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「3食焼そば」の大ヒットから50年。人を大切に成長し続ける「名城食品」の人気麺

2024/09/25

今回、編集長アッキーこと坂口明子が注目したのは、おなじみの「3食焼そば」。初めて開発、販売した会社をご存知でしょうか?そのルーツであり、現在さまざまなコラボ商品などで話題になっているのが名城食品株式会社です。チルド麺業界4位となった会社を牽引する代表取締役社長の藤原正敏氏に取材陣がお話をお伺いしました。

名城食品株式会社 代表取締役社長の藤原正敏氏
名城食品株式会社 代表取締役社長の藤原正敏氏

―「3食焼そば」といえば「名城食品」ですが、創業について教えてください。

藤原 創業者は東京で三河屋製麺所という会社を営んでいましたが、もう引退しようと地元である愛知県に戻ってきました。ところが、まだ引退は早いのでは?と周りに進言され、1973年に名古屋市緑区にて名城食品を創業しました。
「3食焼そば」を開発、販売したところ、すぐに大ヒットして、10年で売上が100億円にまでなりました。生麺やゆで麺が主流の中、蒸し麺であったこと、粉末ソースがついていて簡便かつスパイシーでおいしいということで、あっという間に広まったのです。

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お馴染みの「3食焼そば」。3食セットで粉末ソースがつくスタイルはこれが起源。

―急成長したわけですね。そこから全国に展開された?

藤原 そうですね。チルド麺としては業界4番手の位置付けです。ただ、当時は中央卸売市場で取引していたのですが、大手スーパーが自ら仕入れをする時代になった頃、これにあまり乗らなかったということもあり、東京や関東からは撤退した経緯があります。
今も、東海以西、北海道では弊社の麺が主流と言えますが、関東では流通していないということがあります。ただ、今後は再進出を考えているところです。

―藤原社長が就任した経緯は?

藤原 私は大学卒業後に当時の東海銀行に入行しました。バブルが弾け、統合があって、最後は三菱東京UFJ銀行でしたが、新任支店長の時期に取引先だった名城食品からオファーがあり、入社することにしました。50歳の時です。実は銀行からはあまり勧められなかったのですが、自分としては「あの会社なら自分の思いを叶えられる」と感じていましたので、「いきます」と返事をしました。入社が2005年、社長になったのは2011年です。もう20年いることになりますね。

―どんなことを課題にされてきたのでしょう?

藤原 まずは「人」です。急成長した会社だったので、中途採用の方も多く、会社の軸のようなものがきちっとしていないところがありました。実直で正直なメーカーでしたが、オープンな会社ではなかった。そこで新たに公正でオープンな人事評価制度を導入し、社員のモチベーションアップを図りました。ここが変わればまだまだ成長は可能だと考えていました。なので、まずは教育。人を育てることに注力し、企業理念の中にも「社員に仕事を通じた成長と喜びを」というフレーズを加えて、社員のワークライフバランスを重視しています。

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年休取得の奨励や育休の取得、労働時間の低減も推進。
2022年12月に愛知県から「令和4年度愛知県ファミリー・フレンドリー企業賞」を受賞。

―そんな改革もあって、続々と商品が生まれたのですね。今回ご紹介いただく「瓦焼そば」について教えてください。

藤原 瓦そばは、諸説ありますが、戦国時代に野営をしていた時に瓦の上でそばを焼いて食べたのが始まりだと言われ、川棚温泉にある「元祖瓦そば たかせ」が考案して、山口県の郷土料理として広まりました。それを、焼そばで再現したのが、弊社の「瓦焼そば」です。
九州地方独特の味である甘いつけめんなのですが、これが功を奏して売れました。ホットプレートで作ることができ、家族団欒に一役かってくれる商品です。非常に問い合わせが多く、毎日のように「瓦焼そばはどこで買えるのか」と聞かれるので、ECを始めたという経緯もあります。

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茶そばをイメージした緑色の麺。
少量の油と水で焼くだけで、あっという間にほぐれ、ベタつくこともなく、簡単に調理できた。
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ホットプレートやフライパンのままテーブルへ。
錦糸卵、牛肉の甘辛煮、ネギやのりをのせて完成。
少しおこげを作ると、ツルツルとカリカリ両方の食感を楽しむことができる。
タレもだしがきいていてお箸がとまらないおいしさ。

藤原 弊社は拠点がたくさんあるということもあり、地域のものを他の地域に紹介することも役割の一つなのかなと考えています。

―コラボ商品も盛んに企画されているのですね。

藤原 コラボ第1号は、「オタフクソース」でした。こちらは太ゆで麺に合うソースを共同開発し、今でも販売しているロングセラーです。
とんこつラーメン「一風堂」とのコラボは、味を合わせるのがなかなか難しかったのですが、スープは先方オリジナルのものを使うことにするなどして、再現性の高いものになっています。こちらは博多らしい細麺です。

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人気店の味をおうちで再現することができる。このほかにも、コラボ商品は随時開発中。

―今後の展開を教えてください。

藤原 海外への輸出については、チルド麺は賞味期限が短く向いていません。ただ、中国にて現地生産に挑戦し、小麦粉、水も全然違う中でなんとか生産まではこぎつけたのですが、物流の面で断念せざるをえませんでした。今でも人口、所得ともに拡大している東南アジアでの検討は続けていきたいと思っています。
先ほども触れましたが、関東圏への再進出を予定しています。やはり人口の35%がいるところですし、全国で名城の味が食べられるようになれば、と思っています。

―お話を伺い、働きやすい会社だからこそ良い商品が生まれるのだと感じました。本日はありがとうございました。

3食瓦焼そば

「3食瓦焼そば」
価格:¥442(税込)
店名:名城食品オンラインショップ
電話:056-949-3180(平日10:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://meijo-onlineshop.com/item-detail/1054497
オンラインショップ:https://meijo-onlineshop.com/

2食一風堂 白丸元味

「2食一風堂 白丸元味」
価格:¥540(税込)
店名:名城食品オンラインショップ
電話:056-949-3180(平日10:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://meijo-onlineshop.com/item-detail/1236098
オンラインショップ:https://meijo-onlineshop.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
藤原正敏(名城食品株式会社 代表取締役社長)

東海銀行(現三菱東京UFJ銀行)出身。2005年に名城食品に転じ、当時の安達英二社長を補佐し経営にあたった後、2011年に代表取締役社長に就任。社員重視の経営で社内改革を推進し、チルド麺の総合メーカーとして営業力・商品開発力の強化を図る。「令和4年度愛知県ファミリー・フレンドリー企業賞」を受賞した。

<文・撮影/尾崎真佐子 MC/三好彩子 画像協力/名城食品>

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