香川でしか味わえない本場の「讃岐うどん」をレンチンで。おしゃれさも話題!「THE SANUKI NOODLE(サヌキヌードル)」

2025/05/15

今回、アッキーこと坂口明子編集長が注目したのは、レンジで温めるだけで本場の讃岐うどんが楽しめる「THE SANUKI NOODLE(サヌキヌードル)」。見た目の可愛さもあって、インスタグラムなどで話題になっています。この商品について、株式会社中野屋高松 代表取締役兼うどん職人の羽藤寛幸氏に取材班がお話を伺いました。

株式会社中野屋高松 代表取締役兼うどん職人の羽藤寛幸氏

株式会社中野屋高松 代表取締役兼うどん職人の羽藤寛幸氏

入社された経緯を教えてください。

羽藤 愛媛県出身ですが、東京の通信会社で法人営業を行なっていました。ある時、実家の愛媛に帰省中、上司の紹介で妻と出会いました。妻の実家は、香川県琴平町にあるうどん店「中野屋」でしたが、家業を継ぐ気もなく、継いでほしいもなく、完全に東京に嫁をもらうかたちで結婚しました。しかし、電話などで様子を聞くうちに、家業が大変そうな状況を知り、少しでも力になれればと自分から「手伝います」と言い、香川県に移る決意をしました。田舎のサラリーマン家庭で育った私には、自営業の大変さなど全くわかっていませんでした。32歳の頃のことです。

―入社してみていかがでしたか?

羽藤 もともと「中野屋」は、香川県金刀比羅宮の参道に本店を構え、瀬戸大橋の開通による観光ブームを追い風に、複数の支店を展開していました。しかし、バブル崩壊や四国高速道路の発達により観光客の動線が変わり、支店の多くが赤字に転落。私が入社した頃には、すべての支店の再建を迫られる厳しい局面にありました。そんな中、先代やスタッフが築いてきた歴史や想いを絶やしてはならないという一心で、2015年、40歳の時に自らの決意で「株式会社中野屋高松」を設立。併せて、自分でうどんを作って食べて90分で卒業できる観光体験施設「中野うどん学校高松校」を開業し、初代代表取締役として新たな挑戦をスタートしました。現在、中野うどん学校高松校は開業から10年を迎え、年間6万人を超える卒業生を輩出しています。

中野屋高松_2

「中野うどん学校高松校」の様子。
手作りうどんを自分で作って味わうことができる。
修学旅行生からインバウンドの観光客まで大人気。

―今回ご紹介いただく「THE SANUKI NOODLE(サヌキヌードル)」を開発した背景は?

羽藤 香川の讃岐うどんには、「ひやひや」や「ひやあつ」という独特な食べ方があります。東京で働いていた私は、初めて現地で本場の讃岐うどんを食べたとき、そのおいしさに衝撃を受け、忘れられませんでした。コロナ禍で観光客が激減したとき、ふと思い出したのがこれで、「現地に来られない人に本場の讃岐うどんの味を届けたい」という思いが自然に湧き上がってきました。あの一口目に感じた「幸せな瞬間」を、今度は自分自身の手でもっと多くの人に届けたい。なかなか讃岐に来られない忙しい現代人に、手軽に本場の味を楽しんでもらいたい。そう思ったことが、サヌキヌードル開発の原点です。

中野屋高松_3

讃岐うどんの独特のコシは、「足踏み」や「熟成」、
小麦粉と水、塩分のバランスによって生み出される。
香川では家族経営の小さなうどん店が点在し、
それぞれの個性を求めて食べ歩きする人も多い。

―コロナ禍に冷凍食品を開発された?

羽藤 コロナ禍で冷凍技術の進化が注目されましたが、サヌキヌードルは、単なる技術の進歩だけでは決して実現できなかった商品です。讃岐うどんの場合、お土産用の常温商品は日持ちさせるためのエキスなどを加える必要があるため、どうしても本場の味が損なわれてしまいます。かといって、茹でたてのみずみずしいうどんをそのまま冷凍すると、今度は解凍時に麺がボソボソになってしまう課題もありました。そこで、粉の配合や麺の水分量、仕込みの方法や茹で加減など細かく調整し、独自のレシピを開発しました。家庭用レンジで8分温めることで、ちょうど本場の「コシ」が出るように設計しています。レンジで8分は長く感じるかもしれませんが、出汁までしっかり温めるためには、この時間が理想です。開発には2年半を要し、コロナが落ち着き始めた2022年11月末、ようやく発売することができました。

中野屋高松_4

8分レンジにかけることで、本場の讃岐うどんのコシになる設計。

―麺、出汁、具が一つになっている冷凍うどんは珍しいですね。

羽藤 香川のセルフうどんは、店舗に立ち寄ってすぐに食べられる気軽さが魅力です。その感覚を自宅でも味わってほしいと考え、開発しました。手間なく、本場の味を楽しめる、そんな商品を目指しました。

中野屋高松_6

「伊吹島いりこ天うどん」。上がレンチン前、下が出来上がり。
讃岐うどんには欠かせない伊吹島のいりこを天ぷらにして具材に。
いりこ、利尻昆布など厳選した材料を使用した出汁、讃岐うどんの麺が一体になっていて、
レンチンするだけでベストな状態に仕上がる。

どんな人におすすめですか?

羽藤 忙しい毎日を頑張っている方々に、誰かを想う贈り物に、ぜひ本場讃岐うどんの「幸せな瞬間」を味わっていただきたいと思っています。最近では、誕生日やお祝い事、一人暮らしの方への贈り物としてもご利用いただく機会が増えました。自宅で手軽に本格的な味わいを楽しめることから、幅広い世代の方々に喜ばれています。

―見た目もとても可愛いですね。

羽藤 はい、実は「ケーキのような可愛らしさ」をイメージしてデザインしました。讃岐うどんというと、どうしても老舗のうどん店のイメージが強いのですが、おしゃれで、贈り物にも選びたくなるような讃岐うどんは、まだあまり見かけないと感じていました。そこで、ギフトにもふさわしいデザインを意識しました。おかげさまで、インスタグラムなどのSNSでもご紹介いただくことが増えています。

中野屋高松_7

ケーキのような見た目の可愛さ、
パッケージもおしゃれに洗練されていて、ギフトにもピッタリ。

―味のバリエーションも豊富ですね。

羽藤 「えび天」「きつね」「伊吹島いりこ天」「鳴門わかめ」「さぬきのめざめ明太クリーム」「オリーブ牛肉」、さらに季節限定で「しっぽくうどん(秋冬限定)」「すだちうどん(夏限定)」の8種類をご用意しています。オリーブ牛肉は、香川県産のブランド牛で、オリーブの搾りかすを飼料に使った旨みたっぷりの牛肉です。さぬきのめざめは、香川県オリジナルのアスパラガスで長さと甘みが特徴。これに明太クリームを合わせ、あえて創作料理に仕上げました。こだわりの香川県産食材を使用し、お客様にも生産者にも喜んでいただきたいという思いで取り組んでいます。

「香川県産オリーブ牛肉うどん」(上)と、
「さぬきのめざめ明太クリームうどん」(下)。
どちらも冷凍の状態。

―今後についても教えてください。

羽藤 サヌキヌードルは、生産体制を強化し、新たな販売ルートの拡大にも取り組んでいきます。また、中野うどん学校高松校は、地域と連携した新たなツアー企画にも挑戦していく予定です。さらに、新しい商品開発の計画も進めています。これからも讃岐うどんの文化を、全国へ、そして世界へ発信していきます。忙しい現代社会の中で頑張る人たちに、「本場讃岐うどんの心温まる幸せな瞬間」を、届け続けていきたいと考えています。

―東京で楽しめる本場の讃岐うどん、そして現地での体験も、ぜひ試してみたいです。貴重なお話をありがとうございました!

さぬきのめざめ明太クリームうどん
さぬきのめざめ明太クリームうどん

「さぬきのめざめ明太クリームうどん」(2食入)
価格:¥1,800(税込)
店名:THE SANUKI NOODLE
電話:087-885-3200(9:00~16:00 土・日・祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://sanukinoodle.jp/collections/frozenu-don/products/sanukinomezame
オンラインショップ:https://sanukinoodle.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

羽藤寛幸(株式会社中野屋高松 代表取締役兼うどん職人)
2006年に株式会社中野屋に参画。中野うどん学校の講師として従事し、金刀比羅宮初詣参拝者向け「初釜うどん」や、琴平町内向けに「こんぴら石段流しうどん」などを運営。2015年、株式会社中野屋高松を設立し、同時に中野うどん学校高松校を開業。年間6万人以上の観光客に「讃岐の文化」と「うどんのおいしさ」を伝えている。2022年、麺・出汁・具をひとつにし、「手軽さ」と「本場の味」を両立させた、新しい讃岐うどん「THE SANUKI NOODLE(サヌキヌードル)」を開発。お取り寄せ商品として、忙しい現代人に讃岐うどんの心温まる幸せな瞬間を届けている。

<文/尾崎真佐子 MC/藤井ちあき 画像協力/中野屋高松>

 

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