今回、編集長アッキーが注目したのは、猫が安心して使える素材にこだわって作られた爪とぎ。製造しているのは、埼玉県越谷市に本社を構える有限会社エイムクリエイツです。主に猫のための商品開発・製造を行っている会社で、猫草の専門メーカーとして誕生し、現在は食器や爪とぎなど猫にまつわるさまざまな商品を展開しています。
商品のこだわりについて、同社で代表取締役社長を務める久保貴史氏に取材陣が話を伺いました。
とにかく愛猫が主役!安全・丈夫な爪とぎ、ベッドのような「ガリガリスイート ラウンド」と「ガリガリスイート スツール」
2024/09/12
有限会社エイムクリエイツ 代表取締役社長の久保貴史氏
―起業されたのは2000年。経緯は?
久保 私は建築系の専門学校を卒業後、内装のプランニングを行っている企業で勤めていました。市場が厳しい業界だったことから退職を考えていたときに、自分で何かの商売をしたいなと思って。「すでに育っている猫草を売ったら面白いんじゃないか」と、ペット業界での起業を決めました。幼少の頃から実家で犬を飼っていたので動物全般が好きでしたし、ものづくりも好きだったんです。
―猫草に着目した理由を教えてください。
久保 当時売られていたのは猫草の栽培キットばかりで、育っている状態のものはありませんでした。何となくの思いつきでしたが、起業のきっかけになればと。
ただ、自分で栽培できるような環境はなかったので、人づてに紹介してもらった生産者さんのところに飛び込みで相談に行き、何度も試行錯誤し、商品化しました。猫草は今でも、弊社の人気商品の一つになっています。
農場から直送している新鮮な「猫草」。
購入後は、そのまま愛猫に与えられる。
―その後は、どのような商品づくりを?
久保 起業後5~6年は猫草だけで、その後は早食い防止の食器や爪とぎを作りました。爪とぎの販売を始めたのは、2009年頃からです。「Gari Gari(ガリガリ)」というブランドを立ち上げました。
というのも、私はカテゴリーを一つに絞って集中してビジネスを行うのが好きなんです。猫草なら猫草で日本一に、爪とぎなら爪とぎで日本一に、と各商品に特化してチャレンジしています。
―爪とぎの企画・開発の軸は?
久保 まず何より猫が安心してくつろいだり、爪を研いだりできるかどうかを考えます。その点をクリアした後、お部屋のインテリアになじむようなデザイン性の高い爪とぎを目指して商品開発を進めています。
当時は100円程度で売っているダンボール板の爪とぎが主流でしたが、弊社ではデザイン性の高い1,500円ほどの爪とぎを作りました。小売店に営業に行った際には、「高い」とよく言われていました。
ペット用のベッドとして売り場に出すことで納得していただき、何とかお店に置いてもらえるようになったのが「Gari Gari」の始まりです。
インテリアとして部屋になじむ。
―サイズ感やデザインで重視しているのは?
久保 主役である猫の習性や、部屋に調和する色合いを重視しています。例えば、猫は比較的狭いところが好きなので、あまりサイズを大きくしていません。猫が好きなお客様にそれを説明すると、サイズ感のこだわりも理解してくださる方が多いなと感じています。
色合いは、主張しすぎないようにしています。フローリングに使われている色は濃い茶色、薄めの茶色、白が多いので、そういった色を採用して部屋になじみやすくしています。
―今回ご紹介くださる商品を教えてください。
久保 2023年の秋から販売し始めた、「ガリガリスイート ラウンド」「ガリガリスイート スツール」をご紹介します。「ガリガリスイート ラウンド」は、木製スタンドを使用した爪とぎです。スタンドには、家具でもよく使われている「MDF」という再生木材を使用しています。
一方で「ガリガリスイート スツール」には、段ボール製のスタンドを採用しました。強度もありますし、猫が上に飛び乗っても倒れないような構造・設計になっているのが特長です。100kg程度の人間が座ることもできます。
爪とぎがボロボロになったら、別売りのレフィルで交換できる仕様になっている。
―爪とぎ部分に使っている素材にもこだわりがあるとか。
久保 白い部分には、バージンパルプ100%の紙で作られた「ピュアホワイトコア」を採用しています。バージンパルプは、ティッシュペーパーやマスク、紙食器などによく使われている原料です。
安全に使用していただけるよう、国内の検査機関に依頼し、食品衛生法(食品、添加物等の規格基準 第4おもちゃ準用)に適合させています。
―食品衛生法に適合させたわけは?
久保 一般的に、爪とぎに使われている素材は段ボールですが、段ボールは再生紙なのでどのような古紙が使われているか分かりません。また、再生紙を作る過程でさまざまな薬品が使われています。
爪とぎは基本的に食べるものではありませんが、猫が体についたものを舐める可能性はあります。悪影響を与えないとは言い切れないので、弊社では爪とぎも無添加のものにしていこうと考え、安心できる素材を選択することにしました。
「ガリガリスイート スツール」は、上段に猫が乗っても、人が座っても大丈夫な作り。
―今後、作りたい商品はありますか?
久保 「Gari Gari」の爪とぎは、もう少し商品のレパートリーを増やしていきたいなと考えています。また、今まさにチャレンジしているのは、猫の玩具づくりです。「Gari Gari」のおもちゃシリーズとして新しく展開できればいいなと思っています。
―愛猫家の皆さんに届くといいですね。お話いただきありがとうございました!
「ガリガリスイート ラウンド」(約W51×D51×H13.5cm)
価格:¥3,480(税込)
カラー:ウォームグレージュ、クールグレージュ
店名:GariGari
電話:048-971-8114(平日9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.amazon.co.jp/dp/B0D72GDVTM?ref=myi_title_dp
オンラインショップ:準備中
「ガリガリスイート スツール」(約W42.5×D42.5×H47.5cm)
価格:¥5,980(税込)
カラー:ウォームグレージュ、クールグレージュ
店名:GariGari
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.amazon.co.jp/dp/B0D6QWBT4Q?ref=myi_title_dp
オンラインショップ:http://amazon.co.jp/stores/page/691193CB-0EA8-42E8-949A-7E63C2B5DEAC
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
■GariGari Instagram公式アカウント
https://www.instagram.com/garigari_interior?igsh=YjcwZXVtNjBtbnJ6&utm_source=qr
■GariGari LINE公式アカウント
https://lin.ee/92CJtUL
<Guest’s profile>
久保貴史(有限会社エイムクリエイツ 代表取締役社長)
1972年東京都生まれ。中央工学校建築科卒業後、インテリアプランニングの会社に入社し、ものづくりを経験。2000年に有限会社エイムクリエイツを設立した。
動物が幼少期の頃から常にそばにいる存在だったことから、前職で培ったノウハウを活かしてペット用品の企画・開発を行うようになった。猫6匹と共に暮らしている。
<文/奥山りか MC/三好彩子 画像協力/エイムクリエイツ>