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噛めばうま味がジュワッ!北海道産の魚を使った「ほっけの薫製」と「鮭とば」

2024/05/21

お酒のおつまみに、北海道産の原材料のみを使い、手間暇かけて作られた「ほっけの薫製」や「鮭とば」はいかがでしょうか。どちらも魚本来の味と秘伝の調味料が絡み合った豊かな味わいが魅力で、何度でも食べたくなります。

今回、編集長アッキーが注目したのは、北海道で水産食品の製造販売をおこなっている株式会社ヤマニ野口水産の「ほっけの薫製」と「鮭とば」です。長年愛され続けている製品にどんな秘密があるのか、代表取締役社長の小野寺正司氏に取材陣がお話をうかがいました。

株式会社ヤマニ野口水産 代表取締役社長の小野寺正司氏

―社長に就任されたきっかけは?

小野寺 前職ではコンピュータ関係の営業職として働いていました。社長に就任したきっかけは、2014年にヤマニ野口水産がM&Aで買収された際、「最後にわくわくするような仕事をしないか」と声をかけていただいたことです。当時56歳で、「子どもは巣立っているし家のローンもないし、失敗してもいいか」という気持ちで、水産の「す」の字も分からない状態でしたが思い切って留萌(るもい)に来ました。冒険ですよね。

―56歳から新しいことにチャレンジされたんですね!そのときの思いや苦労されたことは?

小野寺 北海道出身ですので、「北海道のおいしいものを全国に広めたい」という思いはあります。しかし最初は鮭の入札ひとつとっても値段も何も分からず、前浜の魚を全部落札してしまうなど、失敗の連続でした。

当時は留萌の水産業そのものもかなり大変な状態で、魚の価格が上がってカタログ販売のイクラでは卸値の方が高くなって、大損害を出したこともあります。翌年からイクラをやめて薫製関係に力を入れました。営業は得意なので新規のお客様を開拓し、損失分を取り戻すことができました。分からないなりに前向きに、プラスの発想で乗り越えてきたと思います。

―現在取り組まれているネット通販がV字回復を実現した要因のひとつだったのでしょうか。

小野寺 ネット通販を始めたのは、実はコロナ禍になってからです。これは大変なことになると思い、すぐに通信販売を立ち上げました。おかげさまで通販でも売上が出てきています。

―小野寺社長はパッケージにもこだわりを持っているとお聞きしています。

小野寺 パッケージが非常に大事だということは分かっていたので、何十年と変わっていなかったデザインを斬新なものにリニューアルしました。当社では、古くからアイヌの方が鮭と塩で作っていた「塩とば」も製品化しているのですが、こちらのパッケージにはアイヌの方に協力していただいて、アイヌの文様をあしらっています。

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パッケージにこだわった塩とば。

小野寺 それに改良しているのはパッケージだけではありません。ものごとには、上から見ると大きく変わらないけれど、横から見ると下から上へ段階がアップしているという「螺旋的発展」という考え方があります。たとえば便りを出すという行為も、昔は手紙、今はメールと、本質は同じでも形は変わっていますよね。昔の「塩とば」はガチガチに硬かったのですが、今は機械で繊維を壊してやわらかく食べやすくしました。時代に合わせて、螺旋的発展を意識しつつ製品化しています。

―今回掲載する「ほっけの薫製」にはどんな工夫をされているのでしょうか?

小野寺 ヤマニ野口水産は、ほっけの薫製から始まった会社なんです。ほっけの薫製の作り方は昔からほとんど同じで、伝統の製法を守っています。特徴は北海道産のナラ材を使って薫煙をかけていることですね。一般的にはサクラのチップを使うんですが、ナラ材の方がほっけ本来の味が出せると思っています。ほっけは獲れる時期によって脂の乗り方や味が違うので、魚の状態に合わせて作り方を変えなくてはならないのですが、そこは工場長の勘と技術を信頼しています。

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濃厚なうま味がやみつきになるほっけの燻製。
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薫製加工中のほっけ。

―「鮭とば」は年間80トン以上販売されているとのことですが、愛される理由を教えてください。

小野寺 ネットのレビューでは「ヤマニ野口水産の鮭とばが一番おいしい」といった評価をいただいているので、やはり味ではないでしょうか。リピート率は39%ほどで、多くの方がリピーターになってくださっています。北海道のスーパーであれば、当社の製品を扱っていないお店はない、というくらいですね。

―「鮭とば」の味へのこだわりは?

小野寺 鮭とばは先代のオーナーが開発したもので、正確にはお答えできないんですが、調味料の配合などで相当苦労したと聞いています。あとは乾かす温度ですね。うちでは温風と冷風の2段階で乾燥させています。温風をかけた後に冷風で乾燥させることで、魚のうま味が出ます。通常はコストを下げるために、温風のみ、もしくは冷風のみの加工がほとんどです。2段階乾燥はそのぶん時間がかかるので、6日から7日かけて製造しています。

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こだわりの製法でリピーター続出の鮭とば。
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手作業で行われる鮭とばの選別。

―手間暇をかけられているんですね!

小野寺 鮭は身と皮の間が一番おいしいんですよ。ですから皮が付いた状態で売っているのですが、別の製品として皮をむいて食べやすくしているタイプや、包丁で手切りにした大きめのタイプも開発しました。むいた鮭の皮は捨てず、スチームコンベクションで焼いて鮭皮チップスに加工しています。

―「鮭とば」の商品ページやパッケージにある「やん衆どすこほい」には、どういった意味があるのでしょうか。

小野寺 「やん衆」は関東地方からニシン漁の出稼ぎに来ていた人たちのことで、「どすこほい」というのは網を上げるときのかけ声です。我々の年代の北海道出身者はみんな分かっている言葉なんですね。稚内から留萌にかけて伸びている「オロロン街道」沿いには、「やん衆どすこほい」を掲げている製品がたくさんあります。

―留萌地方を象徴するフレーズなのですね。「ほっけの薫製」や「鮭とば」は、どんなお酒に合うのでしょうか。

小野寺 どちらも合わないお酒はないと思います。お客様のレビューでは、「日本酒に合う」「ビールに合う」と、多彩な声をいただいています。なかには「子どものおやつにしています」という方もいらっしゃいます。

―最後に今後の展開を教えてください。

小野寺 薫製や鮭とばだけでなく、鮭を使った「鮭塩とばせんべい」や、北海道のまだらを使ったグルテンフリーの「たらクッキー」といった製品も作っています。せんべいは自社で焼けないので、「オランダせんべい」で有名な山形の酒田米菓さんに作ってもらいました。このほかにも、手軽に食べられるスタイルの製品を展開していこうと考えています。

当社では、鮭もほっけも北海道産のものしか使っていません。しかし近年、北海道では鮭の漁獲量が減り、温暖化で海水温が上がった影響でブリやサバといった従来とは違う魚が獲れるようになってきました。それに合わせて、さまざまな魚種の製品も作っていく予定です。

―北海道産のおいしいおつまみを楽しみながらお酒が飲めそうです!ありがとうございました。

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「訳ありホッケの燻製」(600g【200g×3パック】)
価格:¥2,800(税込)
店名:ヤマニ野口水産
電話:0164-42-1127(9:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://store.noguchisuisan.co.jp/2023/10/04/n-h-003_3pack/
オンラインショップ:https://store.noguchisuisan.co.jp/

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店名:ヤマニ野口水産
電話:0164-42-1127(9:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://store.noguchisuisan.co.jp/2023/02/07/n-s-012/
オンラインショップ:https://store.noguchisuisan.co.jp/

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<文/坂見亜文子 MC/髙橋美羽 画像協力/ヤマニ野口水産>

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