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目利きの技で厳選した滋賀のブランド茶。清らかで深い味わいを急須やティーパックで

2025/05/08

805年に最澄が唐から茶の種を持ち帰り、滋賀県で栽培したのが「近江茶」の始まりといわれている。滋賀県の山間地や丘陵地帯は、昼夜の寒暖差が大きく、風味豊かで上品な香りと深い味わいの茶が採れる。江戸時代、旧東海道そばにあった草名西五郎商店が、近江製茶株式会社の前身。
今回、編集長アッキーが注目したのは、2大産地・朝宮と土山のお茶。長年守る品質の理由、味わいの特徴やおいしい淹れ方を、同社代表取締役の川﨑裕子氏に取材陣がお伺いしました。

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1871年(明治4年)の創業以来、産地問屋として全国に近江茶を届けている。

まずは近江製茶株式会社様の成り立ちをお教えください。

川﨑 弊社がある滋賀県甲賀市周辺で、室町時代にお茶栽培が始まったと伝わります。東海道沿いだったこともあり、江戸時代には人が行き交い栄えました。当時、東海道を通る武士など旅人にお茶を販売したのが、近江製茶の始まりです。

1871年(明治4年)に「草名西五郎商店」として創業し、茶葉の製造から販売までを手掛けました。1926年(大正15年)に近江製茶株式会社として法人化し、現在にいたります。創業当初は近隣農家からお茶の芽を買取、荒茶製造からしておりましたが、現在は仕上加工などをしております。

―川﨑様は7代目とおうかがいしております

川﨑 はい。会社を継ぐとは思っていなかったのですが、就職活動に入る頃に、父親から「少しだけでも手伝ってもほしい」言われ、気づけばそのまま入社していました。その後、2006年に代表取締役に就任いたしました。

―現在の事業内容をお教えください

川﨑 自社で茶畑は持たず、生産者様から「荒茶」を仕入れて製茶し、商品化しています。販売先のメインは、お茶の専門店様です。卸店や小売店、食品商社様ともお取引させていただいています。それとは別に、一般のお客様にも店頭やオンラインショップで、茶葉やティーバック、お茶の詰め合わせを販売しております。

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滋賀県甲賀郡土山町にある本社でも商品を販売する。

―長年お付き合いされているお取引先が多いとか。

川﨑 そうですね、とてもありがたいことです。お茶の生産は気候などにも左右されることから、どうしても品質や生産量には波があります。けれど、そんななかで品質の高い商品を安定して販売できることが、弊社の強みになっています。「日本茶鑑定士」の資格を持った目利きの社員も多く、確かな目で上質なお茶を仕入れています。おかげで、長年変わらず上質なお茶を安定的に適正価格で販売できるのです。

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生産者から「荒茶」を仕入れ、上質な商品に仕上げる。

―主力の商品をご紹介ください。

川﨑 滋賀県の2大産地、朝宮茶、土山茶といったブランド茶が、弊社の主力製品です。今回ご紹介する3種類の詰め合わせ「朝宮茶・土山茶・かぶせ茶詰合せ」は、20年ほど前から販売しているもの。それぞれの産地から、その年の最高の茶を厳選して仕入れ、詰め合わせました。どちらかというと、昔ながらのオーソドックスなお茶で、渋みや苦みもありながらすっきりとした甘みをバランス良く楽しめるお茶です。ゆっくりとお茶を楽しみたいときに、召し上がっていただければ嬉しいですね。

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急須や茶器で淹れるお茶は、風味豊かで心身を潤す。

おいしくいただくコツはありますか?

川﨑 お湯の温度は大切です。お湯の温度が高すぎると苦みや渋みが出てしまいます。それぞれの茶葉に合った温度のお湯で淹れていただくことが肝心です。この詰め合わせのお茶は煎茶ですから、沸かしたお湯をいったん湯冷ましなどに注いで1分ほど置いて冷ましていただく。その後、急須やポットに適量の茶葉をいれ、冷ましたお湯を注ぎます。1分ほど蒸らしたら、茶碗に注ぎます。数人分を淹れる場合は、味が均等になるように注ぎわけ、最後の一滴までしっかり注いでいただくのがポイントです。

1煎目は甘みを楽しんでいただき、2煎目以降は渋みや苦みを感じていただく。水出しにすると、苦みや渋みは少なくまろやかさを味わえます。

―若い方たちの中には、自宅でお茶を淹れない方もいらっしゃいます。

川﨑 そうですね。お茶は好きだけれど、なかなか急須でお茶を淹れて飲むことはないという方もいらっしゃいます。淹れ方が難しいというお声も聴きます。わたくしどもでも、そのような方たちのニーズに合わせ、ティーパックタイプの商品を開発してきました。ティーパックならば、急須がなくてもお茶の風味やあたたかみを感じていただけます。水出しもできるので、暑い時期には冷茶としてお飲みいただけます。

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お茶を飲むと脳の働きが活性化され、アルファー波が多く出ると言われている。

オンライン通販の展開についてお教えください。

川﨑 15〜16年前からネット通販を始めました。時代の変化とともに、オンラインでお買い物をされるお客様が増えたこともあって、一昨年には、自社サイトをリニューアルし、オンラインショップの運営を強化しました。現状では、オンラインのお客様はそれほど多くはありませんが、サイトを見ていただくことで新たなお客様にも弊社やお茶のおいしさを知っていただくきっかけになればと思っています。

―今後の展望をお聞かせください。

川﨑 サイトを通じて、「水出し」などお茶の新しい楽しみ方を提案するとともに、甘みや風味を活かせるお茶の淹れ方などを発信していきたいと思います。若い層にもティーパックなど手軽なお茶を利用し、豊かなお茶の時間を楽しんでいただければ嬉しいですね。

安全なものを安心して口にすること、そしてそのおいしさはきっと人を幸せにすると信じて、これからも近江の茶をお届けして参ります。

―貴重なお話をありがとうございました!

朝宮茶・土山茶・かぶせ茶詰合

「朝宮茶・土山茶・かぶせ茶詰合」
価格:¥3,456(税込)
店名:オンラインショップ
電話:0748-67-0308(9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://store.ohmiseicha.com/products/detail/37
オンラインショップ:https://store.ohmiseicha.com/products/list

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

川﨑裕子(近江製茶株式会社 代表取締役)
1965年滋賀県生まれ。同志社大学卒業後、1988年近江製茶株式会社入社。
2006年同社代表取締役就任。

<文/中井シノブ   MC/藤井ちあき  画像協力/近江製茶>

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