉄分が不足しやすくなる時期に、鉄分を補えるものがあればお母さんも安心なのではないか、ということで開発をしたものです。これからも、地域資源を活用しながら困り事を解決するものをどんどん生み出し、お客様、生産者、製造者、従業員、みんながハッピーになっていくことを追求していきたいと思っています。

「おなかにやさしいプロテイン」やベビーフード、ご飯のお供など、現在90〜100品ほどを展開している。

―貴重なお話をありがとうございました。

「九州アミノシェイク」(300g×1袋)※全12味あり
価格:¥2,680(税込)
店名:すなお食堂
電話:0985-26-2210(9:00~12:00/13:00〜17:00)
定休日:土曜、日曜、祝日、インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://sunao831.com/collections/popular_item/products/ami-pro1
オンラインショップ:https://sunao831.com

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

廣澤直也(株式会社SUNAO製薬 代表取締役)
1981年広島県生まれ。大学進学を機に宮崎県に移住。サプリメントのOEMメーカーで研究開発、化粧品・サプリメントの企画会社で企画営業および通信販売事業の立ち上げを経験し、2011年に株式会社SUNAO製薬を創業。“もったいない”地域資源を活用した栄養食品・化粧品のメーカーとして、通信販売事業とOEM事業を展開している。

<文/鹿田吏子 MC/田中香花 画像協力/SUNAO製薬>

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