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高知の名産「生姜」を餌に育つブランド鯛。濃厚な味と身の締まりが絶品の「生姜真鯛」

2024/02/27

高知県の宿毛湾は、豊かな自然に囲まれた県内有数の魚の養殖地。今回編集長アッキーが気になったのは、餌に高知名産の生姜(しょうが)を使用したブランド鯛「生姜真鯛」です。特に鯛一尾を食べやすく加工して真空パック、その日のうちに発送する「生姜真鯛 贅沢加工」が購入者に大好評!有限会社マリンジャパン代表取締役の埜下善克氏と、バイオ科学販売株式会社の谷村和彦氏に商品の魅力を伺いました。

有限会社マリンジャパン 代表取締役の埜下善克氏
有限会社マリンジャパン 代表取締役の埜下善克氏

―マリンジャパンの創業からの歩みについてお聞かせください。

埜下 弊社は祖父が設立したもので、社名変更を経て現在は主に鯛の養殖を行っています。祖父が設立したときは仕出し屋だったのですが、そこから飼料を扱う会社となり、さらに派生して養殖を始め、自分の父親の代から本格的に養殖業にシフトしていきました。

―養殖業の難しいところとは?

埜下 やはり自然相手なので、イレギュラーなことが多く起こるのは難しいところです。魚の病気に関しても、毎年違う種類のものが流行るなどマニュアル通りにはいきません。谷村さんの会社「バイオ科学販売株式会社」ではそういった場合に使うワクチン、医薬品、栄養剤や飼料の販売、養殖した魚の流通などをしてくれています。

―その対策でバイオ科学販売が必要なんですね。

谷村 病気の問題に加え、餌の費用や人件費など様々なものが値上がりし、費用面をうまくクリアしないと養殖業自体が成り立たなくなっています。30年ほど前、鯛の養殖が始まった頃は1kg3,000円ほどの高値がついていたそうです。ただ20年前からは逆に、原価に満たないような鯛も売らなくてはいけないなど、厳しい時代になってきました。

もともと養殖業は波が激しく、年によって販売価格が上下するのです。昔は良い値で売れる年の方が多かったのですが、近年は値段が下がる年の方が多く、養殖業者さんは大変だと思います。15年ほど前からは、鯛の養殖で有名な愛媛県の「みかん鯛」のように、鯛に特色を付けブランド化することが流行ってきました。

―今回紹介するブランド鯛「生姜真鯛」の開発のきっかけは?

谷村 高知県ならではのブランド鯛を作りたい、という思いが発端です。先ほど挙げた愛媛県の鯛はブランド力があり価格も高いのですが、宿毛市の方へ南下するほど鯛の価格が下がる傾向があり、生産者の方は悔しい思いをしていました。そこで愛媛県の鯛に負けないブランド鯛を作れば、価格の下落を防げるのではと思ったのです。

そこで長年協力しているマリンジャパンと一緒に考えたのが、高知県で日本一の生産量を誇る「生姜」を使うということでした。

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高知県の名産品 生姜を配合した餌で育つブランド鯛「生姜真鯛」。

―生姜を与えた鯛は、普通の鯛とどう違うのでしょうか?

谷村 生姜真鯛は、生姜パウダーを入れた栄養剤を餌に混ぜて養殖します。すると、同じ期間育てた鯛と比較して成長度合いが良いとのデータが確認できました。おいしさがアップしているのはもちろん、見た目が明るくきれいな桜色になるという違いもあります。

―埜下社長は、最初に生姜真鯛を食べたときどう感じられましたか?

埜下 普通の鯛とのブラインドテストを行ったのですが、確かにおいしさに違いが感じられ、弊社の従業員からも「本当にうまい!」などの声が上がりました。淡泊な魚ながらも香りが良く、味わいが濃いのがわかります。

養殖の魚は内臓脂肪が多いイメージですが、生姜真鯛は適度に身が締まった食感です。弊社の飼育環境は「薄飼い」といって、一つの生け簀に対する鯛の数を少なめにしているので運動量が多いのです。それが身の締まりに繋がっていると思います。

魚などの食品加工を行う親類の会社「N’s Factory」でも、「ぜひ生姜真鯛を使いたい」との要望があり「生姜真鯛漬けシリーズ」という商品ができました。生姜真鯛の塩こうじ漬け・西京漬け・生姜漬けをセットにしたもので、好評いただいています。

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ご飯に合う味わいがしっかり染みた「生姜真鯛漬けシリーズ」。

―谷村さんは、生姜真鯛の味わいについてどう思われますか?

谷村 生姜真鯛の身が締まっているのは、生姜の脂肪燃焼をサポートする作用も関係していると思います。だから鯛の内臓脂肪が少ないのかもしれません。また、生姜の匂いはしないものの魚の臭みが少なくなっているので、子どもや魚嫌いの方にぜひおすすめしたいです。

―埜下社長、現在ではすべての養殖鯛に生姜を与えているのでしょうか?

埜下 与えてはいますが生姜真鯛として売り出せるのは、そのなかでも10%ほどの鯛だけです。鯛にも成長度合いや流通しやすいタイプがあるので、生け簀の鯛すべてに生姜真鯛の冠を付けることはできません。選別基準はいろいろあるのですが、1.5~1.8kg程度の鯛から上位を厳選し、生姜真鯛として出荷しています。

―上位の鯛10%だけが、ブランド鯛「生姜真鯛」なのですね。

埜下 そうです。マリンジャパンの名を売り出すプロジェクトは弊社の専務を発起人とし、飼料メーカーや魚の卸先の3業者で協力してきました。この「生姜真鯛」という看板商品によって「マリンジャパンブランド」が出来上がったと感じています。

―谷村さん、生姜真鯛に施す加工について教えてください。

谷村 生姜真鯛は弊社から宿毛市の専門業者に依頼して真空パック加工しています。「贅沢加工」という名前を付けた、オリジナルの加工です。鯛一尾をいろいろな食べ方で楽しめるよう、内臓を取って頭を割り、身の片側はお刺身用に骨などを取り、もう片側は骨付きのままぶつ切りにしました。

普通のお店にある鯛と比べると、身の厚みやボリューム感に違いを感じられるでしょう。片側の身は骨付きなので焼いても縮みにくく、ふっくらとした食感をキープできるのもこだわりです。

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「生姜真鯛 贅沢加工」は鯛の内臓や鱗を取り、
調理しやすいよう加工して発送される。

―お客様の評判はいかがですか?

谷村 非常に好評で、特に都会の方に喜んでいただいています。鯛を自宅で捌くのは大変ですし、内臓などの処理にも困りますから。そういった手間がかからないうえ、鮮度や味も良いので喜ばれる商品になっています。

「生姜真鯛 贅沢加工」はマリンジャパンの出荷場で早朝エラ締めをし、お昼には冷蔵便で出荷しているので鮮度は最高の状態です。発送から3~4日は冷蔵のまま食べられます。お刺身は冷蔵で食べていただきたいのですが、頭や骨付きのぶつ切り部分は冷凍できるので、いろいろな食べ方で長く楽しめる商品です。

―おふたりのおすすめの食べ方をお聞かせください。

埜下 お刺身や焼き魚もメジャーですが、寒い時期ですと我が家では昆布だしを使って鯛しゃぶにすることが多いです。鯛は捨てる部分がない魚なので、骨の部分も潮汁などにして残さずいただきます。子どもも喜んで食べてくれるメニューです。

谷村 私のおすすめは、やはりシンプルな塩焼きです。ぶつ切りの鯛の表面に切れ目を入れ塩を塗りこんで焼くと、ふっくらとした最高の塩焼きになります。鯛飯や煮物にしてもおいしいですし、身をそぎ落として鯛茶漬けにするのもおすすめです。

―埜下社長、今後の課題や展望について伺えますか?

埜下 いま直面している問題は、昨今の事情により人件費をはじめ、餌など魚を育てるために必要なものの値上げ幅が大きいことです。そのため、いかに商品のクオリティを落とさず企業努力をしていくかが大きな課題となっています。

また、近年の異常気象により海の水温が上がってしまい、魚が太りにくいなどの問題が出ています。以前は、宿毛湾は日本一養殖に適した漁場といわれていたのですが、今後はそういった環境も変わってくると思うので、その対策も必要です。

―生姜真鯛をお店で食べることはできるのでしょうか?

埜下 はい。2023年の4月、東京都八王子市に「高知宿毛湾直送 真鯛処 ざまに」という直営の飲食店をオープンさせました。「ざまに」とは高知県の言葉で「すごい」という意味で、「すごくうまい」が店のモットーです。関東の方にとって鯛は高級なイメージかもしれませんが、生姜真鯛を安価で楽しんでもらい、もっと鯛を身近に感じてほしいと思います。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

生姜真鯛 贅沢加工

「生姜真鯛 贅沢加工」(約1.5kg)
価格:¥5,000(税込、送料込)
店名:G-Call 食通の定番 お取り寄せ
電話:0120-979-256(平日9:00~18:00)
定休日:土・日曜日・祝日
インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/g-callshop/51418/
オンラインショップ:https://www.rakuten.ne.jp/gold/g-callshop/

生姜真鯛 3種 贅沢6個セット

「生姜真鯛 3種 贅沢6個セット」(3種×2個)
価格:¥4,300(税込、送料込)
店名:N’s Factory
電話:0880-63-9908(平日8:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.nsfactory2022.com/items/69463268
オンラインショップ:https://shop.nsfactory2022.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
埜下善克(有限会社マリンジャパン 代表取締役)

1990年高知県生まれ。高校卒業後は愛知県で他業種に就職し、それを経て2011年有限会社マリンジャパンへ入社。2019年に3代目として代表取締役に就任し現在に至る。

<文/ふるとりあやめ MC/三好彩子 画像協力/マリンジャパン>

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