今回、編集長アッキーが気になったのは、宮城・女川の海で捕れた牡蠣やうにを販売する「片倉商店」。有限会社片倉商店・代表取締役の片倉勝美氏に、商品の特徴を取材陣がうかがいました。

有限会社片倉商店 代表取締役の片倉勝美氏

―創業の経緯を教えてください。

片倉　父親の代から私が2代目、息子が専務として従事しています。生まれた頃から初代は主に潜水漁をしており、うにを潜って獲って市場に出していました。その後、1964年に片倉商店を立ち上げて、1998年前に病気で他界しました。父が他界する10年くらい前は、潜水漁だけではやっていくのが難しいということになり、お店を持ちました。

それから4、5年後にネット販売をスタートしています。その後、2011年3月に東日本大震災が起こりました。工場は半壊、片倉商店マリンパル女川店流失しましたが、工場は海の近くではなかったので、翌月には仕事を再開することができました。

―復興されてよかったです。美味しいかきやうにが獲れる女川の海はどういう特徴がありますでしょうか？

片倉　牡鹿半島は黒潮と親潮がぶつかり合う場所ですが、その北側の根元に女川はあります。リアス式海岸で、魚や貝類の種類が豊富な場所であり、うにが美味しく育ち、かきもいいモノが作れる環境にあります。

水揚げから工場出荷まで徹底した温度管理。
高品質+高鮮度化された「無添加製品」。

―御社の商品の特徴を教えてください。

片倉　弊社は自社で作ったり、直接仕入れたりして、工場で加工して販売しています。とくにかきに関しては特殊な手法をとっています。自社で種苗生産、要は赤ちゃんからかきを作って、自社で管理してる海域で大人のかきになるまで育てています。

水産会社でやってるのは多分うちだけだと思います。生き物なので、季節や天候に左右され、成長度合いが変わってきます。美味しく育つように、手をかけて、毎日管理しています。

健全な生態系を維持する「持続可能性」がある養殖方法で自社養殖し、
オゾンで殺菌した安全・安心な牡蠣。

―「生食用シングルシード牡蠣」はどういった商品でしょうか。

片倉　欧米圏で主流の養殖方法「シングルシード方式」プラス「フローティングメッシュバスケット方式」を採用し、一粒一粒、成長途中で大きさを確認しながら、大切に育てています。8㎝の小さい牡蠣になるまで1年半ぐらい、もっと大きいものだと2年ほどかかります。

手間はかかりますが、「形が均一でカップが深い」「味と品質にばらつきがない」「強い牡蠣」に育ちます。殻付きで生で食べることに特化した商品で、濃厚です。殻が小さいので、きれいに盛り付けすることができて、これにあとレモンを添えたりして、食卓に並べやすくなっています。一口で食べられる、綺麗な牡蠣で、オーストラリアやフランスで出てくる牡蠣のイメージに近いですね。

―お客様の感想を教えてください。

片倉　独特の浜や磯の香りを好きな方もいますが、食べやすい味、香りだと皆さんおっしゃいます。貝柱もしっかりしてて、噛むと甘い、食べやすい、一口で食べられると評価をいただいています。とくに女性からはきれいに食べられると好評です。

一口で食べられるので、女性からも人気。

―「生うに」の特徴について教えてください。

片倉　棘が動いているくらい、新鮮な殻うにを販売しておりますが、取引している仕入先が多く、弊社が使えるエリアでストックしていることが、高鮮度の商品の安定供給につながっています。

自社ダイバーがいるので潜って獲ることができ、忙しいときは外注のダイバーにお願いしています。弊社は小さいものは取ってこないようにしており、資源を守る努力もしています。

一級品のうにを最高鮮度でいただけます。

うに丼やうにパスタにして贅沢に。

― 今後の展望を教えてください。

片倉　温暖化が国内で問題になっていますが、牡蠣が死滅したり、貝類も獲れなくなるのではないかと言われています。畑と違って海はどれぐらいあるかがわからないので、資源が減らないように管理をしながら、育てて、獲っていかなくてはいけません。

最近は、いいものを作るための技術を習得して、地域の養殖業者の方々と漁業協同組合を通して、地域ではいいものをみんなで作ろうという活動をしています。従来通りの漁業では苦しくなるので、女川町全体で連携し、資源を守っていきたいと思います。

―貴重なお話をありがとうございました。

「女川オイスターファーム シングルシード」
価格：¥6,000（税込）
※今シーズンはLサイズのみの販売となります。
店名：片倉商店
電話：022-782-6536（10:00～18:00 元旦を除く）
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://www.katakura-shop.net/product/41
オンラインショップ：https://www.katakura-shop.net/

「宮城県産 お造り生うに 6～8個入」1～2箱
価格：¥5,920（1箱）、¥10,840（2箱）（税込）
店名：片倉商店
電話：022-782-6536（10:00～18:00 元旦を除く）
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://www.katakura-shop.net/product/39
オンラインショップ：https://www.katakura-shop.net/

「三陸産 極上板うに 大箱 250g」（1セット/1～4枚）
価格：¥14,800（1セット）、¥28,410（2セット）、¥41,890（3セット）、¥55,370（4セット）（税込）
店名：片倉商店
電話：022-782-6536（10:00～18:00 元旦を除く）
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://www.katakura-shop.net/product/36
オンラインショップ：https://www.katakura-shop.net/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞
片倉勝美（有限会社片倉商店 代表取締役）

1964年宮城県生まれ。この年に先代である父が片倉商店を創業、以来家業を手伝いながら、1991年3月正式に有限会社片倉商店として法人登記、その後代表取締役に就任。今に至る。

＜文／垣内栄　MC／升谷遥香　撮影／坂口明子　画像協力／片倉商店＞