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第9回 中川政七商店『めでたもなか』と矢澤寛彰さんの漆器皿


 こんにちは、飛田和緒です。今回ご紹介する和菓子は、日本の工芸品をベースにしたおしゃれな暮らしの道具類を扱う人気のお店、中川政七商店さんの『めでたもなか』です。以前、いただいたお菓子がおいしかったという記憶があり、和菓子も気になっていました。

 私は自宅用のふきんやスリッパを購入していますが、中川政七商店さんが扱う商品はどれも良質な印象です。この最中も、ブリキの缶に家紋ならぬブランドロゴがプリントされており、シンプルながらセンスの良さを感じます。奈良晒の商いから始まり300年余りの歴史ある老舗であっても、時代に合った新しさを追求されているのでしょうね。
 缶を開けると、招き猫、鯛、瓢箪、梅(2組)と、その名の通りおめでたい縁起物が入っていました。見た目がかわいらしく、食べるのがもったいくらい。皮と餡がそれぞれ小包装されているので、食べるときに餡を挟みます。あんこが少ないのでは?と思ったのですが、無駄な心配でした。この皮が、とってもおいしいのです! あんこ好きの私としては、主役は当然あんこのはずなのですが、この最中は皮だけを食べてもいいと思うほど。パリパリしていて、厚みがあるので食感がよく、もち米を使っているからか、焼き餅のような香ばしさが口に広がります。この皮を味わうためにも、あんこは適量でした。かわいくて、おいしくて、おめでたい、お祝い事の贈り物にぴったり。誰かにプレゼントしたくなりますね。

 器は、以前にもご紹介した鎌倉在住の作家、矢澤寛彰さんの新作です。和菓子に合うお皿を探していたところ、出会いました。漆黒の光沢のある四角い皿で厚みのないタイプは、持っていなかったので迷わず購入。表面も裏面も木彫り模様が入っていて、光の当たる角度で表情が変わるところも気に入っています。きれいな黒い漆器は、和菓子だけでなくフルーツの色がとてもよく映えますね。食後のデザートをのせるのにぴったりです。

 

 

さて、我が家の食卓を少しご紹介。
 5月になると、北海道の知人や長野の実家からアスパラガスが届くので、毎日のように食べます。いずれも収穫したての新鮮なものなので、さっと湯通しする程度に茹でていただきます。熱々のアスパラガスにマヨネーズをつけて食べるのが一番好きです。食べられる部分の見分け方によく“ポキっと折る”といわれていますが、折ってしまうと短くなるので、折らずに根元は厚めに皮をむいています。茹でる以外には、肉やベーコンを巻いて焼き塩コショウと少しの醤油で味付けにしたり、1本そのまま天ぷらにしたり。うっかり茹で過ぎたときは、ポタージュにしますよ。
この時期はそら豆もよく食べますが、こちらも茹で過ぎたときは、ポタージュにするほか、ペースト状にしてオリーブオイルと塩コショウで味付けし、パンやゆで卵につけています。

<気になる和菓子>

めでたもなか


価格 1,620円/皮5組、餡3袋(税込・送料別)


 賞味期限  1か月


 店名 中川政七商店 東京本店


 住所 東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE 4F


 電話 03-3217-2010


 営業時間 月~土 11:00~21:00

        日曜/祝日 11:00~20:00


 定休日 無休(KITTE営業に順ずる)


飛田和緒(ひだ かずを)

 

料理家。家庭料理や保存食などを中心に、日々の食卓で楽しめる料理をつくり続けている。テレビ、雑誌での活躍するほか、年間数冊の書籍を上梓。第1回料理本大賞受賞の『常備菜』(主婦と生活社刊)のほか、ロングセラーの『[新版』私の保存食手帖』(扶桑社刊)など、著書はおよそ100冊に上る、ほか共著も多数。

 


<撮影/山川修一(扶桑社)、取材・文/田中ゆう子(扶桑社)>


第1回 松華堂『むさしの』と赤木明登さんの漆器


今回ご紹介する和菓子は、江戸時代後期から続く愛知県半田市の菓子店、松華堂さんの『むさしの』です。

第2回 しろ平老舗『きんかん大福』と夏至の菊皿


今回ご紹介する和菓子は、滋賀県にある御菓子司 しろ平老舗さんの『きんかん大福』です。

 

第3回 松琴堂『ゆきごろも』と矢澤寛彰さんの漆器


今回ご紹介する和菓子は、山口県の銘菓 阿わ雪で知られる松琴堂さんの『ゆきごろも』です。

第4回 諸江屋『わび』と赤木明登さんの漆器


今回ご紹介する和菓子は、石川県金沢市にある諸江屋さんの落雁『わび』です。

 

第5回 菓匠 右門『いも恋』と高仲健一さんの器


今回ご紹介する和菓子は、小江戸と呼ばれ情緒あふれる埼玉県川越市の菓子店、菓匠 右門さんの『いも恋』です。

第6回 菓匠 榮太楼『なまどら焼』と中里太亀さんの器


今回ご紹介する和菓子は、宮城県塩釜市で100年以上続く老舗和菓子店、菓匠 榮太楼さんの『なまどら焼』です。

 

第7回 五穀屋『山むすび』と三谷龍二さんのボウル


今回ご紹介する和菓子は、静岡県浜松市のお店、五穀屋さんの『五穀せんべい山むすび』です。

第8回 なが餅笹井屋『なが餅』と三谷龍二さんの皿


今回ご紹介する和菓子は、三重県四日市市の老舗和菓子店、なが餅笹井屋さんの『なが餅』です。

 

第10回 HIGASHIYA『棗バター』と岡田直人さんのオーバル皿


今回ご紹介する和菓子は、美しい和菓子を生み出していることで定評のあるHIGASHIYAさんの『棗(なつめ)バター』です。

第11回 なごみの米屋『ぴーなっつ最中』と高見八州洋さんの竹カゴ


今回ご紹介する和菓子は、千葉県の大本山成田山新勝寺と所縁の深い、なごみの米屋さんの『ぴーなっつ最中』です。

第12回 塩瀬総本家『志ほせ饅頭』と三谷龍二さんのプレート


今回ご紹介する和菓子は、創業660年余の塩瀬総本家さんの『志ほせ饅頭』です。お饅頭らしい一品をいただきたくて、お取り寄せしました。

第13回 亀屋則克『浜土産』と八田亨さんの板皿


今回ご紹介する和菓子は、京都文化博物館に程近い静かな通り佇む亀屋則克さんの『浜土産(はまづと)』です。

第14回 宗家 源 吉兆庵『陸乃宝珠』とガラスの器


今回ご紹介する和菓子は、ニューヨークをはじめロンドン、シンガポールなど世界各国で和菓子の魅力を伝えている宗家 源 吉兆庵さんの『陸乃宝珠』です。

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