1970年創業、福岡県北九州市小倉に店舗を構えるフランス洋菓子店「ALA MODE(アラモード)」。普段使いから記念日までさまざまなシーンで利用される、地元の人々に長年親しまれている人気パティスリーです。店舗には鮮度と材料にこだわった季節限定のケーキや伝統的な焼き菓子など、常時50種類以上のスイーツが並び、併設されたカフェで楽しむこともできます。今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは、お取り寄せが可能な焼き菓子「マドレーヌ」と焼き菓子詰め合わせの「フールセックSS」。同店2代目オーナー・安藤元樹氏に、商品の魅力について取材陣がお話をうかがいました。
地元で愛される人気パティスリー「ALA MODE(アラモード)」の極上マドレーヌと焼き菓子
2024/09/30
―安藤社長は2代目だそうですね。子どもの頃からお菓子づくりにご興味が?
安藤 そうですね。やはり家業でしたので、小さい頃から興味があったと思います。初めてひとりでお菓子を作ったのは、小学校5、6年生の頃でしょうか。たしか、学校が休みの日だったと思います。市販のミックス粉を使ってホットケーキを作って、家族に食べてもらった思い出があります。
中学生の頃には、工場に出入りするようになって、卵をわったりスポンジをスライスしたりして、手伝いをするようになりました。クリスマスは店が本当に忙しく、手伝いも大変でしたね。ただ、ケーキがどんどん売れていって、どこかお祭りのようなワクワク感もあって、終わったあとには達成感や充実感、楽しかったという気持ちがあったのを覚えています。
―家業を継ごうと思ったのはいつ頃ですか?
安藤 長男なので、幼い頃からいつか後を継がないと、とは思っていました。本格的にケーキ屋になろうと思ったのは高校1年生ぐらいです。夏休みに店でアルバイトをさせてもらっていて、やはりケーキづくりはいいなと。形のないところから形を作っていって、それでいろいろなものが出来上がっていくことに面白さを感じました。それで、高校卒業後はお菓子の専門学校に進み、フランスへの留学や大阪の菓子店での修業を経て、1999年に当社を継ぎました。
―自分の代になったらやろうと思っていたことは?
安藤 以前はマンションの一画を借りて、テナント出店していたので、いつか自分の土地に建物を建てて、店をやっていきたいなという想いがありました。それは今、実現しています。規模的には父の代より、大きくなりましたね。
ただ店舗数を増やす考えは、今はありません。商品のクオリティや接客レベルを保つうえでは、目の行き届く範囲で、工場の併設されたこの店舗だけでやっていくのが一番理想かなと思っています。
カフェを併設する店舗に、定番ケーキや焼き菓子、季節限定品など、常時50種類以上のスイーツが並ぶ。
―お菓子づくりにおけるこだわりは?
安藤 「でき立て感」と「材料選び」を大事にしています。当社では作り置きはしないようにしています。クリスマス時期でも、スポンジの作り置きなどはしていません。焼きながら作って……と作業工程としてはとても大変ですが、人員を増やして、うまく回るようにしています。冷凍と焼き立てでは味がまったく違うと思います。効率が悪くなっても、味を重視するということです。
材料を選ぶ際も、味を重視して、たとえばフルーツであればできるだけ缶詰は使わず、生のものを使うようにしています。それからマーガリンは使わない、当社が仕入れられる範囲で一番よいグレードの材料を使う、といったことも行っています。
また鮮度を大事にする一方で、ロスを減らすのも重視している点です。店舗の中に工場があるというのは、在庫の状況を確認しながら作れるため、そういった面でも強みがあるかなと思います。焼き菓子は生菓子よりも日持ちはしますが、うまく回転するように、こまめに計算して作っています。
―今回ご紹介いただく商品も焼き菓子です。「マドレーヌ」の特長を教えてください。
安藤 マドレーヌは、プレーン、チョコ、抹茶、ピスタチオの4種類です。ピスタチオは少し特殊ですが、当社のマドレーヌの生地にはホワイトチョコレートが入っているので相性がよく、おいしく召し上がっていただけると思います。
「マドレーヌ」(5個入り) 。
また、しっとりふわふわに焼き上がるよう、バターや生クリームなどを、たっぷりかつバランスよく配合しています。使っているのは北海道の一部地域限定の生乳から作られたバターと生クリームです。マドレーヌに深いコクが生まれます。
組み合わせは、プレーン、チョコ、抹茶、ピスタチオの4種類の中から、
季節などに応じて3種類ほどの味をお店側でセレクト。
写真は手前から時計回りに、プレーン、ピスタチオ、ピスタチオ、抹茶、プレーン。
バターが香るしっとりふわふわ食感のマドレーヌ。
―「マドレーヌ」に合う飲み物は?
安藤 紅茶が合うでしょうか。マドレーヌの優しい甘さが引き立つかと思います。マドレーヌ以外の焼き菓子でも、紅茶がおすすめです。
―焼き菓子の詰め合わせ「フールセックSS」についてお聞かせください。
安藤 季節などによって詰め合わせの内容が若干変わります。主なところでは、チョコクッキー、ナッツクッキー、ブールドショコラ、ブールドネージュ、ガレット、フロランタン、リーフパイなどを詰め合わせています。
チョコクッキーは、カカオ60%のチョコチップを練り込んで焼き上げています。ナッツクッキーにはヘーゼルナッツとアーモンドが入っています。ブールドショコラは丸いチョコレートのクッキーにスイートチョコをコーティングしたもの。ブールドネージュは、アーモンドパウダーが入った、ほろほろとした口どけのクッキーです。和三盆糖を使用しています。
それからガレットは、厚焼きのクッキーで、生クリームが入っているのが特徴です。フロランタンはアーモンドをのせてキャラメルがけしたクッキーで、バリッとした硬さとコクを楽しめます。リーフパイはアーモンドと砂糖をのせて、さくさくとした軽い食感に焼き上げています。
「フールセックSS」。
―全体としての魅力は?
安藤 「フールセックSS」は当社の人気商品のひとつで、口どけや歯ざわりといった食感、味など、それぞれの違いや個性を楽しんでいただける焼き菓子のセットです。どれもバターの香りをしっかりと感じていただけるかと思います。
当店では焼き菓子を15種類ほどご用意しており、その中から特に人気の焼き菓子を選び、詰め合わせています。日持ちは2週間ほどあり、また箱の柄も人気で、ちょっとしたお土産やギフト用としても喜んでいただいています。
「フールセックSS」には人気の焼き菓子が7個入っている。内容は季節によって変わる。
写真左上から時計回りに
ブールドショコラ、チョコクッキー、ナッツクッキー、ガレットショコラ、リーフパイ2個、中央はメレンゲ。
ナッツクッキーは、ひと噛みしたときに必ずナッツが入っているように、
アーモンドやヘーゼルナッツをたっぷり使用している。
「フールセックSS」の箱。イタリアの輸入紙を使った貼箱で、大事に取っておきたくなるかわいさ!
―今後の展望をお聞かせください。
安藤 店舗にはカフェが併設されているので、そこで少しグレードの高いパフェとか、当店でしか食べられないようなお菓子を作っていきたいと思っています。ネット販売では、焼き菓子の販売をこれまで以上に広げていきたいです。
それから商品づくりにおいては、お客様が想定している範囲をちょっとでも超えられるお菓子づくりを目指しています。思っていたより柔らかい、想像以上にしっとりしている、といった商品に対し、やはりお客様は感動してくださったり、リピートしようと思ってくださったりすると思います。ただ、見た目はいいけど食べたらそうでもない、というのでは本末転倒です。実際は難しいのですが、お客様の想像は超えるけど、期待は裏切らないお菓子づくり、というのを今後も続けていきたいと考えています。
―貴重なお話をお聞かせいただきまして、ありがとうございました!
「マドレーヌ」(5個入り)
価格:¥1,180(税込)
店名:フランス洋菓子店アラモード オンラインショップ
電話:093-591-2729(8:30~20:00 年始の定休日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://alamode-online.shop/products/detail/16
オンラインショップ:https://alamode-online.shop/
「フールセックSS」
価格:¥1,350(税込)
店名:フランス洋菓子店アラモード オンラインショップ
電話:093-591-2729(8:30~20:00 年始の定休日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://alamode-online.shop/products/detail/12
オンラインショップ:https://alamode-online.shop/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
安藤元樹(有限会社アラモード 代表取締役)
1973年 福岡県北九州市若松区生まれ。大阪にある辻製菓専門学校を卒業後、フランスへ留学。フランスから帰国後、大阪の洋菓子店で修業し、1999年、父が創業した洋菓子店「アラモード」の2代目オーナーに就任。現在に至る。
<文・撮影/棚田れんげ MC/白水斗馬 画像協力/アラモード>