みなさん、こんにちは。田丸麻紀です。今回ご紹介するのは、ギャラリー&カフェ帝MIKADOの器です。
こちらのお店のオーナー・慎太郎さんとは、銀座にあるバー「サロン・ド 慎太郎」にお邪魔したのがご縁です。すごくチャーミングな方で、文化的なことにも志高く動いていらっしゃるので、お話を伺っているととっても楽しい! 慎太郎さん自身、お食事がお好きで、多趣味でいろんなことに精通していらっしゃるんです。器を扱うにあたって、その道に詳しいことはもちろん、“食べるのが好きな方が選ぶ”ということが魅力的で。いつも慎太郎さんが発信する情報にはアンテナを張っています。
MIKADOの器は、“この方に何を贈っていいんだろう?”っていうときや、ホームパーティーを開くとき、季節の変わり目に新しいものを買い足したいときなどに、おすすめです。“あそこへ行けば必ずいいものがある”“ギフトに贈ったら喜ばれるだろう”って、慎太郎さんのセンスにすごく信頼を置いているんです。


夕食は子どもが食べてくれるメニュー優先ですね。 (左)枝豆、酢の物、鶏の唐揚げ、よく作る明太子コロッケはタルタルソースでいただきます。(右) にんじんの明太子和え、かぶと青菜を塩昆布とバターで炒めたもの、牛肉と冷蔵庫に残っていた野菜と一緒に焼き肉のたれで炒めたもの
オーナー・慎太郎さんのコーディネートはどんなお料理にもマッチ
ほかに自分で買い集めたものもありますが、この五つの器たちは、次男の出産祝いに慎太郎さんが選んで贈ってくださったものなんです。すべて違う作家の先生の作品なのですが、ひとつひとつがシックで、華やかだけど程よく品があって、お料理を映えさせるんです。ガッと変に目立つことが決してないから、何にでも使えますね。和食はもちろん、パスタを盛ってもハマるし、ものによってはお菓子を置いてもきれい。タイ料理に使ったこともあるんですけど、それがまた素敵でした。出方と抑え方と佇まいが、ちょうどいい感じなんですよね。和食に限らず、いろんな表現方法のある器なんです。
この個性をセットにするのは正直難しいと思うので、これはもう慎太郎さんのコーディネートがあってのことですね。個性的だけど調和性みたいなものがしっかりあるのは、ひとつのセレクトショップにまとめていらっしゃるからで、そこから何を選んでも違う方向にはいかないのかなぁって。慎太郎さんの審美眼と、“好き”っていう枠の中で集めていらっしゃるからその時点でもうスクリーニングされているんですよね。
使い始めて半年ほど経ちますが、夕食のときはほぼ使わせていただいています。デリケートだけど丈夫だから、雑に扱わない限りはきれいに長く使えて、日常使いに重宝しています。
作った料理を家族みんなが食べてくれて、器の中がだんだん見えてくるじゃないですか。それがなんだかやり切った感があって、“ありがとう、よく一緒にがんばってくれたね”って、いつも気持ちを重ねながら洗っています(笑)


我が家のある日の食卓。洋食よりは和食を作ることのほうが多いです。 (左) チャプチェ風炒めもの、大根ときゅうりのピクルス風、春巻き、桜エビとジャガイモを梅干しで和えたもの (右)サラダ、白和え、お味噌汁
自分の生活に沿うものを子どもや孫の代まで長く使い込んでいきたい
私の場合、30代半ばくらいから、ご飯処へ行くときは、食事ももちろん目当てで行くけど、そこで出してくれる器や出し方など、そこのお店が発信する世界観に興味を持つようになりました。それからは、器を買うときは飾りじゃなくて使えるもの、そして“使っていこう!”って思うようになったんですね。器に対する意識が大きく変わったところです。値段が高いものじゃなくていいんですよね、自分の生活に沿うものっていうことがすごく大事。
白い無機質な器もまたおしゃれなんですけどね。ほっこりとしたぬくもりのあるものもいいなぁと思うし、ちょっと形の崩れたものとか、生き物のかかわりを感じるものとか、歳を重ねてからそういうものに魅力を感じるようになったのかもしれないです。
こういう器とは長く一緒に年を重ねていきたいですね。将来、息子たちが自分たちの子どもに「これ、おばあちゃんが好きで何十年も前から持っていて、ずっと使っていたんだよなぁ…」って話したりできたらいいなぁ(笑)。毎日使いながら、できるだけ丁寧に使っていきたいと思っています。もし欠けたりすることがあったら、金継ぎをやってみたいですね。

簡単なものしか作っていないんですけど、器が料理を底上げしてくれるので(笑)。私としては嬉しいです
田丸麻紀のこれが好き!