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全国の蔵元が造った個性豊かな日本酒のセット。料理の味を引き立て、映えるデザインが贈り物にもぴったり。

2023/03/15

今回、アッキーこと坂口明子編集長がセレクトしたのは全国の名だたる蔵元から集められた日本酒セット。おいしく、料理の味を引き立てる4銘柄を集めました。ボトルデザインも新感覚。日本酒初心者にぴったりで海外でも人気上昇中です。この商品が誕生した経緯を株式会社海琳堂代表取締役の楊嘯氏に伺いました。

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株式会社海琳堂 代表取締役 楊嘯氏

―楊社長が日本酒と出会ったのはいつですか。

 私は2000年に来日。大学卒業後、日本で就職しました。そのころ友だちになった日本人女性が食に興味がある人で、一緒にあちこちのおいしい店を訪ねていました。そこで日本酒を飲み、こんなにおいしいお酒があるんだと感動したのが出会いです。

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日本酒は海外での需要が増えている。
特に中国などアジア圏では元来、米を食べる文化が浸透してることもあって、日本酒との親和性が高い。
たとえば「8th Ocean エイスオーシャン 多酒多様 日本酒飲み比べセット 4本箱入 / 海琳堂オリジナル」の中の
白木恒助商店の熟成酒は麻婆豆腐と合わるとおいしさが引き立つ。

―唎酒師の資格も取得したのですね。

 日本酒を飲むうちに、それぞれに合う料理があり、うまくペアリングするとさらにおいしく飲めることがわかりました。ある店に行ったとき、そこのサービスの女性が料理に合うお酒についてとても細かく説明してくれて、何でそんなに詳しいのかと聞いたら「唎酒師」(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会認定)という資格を持っていることが分かりました。「唎酒師」? それってちょっとカッコイイなと思って(笑)勉強を始めました。外国人にとってはテキストに使われている日本語は難しく、勉強は大変でしたが無事、資格を取得しました。今から11年前のことです。

―お酒の勉強はほかにどのようになさいましたか。

 まだこのビジネスを始める前ですが、酒蔵を見学しました。中でも印象的だったのが長野県小布施市にある枡一市村酒造場です。江戸時代の1755年(宝暦5年)から250年という歴史のある酒蔵ですが、そこのお酒がおいしくて印象に残っていますね。

―日本酒をビジネスにしようとしたのはなぜでしょう。

 私は一人っ子で両親は中国で暮らしています。両親が高齢になっていく中、私が貿易の仕事をしたら、中国と日本を行ったり来たりでき、両親とも会う機会が増えると思ったのです。そこで何を扱うか考えたとき、趣味である日本酒を輸出するビジネスができたらいいなと考えて始めました。今思うと単純な理由ですね。でも、そのときは日本酒をどこから仕入れていいのかもわかっていませんでした。

そこで、今でも仲良くさせてもらっている門前仲町(東京都江東区)の折原商店という有名な立ち飲みのお店に行って当時の店長に聞いたのです。「お酒を売るには免許が要るのを知っていますか」と言われ、それも知りませんでした。そこからのスタートでした。最初の1~2年は酒蔵からサンプルとしてお酒を買っても売り先がないので、自分で飲むしかなくて、たくさん飲んでいましたね(笑)。

―事業として軌道に乗るまで苦労した点は?

 日本酒造りは伝統的な産業で新しく取引を始めるのはなかなか難しい面がありました。特に海外との取引に対する抵抗があり、実際に取引するまでは難しい面がありました。しかし、積極的に海外進出したいと思っている酒蔵もありました。私は社員たちと共に丁寧にコミュニケーションを取り、こちらの誠意を感じていただけるように何度も足を運びました。そうする中で、蔵元との取引も広がり、他の蔵元からも「ぜひ一緒に商品開発をしたい」というお申し出があったのはうれしかったですね。

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海琳堂の壁には、画家・古河原泉氏の作品が描かれている。

―御社の商品はデザインが特徴的ですね

 日本酒に馴染みのない若い世代や、日本酒初心者の方、また海外の人に飲んでいただくにはデザインは重要だと考えています。重要視しているのは“おしゃれ”であることで、斬新で目立つデザインを採用しています。ボトル、ラベルのデザインは10年来の知人である画家の古河原泉さんに依頼しています。

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門前仲町(東京都江東区)にある海琳堂のアンテナショップ「深川醗酵所」は
1階が販売店、2階が「深川醗酵BAR」として営業している。

―現在はどのように販売していますか。

 現在、当社の商品の8割は海外への輸出で、あとの2割が国内向けに販売されています。国内は当社のオンラインショップと大手通信販売サイトで。また、直営の深川醗酵所とSake Shop&Bar 海琳堂でも販売しています。

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「8th Ocean エイスオーシャン 多酒多様 日本酒飲み比べセット 4本箱入 / 海琳堂オリジナル」には
SSI香味認定のシールが貼られている。

―今回は、「8th Ocean エイスオーシャン 多酒多様 日本酒飲み比べセット 4本箱入 / 海琳堂オリジナル」をご紹介くださいました。

 味わいの異なる4本の日本酒をセットにしました。「日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)」が設定した日本酒の基本となる味わいを1度に体験できるのが特徴です。開発にあたっては全国の地酒の蔵元に酒造りをお願いしました。特色ある4つの日本酒を味わうことで、日本酒への理解が深まると思います。

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菊池酒造の純米吟醸酒は魚介のカルパッチョが合う。

―それぞれの特徴をご紹介ください。

 日本酒の香りを感じるのが岡山県の菊池酒造の純米吟醸です。杜氏も兼ねる社長の菊池東さんは著名な音楽家でもあります。華やかで香り高い日本酒です。

「軽くなめらか」なのが島根県の一宮酒造の本醸造です。水にこだわって造られていて爽やかですっきりした辛口のお酒です。

滋賀県の北島酒造の生酛造りの酒は「うま味とコク」を感じることができます。常温で飲んでもおいしいのですが、熱燗で飲むとさらに自然なコクを感じることができます。

「達磨正宗」で有名な岐阜県の白木恒助商店の熟成酒は時間が作りだす美しい色とまろやかな味わいが特徴です。特徴のある4つのお酒を飲み比べることで自分の日本酒の好みがわかります。それぞれに合う料理があるので試してみていただきたですね。

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一宮酒造の本醸造酒はトマトの冷製カッペリーニが合う。
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北島酒造の生酛造りにチーズを合わせるとぴったり。
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白木恒助商店の熟成酒はチョコレートケーキとの相性も抜群。

―今後はどのような事業をお考えですか。

 日本酒は海外で人気が高く、今後もアジア圏などへの輸出を推進していきたいと思っています。商品だけではなく、当社直営の深川醗酵所、Sake Shop&Bar 海琳堂をまるごとパッケージして輸出して、たとえば上海、台北、香港、モナコなどに深川醗酵所を作ろうと計画中です。

商品も多彩に展開し、リキュールに百人一首の恋歌をモチーフにしたラベルを製作するなど日本文化を海外に広めるような商品開発もしていきたいですね。また梅酒のラボを作るなども予定しています。

日本酒の蔵元さんも、若い経営者、女性の杜氏さんや社長さんがいるなど変化していっています。そんな蔵元さんとコラボレーションして、日本酒の可能性を広げていきたいと思っています。

―本日はわくわくするお話をありがとうございました。

海琳堂_商品

「8th Ocean エイスオーシャン 多酒多様 日本酒飲み比べセット 4本箱入 / 海琳堂オリジナル」
価格:¥5,500(税込)
店名:Sake Shop 海琳堂
電話:03-5809-9670(9:00~17:00 土日祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.kairindo.jp/SHOP/KN000100.html
オンラインショップ:https://www.kairindo.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
楊 嘯(よう しょう)(株式会社海琳堂 代表取締役)
中国広東省深セン出身。立命館アジア太平洋大学卒業後、一般企業勤務を経て、2013年に「株式会社海琳堂」を設立。日本酒を中心とした国産酒類の貿易、小売、飲食、開発事業などを行う。唎酒師、スピリッツ・アドバイザー、FBO公認講師、日本酒学講師を取得。国内外で日本産酒類の普及浸透に努めている。

<文・撮影/今津朋子 MC/隅倉さくら 画像協力/海琳堂>

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