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生かつおと手火山製法にこだわった「花舞かつお」と「かつお節 私んだしっ」

2024/02/20

かつお節は古くから日本の家庭料理に使われている出汁素材の一つ。コンビニやスーパーマーケットで手軽に買えますが、たまには贅沢なかつお節を使ってみませんか?かつお節を最もおいしくする焙乾方法「手火山製法(てびやませいほう)」で作られた匠創海のかつお節なら、今までにない芳醇な香りと、とろけるような味わいを楽しめます。今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になった株式会社匠創海 代表取締役社長の花尻明己氏に、取材陣が伺いました。

株式会社匠創海 代表取締役社長の花尻明己氏
株式会社匠創海 代表取締役社長の花尻明己氏

―創業された経緯を教えてください。

花尻 当社がある和歌山県すさみ町は、昔からかつおの街として有名です。先代が30年ほどかつお節屋をやっていたのですが、かつおを通してこの町を活性化させていきたいということで、かつお節の商品を作ろうということになりました。当社の建物は廃校になった小学校を使っています。

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工場は目前に美しい海が見渡せる絶景の丘に位置している。

―社長に就任した経緯は?

花尻 私はここに嫁いできて、最初は事務仕事をしていました。ところが、かつお節のことを知れば知るほどかつお節に魅了されました。というのも、私は5人の子供がいて、子育てを通して食の大切さを実感したからだと思います。それで、「そんなに熱意があるならやってみない?」と言われ、夫と交代する形で2021年に代表取締役社長に就任しました。

―貴社のこだわりとは?

花尻 まずは、生かつおを使っていることです。日本で一般的に売られているものは、海外で獲れたかつおを冷凍船で冷凍し、日本に持ち込んでから製造されています。冷凍すると体内に海水がまわって、若干塩味がかってきますが、生だと獲ってからすぐに真水でしっかり洗うので、生臭さがなくなり、かつお本来の風味と旨味がします。鮮度や風味が全く違います。

また、生かつおを仕入れてから商品になるまで、グループ会社を通じて管理できていることも強みだと思います。かつおがどこの港でどういう状態で獲れたのかわかるので、安心です。これはかつお節業界では珍しいことです。

―ベトナムに工場があるそうですね。

花尻 ベトナムに工場を置いたのは、生かつおを使用するというところに特化するためです。ベトナムの工場でかつおの水揚げから加工までを行い、日本で削っています。

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ベトナムの工場にて、かつおの頭と内臓を落とし3枚に下ろす。

―手火山製法(てびやませいほう)という方法で作られているそうですね。

花尻 これもこだわりの一つです。8時間じっくり燻して、さらに8時間寝かせるのを約30日間繰り返しています。寝かしている間に水分がしっかりと外に出て、旨味が凝縮されます。

ただ、人の感覚を頼りにやっているので、交代しながら24時間体制で管理するのがすごく大変です。だから、この製法を取り入れているのは日本でもほとんどありません。ベトナムの方に助けていただきながら、日本の伝統文化を守っていきたいという強い思いでやっています。

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10段に積み上がったセイロを24時間体制で管理している。

―ベトナムの方に手火山製法を伝えるのも大変そうです。

花尻 大変だったと聞いています。でも、せっかくこうやってこだわってかつお節を作っても、大手メーカーさんに卸すと他の業者のものと混ざって商品になっています。なので、削り方もこだわって商品化したかったというのも、うちを設立した理由の一つになります。

―どんな削り方をしているのでしょうか?

花尻 一般的な花鰹は蒸してから削りますが、うちは蒸さずに削っています。蒸すと旨味が逃げていってしまうのです。また、特注の機械を使っているので、0.01mmの薄さに削られます。これは相当薄いです。歯の出方具合で味も若干異なるので、本当に職人技が必要になります。これによって、とろけるような食感が実現できるのです。

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0.01mmの薄さに削る職人技でとろけるような食感に。

―ユニークな商品が多いですね。

花尻 かつお節は昔から当たり前のようにあるものですし、他社との差別化にはすごく頭を悩ませました。何年かやっているうちに、うちは女性のお客様が多いとわかってきたので、パッケージのデザインも女性のデザイナーに依頼することにしました。商品の質だけでなく、パッケージデザインもこだわるようになってから、注目されるようになったと感じています。

―パッケージはどんなところにこだわっていますか?

花尻 女性らしい柔らかい雰囲気を重視しながら、地域性のあるイラストをちりばめています。例えば、手火山製法は桜の薪木で燻しているので、桜の花を描いてもらったり、葉っぱをイメージしたわかめのようなイラストが入っていたり。ほかにも、すさみ町の近くに江須崎という島があるのですが、そこにしかないハカマカズラという葉っぱも描かれています。ちなみに、このデザインは全体を魚の棺桶に捉えて、「魚に感謝して食べようね」という意味も込められているそうです。

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桜の花が散りばめられたかわいらしいパッケージ。

―「手火山製法 花舞かつお」はどうやって開発されたのでしょうか?

花尻 花かつおは花形商品なので、正直、当初は一応置いておこうという軽い気持ちで作りました。でも、薄さや食感にこだわって作っていった結果、今では売上一位の主力商品となりました。本当に売れるとは思っていませんでした。ちなみに、削るときに舞いながら落ちるので、「花舞かつお」と名付けました。ふわっととろけるような食感で、他のかつお節とは一味違います。

―完成までに、苦心したところは?

花尻 削り方です。歯が0.01mmの誤差でも食感が違ってしまうので、統一するのが難しかったです。それに、手火山製法を採用していて、かつお節を蒸していないため、歯がすぐに傷んでしまいます。ほかにもうまく削れなかったり、歩留まりが悪かったりと、実はデメリットばかりです。でも、味を最優先すると、この製法が一番なのです。

―おすすめの食べ方は?

花尻 花鰹は一般的に「出汁をとる」というイメージが強いと思いますが、うちのは蒸していないので、ご飯に直接かけるなどしてそのまま召し上がってもおいしいです。最近は、卵かけご飯に「花舞かつお」を乗せて、「手火山製法 かつお節 私んだしっ」をかける食べ方をおすすめしています。簡単ですが、素材の味がダイレクトにわかるのですごく贅沢です。あとは、あえて細かくしておひたしの上にのせるのもおすすめです。「手火山製法 花舞かつお」は一番万能な商品だと思います。

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「手火山製法 花舞かつお」と「手火山製法 かつお節 私んだしっ」による卵かけごはん。

―「手火山製法 かつお節 私んだしっ」はどんな商品ですか?

花尻 小さなかつお節が2本入っていて、そこにご家庭にある醤油やポン酢を入れてもらったらオリジナルだし醤油を作ることができる商品です。塩味の少ない生かつおを使っているので、他の調味料と混ぜてもマイルドになるのが特徴です。調味料約2Lくらいはだしが出るので、半分ぐらいなくなってきたら、醬油などを継ぎ足して繰り返し使えます。

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自分で作るだし醤油。お刺身やお浸しにも!
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小さなかつお節が入った瓶。ここに醤油などを注ぐ。

花尻 ちなみに、醤油やポン酢のかわりにウスターソースを入れるとたこ焼きのような味になっておいしいです。

―こちらの開発のきっかけは?

花尻 最初は夫の一言から始まりました。ベトナムのかつおはかつお節にするには小さすぎるものが結構あるそうで、これを有効活用したいと提案がきっかけです。日本では小さいかつおは獲れないので、「ベトナムならではだね」と話しています。

―ほかにも、ペット向けの商品もありますね。

花尻 うちの商品は塩味が少ないので、以前から愛犬にもあげている方が結構いらっしゃいました。だから、ペット用に特化して商品を作りました。風味が良いので食いつきがいいそうです。

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ペット向けの「かつおふりかけ」と「かつおジャーキー」も人気。

―最後に今後の展望をお聞かせください。

花尻 私は人と人との繋がりをすごく大事だと思っています。これまでいろいろな形で人から助けられてきた経験が多く、一つの商品にたくさんの人の思いが詰まっていると感じながら作っているので、これからも大切にしていきたいです。

かつお節に関しては、日本だけではなく、旨味成分として世界で使っていただきたいと思っています。将来的には、当社の建物をかつお節を使った料理を提供する1宿泊施設にできたらと思っています。海も綺麗で自然豊かなところなので、皆さんに遊びに来てもらえるようにしたいです。

―貴重なお話をありがとうございました。

手火山製法 花舞かつお

「手火山製法 花舞かつお」(60g)
価格:¥680(税込)
店名:かつおぶしの匠創海
電話:0739-58-1300(9:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:「手火山製法 花舞かつお」
オンラインショップ:https://takumisokai.com/

手火山製法 かつお節 私んだしっ

「手火山製法 かつお節 私んだしっ」(180ml)
価格:¥1,080(税込)
店名:かつおぶしの匠創海
電話:0739-58-1300(9:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:「手火山製法 かつお節 私んだしっ」
オンラインショップ:https://takumisokai.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
花尻明己(株式会社匠創海 代表取締役社長)

1985年和歌山県生まれ。鰹節屋に嫁ぎ、鰹節に魅了されて2021年社長就任。5人の子育てと鰹節の新しい可能性に日々奮闘しています。

<文・撮影/坂本彩 MC/石井みなみ 画像協力/匠創海>

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