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しっとりふんわり生地、上品な甘さのクリームにも和三盆を使った、ロールケーキ「和三盆手巻」は、その長さにもびっくり!

2024/08/23

箱を開けると、その大きさに驚く茶褐色のロールケーキ。手土産やプレゼントにもぴったりな1本は、全国の人々を魅了し続けるロングセラー商品です。そんな「和三盆手巻」に編集長アッキ―こと坂口明子は注目。さっそく、開発をした株式会社ルーヴ 代表取締役社長の野﨑幸三氏に取材スタッフがお話を伺ってみると、香川県産の素材をふんだんに使い、和三盆糖(白下糖)にこだわった「生地を味わうロールケーキ」だと分かりました。

株式会社ルーヴ 代表取締役社長の野﨑幸三氏
株式会社ルーヴ 代表取締役社長の野﨑幸三氏
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香川県高松市で創業した株式会社ルーヴ。
店舗やカフェもあり、全国からたくさんのお客様が集う。

―御社の創業は1978年です。社長に就任された経緯は?

野﨑 私が2代目になるルーヴは、姉夫婦が香川県高松市内の商店街にパンとドイツ菓子の専門店をオープンしたことが始まりです。当初は間口3m弱の小さな小さなお店でした。オープンから2〜3年経ったときに私も手伝うようになって、早朝から午前にかけて主にパン作り。午後は本業である紳士服の経営に従事する。そんな毎日を過ごしていました。

二足のわらじを履いていた最中、紳士服業界の業態改革があり、このままでは営業を続けていくのが難しい。大型店舗に吸収されてしまう時が来るかもしれないと感じるようになっていました。一方で、ルーヴの仕事であるパンやお菓子の世界は、作ったものをお客様に買っていただき、また作る。小さなお店ながら活気があり、お客様にすごく要望されているということも感じていました。

改めて「この仕事はいいな」と思うようになって。経営の視点からもパンやお菓子の世界は今後も伸びる可能性がある。そこで、私自身も仕事をルーヴに一本化。姉夫婦に申し入れをして、1スタッフになった形です。

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現在も世界各地から食材が持ち込まれ、開発が進むルーヴ菓子創造研究所。
日々、様々な商品が誕生する中でも、ウエディングケーキは新郎新婦の要望を細かく聞いて作り上げる
世界でたったひとつのオリジナルだ。

―ルーヴで着手されたことは?

野﨑 社長就任前ですが、ひとつは結婚式。それまでは、引き出物などに用いられるお菓子と言えば和菓子が圧倒的なシェアを占めていましたが、ルーヴの洋菓子を紹介してご提案。少しずつ扱っていただくようになりました。ウエディングケーキも完全オーダーメイドで制作しており、新郎新婦様のお好きなものなどがつまったオリジナルケーキをご提供しています。

それから2015年にルーヴ菓子創造研究所を開所しました。お菓子は夢のある食品です。未来を創造するお菓子作りを続けていきたいという気持ちの中で、ルーヴ菓子創造研究所は、そうした商品の開発や製造の拠点。スタッフも誇れるようなネーミングの施設にしたいと考えて名付けた場所です。

現在も、多くの商品がここから生まれています。加えて、香川県の名産品だけではなく、世界から様々な食材が持ち込まれることもある。皆様から商品開発のご提案をいただくようなことも増えています。

和三盆手巻(約30㎝)
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約30センチの和三盆手巻。素材となる香川県産の和三盆糖(白下糖)のおいしさを存分に味わえる。
ROLL-1(ロールワン)グランプリ優勝やモンドセレクション金賞など、受賞歴も多い銘品だ。

―そうしたルーヴの代表作となっているのが「和三盆手巻」です。開発のきっかけは?

野﨑 和三盆糖は香川県の名産品です。その和三盆の中に、白下糖という砂糖があります。これは精製された和三盆糖の原料糖とも言われるもので、茶褐色の砂糖です。見た目は黒糖のよう。この白下糖との出会いがロールケーキを作るきっかけになりました。

白下糖は、知り合いの和菓子屋さんから「面白いよ」と紹介されて出合ったもの。あまり出回っている量がなく、例えば高級料亭でお魚の煮付けに使うような砂糖でした。一般家庭ではなかなか見ることがないもので、値段も非常に高い。これをロールケーキにしたいと考えて、開発をしました。

通常ロールケーキは生地とクリームを味わっていただくものですが、「和三盆手巻」は生地を召し上がっていただく。そのイメージで作っておりますし、「和三盆手巻」が茶色なのは白下糖の色に起因しています。

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黒糖のような白下糖。コクがあり、優しくまろやかなおいしさが口の中に広がる。
この白下糖を贅沢に使い、香川県産にこだわった素材で和三盆手巻が作られている。

―特徴は?

野﨑 生地には、白下糖のみを使っています。クリームは精製された和三盆糖を使用しており、洋菓子づくりに欠かせないグラニュー糖や上白糖は一切使っていません。やはり、和三盆糖は地元である香川の地で生まれたもの。ですから、すべてに和三盆糖を使用することにこだわり、進化を重ねていきました。

加えて香川県産の小麦粉と米粉もブレンドして使用しています。香川の魅力がたっぷりの一本に仕上がりました。

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ふんわりしっとりの生地には、香川産の米粉も入っている。

―冷凍で届きますが、おいしく食べるポイントは?

野﨑 召し上がる5〜6時間くらい前に冷蔵解凍をすることをおすすめしています。長さがあるので、半分だけ先に食べる場合などは、冷凍の状態で切り分けしてください。

解凍後は早めにお召し上がりいただきたいので、食べる分だけを解凍していただければと思います。

―形状もインパクトがあります。

野﨑 長さ、太さ。いろいろと試行錯誤しました。現状、約30cmなのですが、それは当時、世の中にはないロールケーキの長さ。半分の長さを販売したこともありましたが、やはり30㎝を手に取っていただく方が多く、ハーフサイズの取り扱いをやめてしまったほどです。

そんなふうに、こだわりを持って作り続けて、約20年。今も愛されているロングセラー商品になりました。直近1年間では2万8,000本を売り上げています。地元ではロールケーキのお店と言っていただくこともあるほど。ルーヴの代名詞と言っても過言ではないのが、この「和三盆手巻」です。

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お客様の声なども反映した商品作りが愛される秘訣。
「和三盆手巻」も時代に合わせて配合を変えており、
近年、登場した人気の「こはぎ」も小食時代に合わせておはぎを小さくさせた一品だ。

―人気の秘訣は?

野﨑 当社は「変わらない笑顔のために変わり続けるルーヴ」というテーマがあります。お客様やスタッフの変わらない笑顔のために、変えていかなきゃいけないものはある。同時に伝統や語り継がれてきた、古き良き時代のものは守り通さなきゃいけないという思いもあります。それは、「和三盆手巻」にしかり、他の商品にしかり。

時代に合わせて配合やレシピを見直し、少しずつ進化させています。スイーツ業界は、移り変わりが早い。お客様の声を商品作りに反映をさせたり、時代にフィットさせたりすることが必要です。同時に、こだわりの部分は変えずに作り続けることもまた、長く愛されることにつながるのかなとも思います。

時代背景や嗜好の変化をいち早く捉えて、お客様に楽しんでいただく。変わり続けるルーヴを愛していただく商品作り。それは常に考えていることです。

―お客様の声でうれしかったものは?

野﨑 たくさんあります。やはり、ひとりのお客様が購入してくださって、ご家庭や職場の皆さんと召し上がってくださる。それがうれしいですし、感謝の気持ちでいっぱいです。

誕生日やお祝いごと。日常の些細なシーンでルーヴのお菓子が、皆様の笑顔の中心にある。本当にありがたい仕事だなと感じています。

―最後に、今後のビジョンをお聞かせください。

野﨑 お客様の笑顔やスタッフの笑顔。それが叶えられるお菓子作りやお店の運営をしていきたいです。2年後には、また新しい大きなプロジェクトが進んでおりますので、皆様にもお楽しみいただけるかなと思います。

―貴重なお話をありがとうございました。

和三盆手巻(約30㎝)

「和三盆手巻」(約30cm)
価格:¥1,782(税込)
店名:菓子工房ルーヴ オンラインショップ
電話:087-869-7878(9:30~19:00、年末年始は営業日の変更あり)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.cake-cake.net/lowe/select_item.phtml?CATE3_ID=4&tag_id=64&search_type=tag_search
オンラインショップ:https://shop.cake-cake.net/lowe/index.phtml

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
野﨑幸三(株式会社ルーヴ 代表取締役社長)

1958年香川県生まれ。1981年に入社し、当時から製造に携わりながら洋菓子・和菓子・フランス菓子・パン・ウェディングケーキなどパティシエたちとともに商品開発をし続ける。2015年に「ルーヴ菓子創造研究所」を設立し、未来型スイーツの開発と事業化に取り組む。機能性をもったスイーツ(糖質制限・低カロリー)をはじめ、地元・香川県の素材を使った多角的な展開に挑戦し、2018年に同社代表取締役社長に就任。

<文/青柳舞子 MC/伊藤マヤ 画像協力/ルーヴ>

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